君は杜の都に銀のトロフィーを持ち帰れるかッ!?

金色のコルダ3　AS至誠館　

　
　行け行け僕らの至誠館！　
ASでもダッシュ＆タックル!

＊完全ギャグに近いプレイレポです。前作「コルダ3プレイレポ」を未読の方はそちらを先にお読みいただければ幸いです

０はじまりなのだ　 　①じっちゃん、俺はやるよッ!!　　②入部・そしてラスボス?

 ③壮行会で演奏なのだ　④横浜で再始動なのだ(合宿前まで)　⑤燃えよ!伊豆合宿

⑥激突！東日本大会　　⑦ようこそ神南さん　　 ⑧部長ぉぉぉぉぉぉぉ～～～！

⑨怒涛のセミファイナル　 ⑩少しも怖くないわ？ 　⑪決戦前夜

⑫発動せよ、必殺技!団結の至誠館!!(完結)

＊＊＊＊＊０　はじまりなのだ＊＊＊＊＊

と、そんなわけでわけで、(まったくもって今回もどういうわけでしょう??)コルダ3Another　Sky　featuring至誠館が手元にありますッ。

　思い起こせば、時は2014年春まだ浅い頃、「ASｆ至誠館」の発売が近づいて参りました。買わねば、そして至誠館の「全国」への夢をかなえるのだわッ!!とギュッと握りこぶしを握り己を鼓舞しつつ、管理人はほんのすこぅしばかり逡巡しておりました。
　このASｆをプレイしてしまうことによって、あの「コルダ3」本編は「なかったこと」になってしまうのじゃあないか、それはやっぱりあんまりではないか……と。 更に公開されているパッケージのイラストは今回妙にほのぼの仕様。部長とバンチョーと新が頭寄せ合って草の上にゴロンと転がっております。笹かまと伊織君はどこ？五人揃っての「至誠館」でしょうッ？団結の至誠館、そうでなければどうするの！まさか三人がメインで笹かま君も伊織くんも添え物？そんなの許さない。そんなの…………こ、これは、きっとフレームには入っていないけれど、主人公ちゃんと合わせて三人で部長達と同じようにゴロンと寝っ転がっているに違いない、きっとそうだ。買うッ！でもなあ……、買うッ！でもなあ……と－∞から＋∞へと数直線上を単振動のリズムで右と左に振り切れていたときに、公式サイトの右斜め上を見れば、八木沢部長のちびキャライラストと共に「Anothe Skyシリーズとは？Q＆A」なるロゴがあり、さささ、とクリックしてみると……八木沢さんが懇切丁寧に説明してくれてたよ、「おしえて！八木沢部長」のサブタイトルは伊達じゃない。そして、すべての質問の後に、部長はこうおっしゃった。
「もし、わからないことがあったら、また聞きにきてくださいね。僕はいつでも、みなさんを待ってますから。」

部長からそんなこと言われたら、プレイしないわけにはいかないじゃないですかッ!!

加えて、サイトに来て下さった「ASｆ至誠館」プレイ済みのお客様からのお便りにあった紹介文

「四面楚歌の吹奏楽部、本気でつぶしにかかってくるラスボス、ラスボスと因縁の過去を持つ八木沢部長、そしてついに小日向の必殺技が火を噴く！」

の言葉にハートをズギュンされましたッ!!

ラスボス居るのかッ!!そして遂にあたしは必殺技を放つのねッ!!

諸君、それが正しい熱血青春モノだ
(↑おいおい、コルダ3は乙女ゲームじゃないのか)

吹奏楽部消滅の危機！風雲急を告げる中、主人公は杜の都に降り立つッ!!
立ちはだかるラスボスは嘲笑う。
『お前にそれだけの技があるとでも思うのか』
『一人では敵わなくとも…あたし達には団結力があるッ!!』
放て、必殺技ッ、友情パワーは不可能を可能に変えるッ!
一人は皆の為、皆は一人の為……
至誠館のアツい夏が今始まるッ!!


そんな話だと聞きました。
(↑いや、私はそう理解しましたぞ！)

兎にも角にも、今回もまた「骨のある女」(←最重要・テストに出ます)であることをモットーとし、杜の都仙台へと銀のトロフィーを持ち帰るまで熱血プレイレポ致します。
(↑完全に間違ったッ!)


以前のときと同じようにエンディングを迎えるまで不定期連載いたします。（おそらく一週間に一回くらいだと)

尚、攻略には全く役に立たない内容ではあるものの、ネタバレに関しては全く配慮しておりませんので、ご承知おき下さいませ。

　パッケージを開けて、まずは取り扱い説説明書を斜め読み。今回最も気になっていたことを確認。ええと……おう、ここにあった。

「狩野航・伊織浩平とは恋愛ができません」

くくくくッ！やはり巷の噂で聞いていたとおりかッ！しかし、続きが

「ただし、親密度によってストーリー上の分岐があります」

ストーリー上分岐？そ、それはもしかして

至誠館五人全員の新密度をある程度以上あげると『ある意味真のエンディングとも言える友情エンド』に到達するとかッ!?
それはない……それはきっとない……でも見たい……ッ
(はい、ここで二人の新密度も上げることに決定致しました)

重要なその他の仕様(どうすればダッシュできるか、等)をいざ！ゲーム……の前に、恒例となりました「スタートボタンを押して下さい」という初めの画面をぼーっと見ます。……２ｆではぼーっと待っていると、キャラクターがつぎつぎにやってきてなにやら喋ってくれてたので。コルダ3本編ではなんにもなかったですが……うむ、今回もやはりなんにもなし？


そしてまたしても青い空を横切る電線の姿がなんだか目に沁みるぜ……


……はっ、でもこの電柱と電線の絵はコルダ本編と全く同じ？神南編はやっていないけれどやはり同じ？

「ふっ……若者よ、お前達の戦いはどこでだっていつだって俺たちが、見守っているぜ(ｂｙ電柱＆電線)」

ということなのだな！(←違います)

いつまでも電柱＆電線と対話していても始まりませんのでスタートボタンを押します……おお、登場キャラの声が……

「金色のコルダスリー　Another Sky　featuring至誠館」

コルダ本編からのお約束ですね。おお、ハル君の声だ、バンチョーだ、うおおおう、笹かま副部長も伊織君も今回は喋っているッ！有難う、K○EI、有難う、ルビ○パーティー、この聞きなれない声はラスボス？……あれ？

何処に行ったの？部長？何故声が聞けないの？

至誠館の妖精(←本編プレイ時に管理人脳内で確定)ユキちゃんこと八木沢部長の声が聞けない!?もしや、部長失踪状態でゲーム開始なのか!?…と慌てましたが、単なる確率の問題だったようで、延べ15人目くらいで耳にすることができました(ふ～う)

待ってて、部長！あたしもすぐに入部して皆に加わるから！

……でも大会モードを無視するわけにはいかず突入。だってここで何回か勝っておけば練習アイテムが貰えるはずですもの……もちろん難易度は「かんたん」で。えーい、がんばるぞー。

結果…………

前作で慣れていたため、「かんたん」モードの場合は楽勝ですね。「むずかしい」では指がつりそうですが。これでSSS勝利できるのか!?(駄目そう)それよりも「コルダ３フルボイス版」で容量の都合なのか切られてしまったMF(マエストロフィールド)のアニメーションが復活していて嬉しい。伸びろ！森！燃え盛れ！炎！必殺技万歳！
　ああ、私も今回こそは修行を積めばきっと必殺技を放てるのよね。……聞くもの全てをその技で再起不能にさせて見せるわ(←それじゃ冥加さんだ)。正直なことをいうと本当にやりたいのは「至誠館全員参加の『友情合体団結MF』なんですけれどね……

などといいつつ、そこそこアイテムも貯まりまして本編スタートでございます。

もちろんモードは「やさしい」で。……「やさしい」では見られないイベントもあるらしいですが、初回は難易度を低くしてストレスフリーにゲームを楽しみたいのでッ!
(↑この段階では『ラスボス』からのストレスが半端ないことを管理人はまだ知りませんでした)

無論、前作のデータ引継ぎも致します。これでBP(ブラボーポイント)と更なるアイテム、そして、食材も貰えちゃったりします。
さて、乙女ゲームですので、誰を攻略するのかが問題ですね。もとい

行け行け僕らの至誠館

モードは崩すつもりはないのですが、「一年前の出場辞退」のアレコレがあることを考えると部長とバンチョーにはがっつり噛んで行かねばならぬでしょう。や、やはり前作で星奏学院部員にも関わらず「(八木沢)部長、どこまでも付いていきます」と和菓子食べまくっていたこともあり、今回も部長で。今回は文字通り部員としてあなたに付いていきます！

え？ラスボス(←長嶺君)は攻略しないのか、ですと？

皆さん、ラスボスは倒すためにいるのですよッ!
(↑ドきっぱり)

尚、主人公はデフォルトの「小日向　かなで」ちゃんで。そして、繰り返しますが終始

骨のある女

を基本として戦い抜いて行く所存です！前回もそうでしたが本編にはない台詞でも「うちの主人公だったらこう考えているに違いない！」なんてことを書きなぐったりしてしまいますがお許し下さい。
(↑……だから、それ、乙女ゲームをやる心構えじゃないだろうが……)
＊＊＊＊＊①じっちゃん、俺はやるよ！＊＊＊＊＊

私こと小日向　かなで、「３」本編と同じくヴァイオリンの演奏会に臨みます。衣装を着ていざステージに！おうおう、やはり完全に「IFの世界」なのですね。完全に同じ状況。小さい頃はヴァイオリンを弾いているだけで幸せだったけれど……

すると観客さんが

「どっかでみたことある」「小さい頃は賞をとってた」「今じゃタダの人……かわいそうなもんだ」

完全に同じ……
くっ、あたし自身が音楽を楽しめていないのに、聴く人が楽しめるわけないのよね。

「3」本編ではここで冥加さんが現れるのですが今回はあっさり演奏会終了。ひとりぼっちで帰途につき夕日に照らされた階段に差し掛かったとき、海外で仕事をするお母さんからのメール

演奏会を聞きにいけなくてごめんなさい。似合いそうなワンピースを見つけらから送りました。体調を崩したりしていない？また夜に電話するね。

ママン、このタイミングにこのメールは辛いわ。奥歯をかみ締め目からの汗を堪えつつメールへの返事を……。
演奏会が成功だったという嘘はつけず、まだ実物を見てもいないワンピースへのお礼をいうのも変だと思い、「元気だ」と返信。うん、嘘じゃない。元気とか元気じゃないとかは自分の気持ちの持ちようだもの。私は元気、そう、元気なのよ！

とぼとぼと家に帰れば、そこにはじいちゃんが……ってじいちゃん、顔グラフィックがある!?

有難う、K○EI！君を待ってた！

「3」本編でサブキャラクターに台詞を！そして顔グラフィックを是非にッ!!と星に願いをかけていたあたしの気持ちを汲んでくれたのねッ!!それじゃなければ、全国一千万のじいちゃんファンからアンケート葉書がK○EIに届いたのですねッ!?
後ろでキュッとまとめた髪型、丸い眼鏡の芸術家肌っぽい、そして優しそうなじいちゃんが迎えてくれました。……星奏学院入学の時は、如月家に行って「あんな都会に行って大丈夫じゃろうか」って響也君の前でこぼしてたんですよね、じいちゃん。じいちゃんはヴァイオリン作りがお仕事。壁には４丁ヴァイオリンがかかっています。
夕食を食べながら、じいちゃんは言います。お母さんが仕事を終えて日本に戻ってくること。それは国内と国外の仕事で迷っていたけれどメールの返信が空元気に思えたらかららしいこと。……ただし、仕事の関係でお母さんは仙台にいくということ……だから、お母さんと仙台で暮すこともできるということ、行く気ならば遠縁の親戚のお寺の離れに住めること……
　じいちゃんは穏やかに明るく言ってくれてますけど、これって、見抜かれてますよね。そして、お母さんもじいちゃんも目一杯心配してくれてる。じいちゃんにはばれてるよ、もう楽しくヴァイオリンを弾けていないってことが。律君が居なくなってから尚更だって。……あ、あたしは骨のある女なのに……ッ!!っていうか、そうあろうとしているのにッ!!ごめん、じいちゃん、ごめん、不甲斐なくてごめんッ!!でもじいちゃんを一人で置いて行けないよッ!!
　じいちゃんは面倒見て貰うほどモーロクしてない、子どもが気遣いなんかしなくていい、とにかく仙台を一度見ておいで、と優しく諭します。

うお……「３」本編となんという差だろう、だって、本編じゃ、匿名(多分差出人は冥加さん)の手紙が来て








お前は　ここで　終わるのか？
ズズーン、という効果音。

ですよ？

じいちゃんの「勇気を出して一歩踏み出してご覧」の言葉が胸に沁みる……うん、じいちゃん、あたしが、ここにいて弱い自分である以上、音楽を楽しめなくなっている以上、空元気は無用で寧ろ痛々しいってことはあたしにもわかる。……仙台へ行くことが「自分を変える」きっかけになるかもしれないなら、あたしは行ってみるわ！

そして、乗車したのが新幹線。面構えからするとE４系ですな。カモノハシ、とか巨大イカとかニックネームをつけられた二階建ての車両です。東北新幹線大宮駅以北での運用は2012年9月で終了していますから、至誠館編の時間軸が2014年現在であるなら、上越新幹線のMAXときとMAXたにがわにのみ運用されてます。……アレ、E4じゃ仙台に到着しないじゃないですか。……つまりは、時間軸はコルダ「3本編」の時間軸だということですかい？

……

…………

なんで乙女ゲームプレイレポでE4系の考察しとるんじゃ、このボケ!!




仙台に降り立ったかなでちゃんですが、ぽつんと一人で雑踏の中を歩いていきます。ああ……何もかもが遠い。

そんなとき、のびのびとしたトロンボーンの音が。

そして、あけっぴろげな屈託のない声が

「オレッて天才～！！」

新、言うか、自分で!!……と思いつつも、なんだか胸の中の塊がすとんと落ちたような気がして思わず拍手、褒めまくります。ああ、このゲームでは初対面だけれど、懐かしいよ、君のそのおそれ知らずの明るさが眩しいぜ。
新にもかなでちゃんのずんどこどんぞこっぷりは伝わってたようで「この世は……すべて闇……」みたいな顔だったと表情たっぷりに話しかけてきました。おお、相変わらず中の人がいい仕事をしているなあ。
元気が出たみたいでよかったそれが一番、ねえ、合奏しよ、絶対楽しいよ～！とナンパ半分に呼びかける新君と即席合奏。どうせ弾くなら、と新君のメロディーに和音つけてアレンジかまします。

うおっ、聞いてる人も楽しんでくれたみたいで、新も楽しげだし……まあ新君は多分大いにナンパ目的なんですけどね。(でなけりゃ別れ際にまた演奏しようと初対面の女子高生に名前と学校名告げてゆびきりなんざしませんぜ、ダンナ)あたしも楽しかった、久しぶりに楽しかった……うおう、あのどん底気分から浮上している。
　ナンパには応えられないが……ありがとよ、新。……「至誠館高校」……あの伸びやかな音を奏でる部員が居る吹奏楽部なら、あたしが失っているものをまた見つけられるかもしれない……

じっちゃん、あたしはやるよ！じっちゃんが作ったヴァイオリンで、楽しく、幸せな音楽を奏でてみせる！その音色で楽しさや幸せを皆に分けてあげられるような……見てて！

杜の都へ……あたしは故郷から旅立つ！じっちゃんの名に賭けて……まけるもんかッ!!

そして2ヶ月……至誠館高校での日々がスタートするッ!!


待ってろ！ラスボス!!

次回、「入部＆練習開始編」予定。お暇ならまた覗いてやってください。


しかし、ラスボスってどんななんでしょう……
＊＊＊＊＊②入部・そしてラスボス？＊＊＊＊＊

　学校生活1日目～。至誠館は古くからある名門校。よく考えると熱血ヴァイオリン馬鹿(←あくまで我が家設定)のかなでちゃんがよく入れたものですよね……
　これは転入試験の際にナニカ(←羽の生えた八木沢さん的な存在)が降りて来たとしか思えませんが、とにかく入学できて一安心。女子が少ないため、男子のクラスメイトからはおおっ、女子だ…！と歓声をあげられ、夏川美由紀ちゃんと亘理楓ちゃんからも歓迎され、こちらも朗らかに自己紹介します。おお、クラスにはかなでちゃんを含めても女子は3人だけなのか。夏川さんはテニス部、林原君は野球部、亘理さんは…囲碁部…？おお、渋い。内藤君は科学情報部…皆自分が所属するクラブに誘ってくれますが……皆、ゴメン、あたしにはヴァイオリンという相棒がいるのよ。で、吹奏楽部にしようかなって……

って言っただけで皆引いたんですけど何コレ。
生真面目そうな亘理さんも、ブラスバンド部ならいいと思うけど…なんておっしゃる。夏川さんも林原君もみんなみんな困惑気味。


お前さん達、コルダ3本編をプレイしていないな？
(↑当たり前である)


私はあののびのびとしたトロンボーンの音色に心動かされたのよッ！あの音を出している人が所属する部が悪いクラブのはずないわッ!!

それに私には前世の記憶がある。

うおぅ、許されるなら、バンチョーが本当はどんなに優しい人か、部長が意外にもド天然ではあるけれど、それを含めても後光がさしてる人格者だとか、新君が軽くはあってもいかにいい子かとか、笹かま副部長の器の大きさとか、伊織君のふんわりあったか具合とか語り倒したいんだが、それをここでやっちゃあ、皆の目を点にすること必至なので、ぐっと堪えて、吹奏楽部が練習しているという屋上へと階段一段抜かしで駆け上がります。

　そこには、どおおおおおおん、と効果音つきで現れるバンチョー。

火積君、会いたかったわ懐かしいぜ、バンチョー…うおぅ目から汗が……いやいやいやいや、こういった前世の記憶は封印せねば。ほーら、怪訝な顔をされて、ここは予約済みだ、部外者は出てってくれってあの押し殺したような声でいわれてしまいました。

　一般的な新入生女子ならば青ざめるところですが、こちとら骨のある女です。別に意地悪を言われているわけではないので、「予約済みって？」と問い返せば、ここは俺らのナワバリでチョロチョロされちゃ迷惑……ですと……？うううむ。そのぶっきら棒な物言いは、全国大会に賭ける情熱がバーニングしてる証なのですよね。ううううむ、引き下がるのは本意ではないけれど、ここは一回引き下がろうとしたら……次々と現れる部員達。お花を撒き散らす新、笹かま、伊織君、


うおおおおおおおおおん
(↑懐かしさに遠吠えが出たようです)


練習開始予定時刻から遅れてしまっているらしいですが、伊織君はHRの掃除のため、笹かま君は委員会(←何委員なんでしょう??)の呼び出し。新は……おお、君は純粋な遅刻か(んもう、全く)。で、部長は先生のところに夏休みの活動申請書提出中だそうで。そうしたら、新君がかなでちゃんのことに見覚えがある、と。

　……私は君のことをずっと覚えていたのだがッ!?そして、また会おう、と一方的に指きりしてきたのは貴様なのだがッ!?……そんなんじゃ「真友(←誤字に非ず)」と認められんな……聞くのだッ!!私が相棒と一緒に奏でる音を!!　スチャッとヴァイオリンを構え、演奏を始めれば……うむ、思い出してくれたようねｖ私は君の音と出遭って惹きつけられてここまで来たのだものッ！入部希望かといわれれば、骨のある女としては若干様子見なのだけれど(だって、吹奏楽部、でしょ？あたしの永遠の相棒、ヴァイオリンは吹奏楽の楽器じゃないから)、興味はあるわ。喜ぶ新……の横でバンチョーはあたしと同じことを指摘。うんうん、ヴァイオリン＋金管五重奏はないわー、って……火積さん、今、なんと仰いましたか。

そのお嬢さんの楽器はヴァイオリンなんだろ？

そのお嬢さんの楽器は

お嬢さんの…

前世でも言ってくれてたけれど「お嬢さん」と呼ばれるとやっぱりむず痒いものですね。いやいや、あたしはそんなにヤワで気を使って貰う様な代物ではないんですがな、バンチョー。

部員の話は新君以外は「無理」。新君もこれは部員が欲しいというよりは「女子が欲しい」ですよね。困ったなあ、いやいや、ここでヴァイオリンを捨ててしまったら「金色のコルダ」という題名自体が揺らいでしまうし、そうなってしまったら全国一千万のネオロマンスファンから何を言われるか。

　そんなとき、爽やかなお声が……

　僕は、彼女を迎え入れるのに賛成だよ

　部長～(←既に心は吹奏楽部員)

　部長が歓迎すると言って下さったよ。いいの？いいの？入っていいの？全国を目指している今この時に？

　中学時代の恩師(つまりは火原っちですな)が「音楽はみんなで楽しむものだ」と教えてくれたそうで……楽器の制限がないコンクールなのだからヴァイオリン＋金管五重奏でも大丈夫、と。
　そしたらバンチョーも態度を軟化。伊織君はにっこり。前世の記憶を辿れば、この二人は部長に相当救われているはずですから、態度が変わるのは当然といえば当然か。

　部長の誘いにうむ、と頷き、入部の意思表明。部長、私、ベストを尽くすわッ！そして、優勝するわ！皆の夢、叶えるわ、そしてその夢、私の夢にもしてやろうじゃない！
……そうしたら、あれあれあれ……六枚花弁の花っぽいものの花びらが一枚ぺかっと光りましたよ、奥さん。こ、これを全部輝かせたらあたしは必殺技を放てるのね？……あれだ、これはド○ゴン○ール的な何かってことなのね。


K○EIさん、とてもわかりやすいです。

　そして、部長は楽譜のあてがあるといいます。きっとアレですね、火原っち所蔵物で。いきなりドドーンと「編曲：志水桂一」のパート譜が出てきたらブラヴォーと叫びながら30回連続爪先回転をハチ公前でやってのけますが。　
　ここで、伊織君が妥協案。大会は無理でも運動部の活躍を祈願して演奏する『壮行会』とかいう行事で演奏してはどうか、と。
　う、うん。あ、あたしは既に心は全国大会なんですが……そ、そうよね。まずはできることから！お願いします、皆さん。
　改めて皆から自己紹介されます。伊織君は２年２組なのか～。そして私は７組かあ～(←初めて自分のクラスを知りました)同級生だね、宜しく……あれ、新が吃驚してる？え？同級生か年下だと思っていた、ですと？


　私は背は低いがな、お主よりは骨のある人間ぜよ！


年上の優しいお姉さんも好き、と笑顔の新ですが……うううううむ、私は優しいのだろうか。どっちかというとびしびしいきそうな気がする～。噂の「ラスボス」と戦う為には生半可な覚悟じゃ駄目な気がするー。

壮行会は7月20日。完成度70以上の曲を一曲披露すればよいそうです、が、この日はまだ楽譜は持っていません。コンビニや楽器店にもいけないので、そう、こんなときにできることは限られている、つまり、そうッ！あのッ！


ダッシュ＆タックルッ！
走って走って、全ての人にタックルかまして情報収集するのだわ！

屋上だけでなく、校舎裏や青葉城址でも走りますッ！至誠館メンバーにもタックルかまして喋る、喋る。
気持ちのいい青空ですね、練習がはかどりそうです。練習熱心なあなたの姿勢が嬉しいです。と仰る部長のお言葉がひたすら神々しく、丁寧語、いや、敬語を使って返事をし、五体投地で拝みたくなる心境です。その中で、狩野副部長には笑った。

「なんか、今無性に笹かまが食べたい……！」

無性に笹かまが食べたくなる瞬間ってどういうものなの？地元産のソウル・フードは土地っ子にとっては特別なのか。とにかく地元愛に乾杯したい。

その他、至誠館の生徒や一般の方々にタックルした結果を少々。「今年は受験生だから夏が正念場」などというまっとうなものもありましたが顎が落ちるようなものも混ざっておりましたな。
◆牛タン牛タン牛タンタン
横浜じゃ「コーンパン」連呼してた人もいましたが、こっちは牛タンですか。
◆いろんなお店の牛タンを食べ比べ食べ歩きマップ作成中
ここにも牛タン好きが
◆新製品の「あげ笹かまんじゅう」の味噌チョコ味を買った。おいしいのかな。
　「味噌チョコ」なるモノは石巻で仙台味噌を商っている老舗の味噌屋さんの通販サイトで発見しましたがそれに揚げた笹かままんじゅう？笹かまに切れ目をいれ味噌チョコ挟んでさっと揚げあっつあつのところをはふはふしながらかぶりつくとどろぉ…と融けた塩気の効いたチョコが…
うおおおおおあああああ(あまり想像したくありません)。
そ、その他にも懐かしい話題が聞けました。星奏学院はアールデコ調だとか神南はリッチだとか中学の若い男の先生がとっても熱心(ここでも火原っちが！)だとか。
　その中でブラバン部らしき男子生徒が
「長嶺部長についていけば間違いない。なんていうか、ああいう人をカリスマっていうんだろうな」とコメント
そうか、カリスマか。カリスマっていうのは、気をつけないといけないことも多いのだよ、坊や。ひとまず最終ダンジョンに到達するまでラスボスに関する情報はできるだけ集めておくにこしたことはないので、尚もダッシュ＆タックルを続けます。ええと、公式サイトによれば2年トランペットの江波紫音、1年トランペットの照辺一寿、3年チューバの目時文吾3年トロンボーンの阿藤啓太(敬称略)あたりが　ブラバンの中心キャラなのですね。そうしたら目時君には会えて「そろそろ練習にいかんとな」とごく普通の会話。
江波君は「長嶺部長に頼まれた資料はこれで全部だな　よし、完璧だ」
新入生の横で「完璧だ」と呟く君と少しでも仲良くなれるか私は激しく不安だよ。

で、タックルしつくしたなーと感じたところで帰宅コマンド実施。そしたら大判焼きをぱくつく夏川さんと亘理さんに遭遇。ときどき学校の傍に屋台が出るのだとか。うん、私も今度食べてみるわって言ってるうちに、離れに間借りしているお寺に到着。お母さんが迎えてくれます。お母さん、学校、楽しかったよ～、吹奏楽部に入ったよ～と報告すれば、お母さんが教えてくれます。

ここを貸してくれてる長嶺さんの息子も至誠館らしいわ。
ほほう。そうですか、そうですか。
吹奏楽をやってるって言ってたわ。もしかして同じ部活かしら
……長嶺なんぞという名前の部員は影も形もなかったですが。もしも部員なら、その場に居合わせなくともあの八木沢さんなら紹介してくれたはず。つまりはブラバン部の人ね。江波君の発言からすれば、ブラバン部部長ね。

もう既にラスボス臭がぷんぷんしてきます。…そ、そんな人と一つ屋根の下(いや、離れだから屋根はひとつじゃないけど)デスカー？くっ…これも試練なのね。超えなければいけない山が険しいほど凄い必殺技を編みだせるということなのね。

眠りに着く前に親密度確認。会話が多かったせいか新君のみ10を超えてます。笹かま先輩、伊織君はそれぞれ「１」ダッシュ＆タックルでお話すると１だけ上昇か。
おやすみなさーいと目を閉じれば次の瞬間爽やかな朝。

昼休みになると花を振りまきつつ笹かま先輩出現「ハラショーの『マンゴー抹茶ソーダバー」は最高！』ということですが、なんか私、普通に美味しそうだと思っちゃいましたよ。(上はマンゴーアイス、下は抹茶アイスでソーダアイスでコーティングされたものを想像)一本貰ってあぐあぐ。
　「冒険者よ、では共に新たなる味覚の世界に飛び込もう」
先輩、そのノリ、嫌いではありません！でも、昼休みにどうしてアイスを持っているのか謎。至誠館は休み時間にコンビニ行っていいのかしらん？……ああ、これってハラショーと楽器店の紹介イベントなのですね。うんうん、有難う先輩、あとで行ってみます。と二人で盛り上がっていたら八木沢部長登場。金管ヴァイオリンのアンサンブル楽譜を持参したとのこと。火原っちの持ってた楽譜を写譜させてもらったんですね。
　「先生はいろいろな編成でアンサンブルをやっていて、特にヴァイオリンとの合奏は沢山尾種類の楽譜をお持ちだと聞いて」
　そりゃあそうでしょう。改めて考えてみると、あれだけ弦が多い中でのトランペットって編曲者泣かせだったのじゃあ……
「くるみ割り人形」の行進曲と「楽興の時第三番」。どっちがいい？と笹かま先輩に聞かれ、「聞いてみないと選べない」を選択。あ、いや、ヴァイオリニストとしては、このくらいメジャーだとわかっていなけりゃいけなかった？？すると部長がスチャッとトランペットを取り出して廊下で吹き始めましたよ?!うわお、大胆。ま、まあ、綺麗な音だから、というか八木沢さんだから許して貰える…かな？曲を聴き終わり、迷った挙句、ゲーム開始前に大会モードで何度もやったくるみ割り人形に決定。楽譜を貰って練習開始です。わーい、嬉しい。じゃあっ！先輩方、私、気合入れて練習しますね！と走り去った後、笹かま先輩は「今年の新入部員が二人になったからオレたちが大会のあとに抜けても大丈夫」というようなことを言います……「お前がしんみりしてると士気に関わる、しっかりしろよ、八木沢部長」とも。
　うわおう、なんか私の脳内で笹かま先輩の評価がぐんぐん上がりつつあるんですが。

で、かなでちゃんは早速練習を……はじめませんでしたッ!!

まずはダッシュ＆タックルよッ！

はじめは吹奏楽部員全員にえええいッ！みんなお腹すいただの暑いだの言う中、部長だけは「トランペットを吹いていると心が浮き立ちます」って……もはや悟りをお開きになったホトケ様でしょう、……部長に最後までついていきますぜ。
　一般の方々は……むむむむ、「吹奏楽部とブラスバンド部どっちかがあれば十分」、とかいってくれるじゃないの。……まあ、外側から見てる限りはまっとうな意見なんでしょうね。「八木沢が部を大切に思っていることは知ってるけど、今のままじゃ廃部」……そうなのかやっぱりそうなのか。「暴力事件があったって聞く」…う、うん、
不穏なことが聞こえてきますが、素敵な言葉も貰えました。
◆「音楽に限界はないと思うわ自分でそれを決めて諦めてしまわない限りは。」
そうですよね！そうよ、負けるもんか。そして、究めつけ

◆ずんだ、ずんだ～♪えだま～め♪

私は君の空気を読まないその根性が好きだー。


一通りタックルが終わった後、早速「ハラショー」へ。とってもけだるそうな店員さんがいますよ。「BPを持ってる奴が来なくて日干しになるかと思ってたけどようやくいいカモが来た。」
え？う、うん、今まで、何故にBPで買い物ができるのかわからなかったけれど、もしや今作でその秘密が明らかになるわけですか？でも、そんなこと言われると、探究心旺盛な私としては現金で払いたいといってしまうわけです、はい。そしたら店員さん、不服そうに「協力して欲しい」ですって。で、手をだしたら……なんか吸い取られた？明らかになんか手から吸い取られてますよ、奥さん、こりゃあ、新手の吸血鬼的な何かですか??呆然としつつも、本来の目的を済ませます。茶碗でしょ、タオルでしょ、サンダルでしょ、野菜が安いから買って…小麦粉も買っとこう。肉と魚と卵は最初から3個ずつあったから他を補充～。
　BPシステムに首をひねりつつ、楽器店へ。こっちの店員さんは気だるそうではないですがいきなり「音楽を愛する美しい人」と呼びかけられてフリーズ。気障過ぎますよ店員さん。ここでもBPシステムの謎を解くべく現金払いしようとしたら「ちょ、ちょっと待った！考え直せって！それや、お金だって大事だけどさ、お金なんて貰ったって俺はたいして嬉しくない」と大慌て。そして、やっぱり手掴まれて……うわあああ、やっぱり何かがブレスレットに吸い取られて行きました。「ああ、この瞬間の為にオレはバイトをやってるんだな」


お巡りさん、怪しい人たちを2人見つけましたよ！

いままで無意識に使い続けてきたBPシステムですが、謎が増えてしまったー。これ、プ○キュアとかでの「人々から○○を集めて世界征服」ってアレですかね。断固現金払いに固執したほうがよかったですかね……でも、差し入れやヒミツ道具は欲しいし、食材だって重要だろうし……

ま、いいか。

とにかく練習練習。まだまだ下手な状況ですが、笹かま先輩に聞いてもらったら親密度が上がりました。ついで伊織君。習熟度38のくるみ割り人形、伊織君は最後まで聞いてくれましたが、他の皆は練習が終わるのを待たずいなくなっちゃいました。しょぼん。至誠館の人たちは吹奏楽部に偏見を持ってるから聞いてくれないの？

こりゃあ、早く上手くならねばな、とぎゅっと握りこぶしを握っていると新君からメールが届いて二人練習できるようになりました。よーし、さっそく二人で練習よ！八木沢部長と！(新ごめん)技術レベルの高い八木沢さんと一緒にメタルアームレット使って空き教室で練習してとにかく技術経験値を上げるわ。まってて、新。自分のことがどうにかなったら嫌でも首根っことっつかまえて二人練習してあなたの技術経験値をあげまくるからッ！

一方、部員として親密度を上げることも「団結の至誠館」としては大切なこと。バンチョーにマフラータオルを贈り、ランニングの時便利とお礼を言われ、新君にサンダルを贈り、喜ばれ、なにやら憂いを帯びていた部長に堤焼きの茶碗を贈り、丁度気に入っていた湯飲みを朝に割ってしまったところでしたと感謝され……ん、堤焼きってどんなもの？教えて、部長、と思っていたら
　「なまこのような釉薬」
　なまこ!?……すみません、部長、私、あの「棘皮動物」しか思い浮かびませんでした。で、ググッてみたところ……部長、趣味が渋すぎます。っていうか、朝にきっちり湯飲みを使ってお茶を飲むところまでゆったり朝ごはんを召し上がっているのだと想像するだけで凄いです。……ハラショー、こんなものまで売っているのか。

なんだかんだで今日の練習終了。家に帰るぞーと校舎を後に。すると、場面転換し、夕日の射す中でブラバン部幹部(?)が何か言ってます。
江波君が、かなでちゃんの入部を部長に報告。吹奏楽部のことを「くたばりぞこないの部」ですって。


むっかー。


江波、君のことはこれから敬称略固定で呼ばせてもらう。
予想できていれば全力で入部阻止していた……って、これは嫌ってるというより、存在しているのが我慢ならなくて潰しにかかってるってことよね？そうなのよね？

そうなると逆に燃えてくるのが私だということを貴様は知らないのだろうな。

すると逆光の中、ブラバン部長が「その生徒も気の毒だ、事情を何も知らないのだろう。」と言った後、夏が終わる頃には吹奏楽部は消滅するとまるでそれが決定事項であるかのように続けてますよ。江波(敬称略)は「残るのはブラバンだけでいい」といい、ブラバン部長は「そこまで過激なことは言わないよ、彼らが奇跡を起こさない…とは言い切れないからね」と何やら含みのある台詞。


　むっきー


　上等だわ、奇跡、起こしてやろうじゃないの。……私、その台詞、きいてたわけじゃないけどね。

　翌日、顔を洗おうとお寺の母屋に出発。離れには水周りがなくて母屋さん頼りですって。好意で貸して貰っているのだもの。多少の不便は我慢我慢。うーん、朝からお線香の香りがするー。ばしゃばしゃ音たてて顔を洗ってうん、爽快と戻ろうとしたら、袈裟着た誰かにぶつかりました。怪我はありませんかと礼儀正しく聞かれましたが、あれ？この人ラスボスだよね。なんか普通の人に見えますが、家と学校で態度が全く違うとかですか。そうだったらラスボスなんていって悪いことをしちゃったかなあ。
「ところで、君は何者ですかいつの間にかうちに入り込んでいるなんて浄化されていない浮遊霊……というわけでもなさそうだけれど」

　むむむむむむ

　前言撤回、この人は悪い人だ！初対面の人に対して浮遊霊がどうたらこうたら言い出す奴は悪い奴だ！冗談ですっていったって、第一印象ボタンは既に押された後なんだからね！離れに来たのが至誠館の生徒だとは聞いていたが女子だとは思わなかった……ですと？……長嶺パパンもママンもそのくらいは伝えておいていただきたいッ！でも、タオルで顔拭きながらぶち当たってしまったのはこちらが悪いのでそこんところはきっちり謝っておきます。穏やかに、謝罪はいらない、こちらこそ驚かせてしまったようですし、てえことで長嶺君は自己紹介してくれたよ。長嶺雅紀、三年生。「君には申し訳ないけれどこれも何かの縁ですから穏便にやりましょうか。」と話す長峰君にはラスボスの気配はあまりないのだけれど…意外と普通の人なのかな…袈裟着て朝のおつとめってことはお坊様としてのあれこれは勉強してるということだし……

　もしかしたら仲良くなれるかも、ラスボスなんてただの噂だったのかも、と登校。お昼休みに夏川さんと一緒にお昼ご飯予定～。美由紀ちゃん、誘ってくれてありがとうー。
　そしたら、いきなり出てきた江波(敬称略)に拉致された。「昼食の約束なんてどうでもいいだろう」と来たもんだ。もうね、そういうところがね、癇に障るわけですよ、東金さん、響也、あたし、あなたたちの気持ちがわかったわ。ヴァイオリンの弓を誰かに突きつけたくなるときってあるんだわ。あなたたちはそのために常時携帯していたのよね！
　10分もしたら解放するってあんんたどこの何様かっての。そういう言葉を使えば優位に立てると思ってるあなたのオツムの中身が心配だわ。
　ブラバン部室に連れ込まれた江波(敬称略)は部長には敬語。この使い分けも気に入らない。部長はやり方がスマートじゃない、力づく出連れてきても意味はないと言いましたが、連れて来いっていったのはあなたよね。ここで長峰君はあたしの素性に気付いたみたいでして「そういうことか、なるほど、吹奏楽部に今更入る物好きがいるとは思わなかったが」とおっしゃる

どういうこと　　　不快感を示す　　　相手の出方をみる

の三つの選択肢が出ましたが、腹の中がわからない以上出かたをみてみます。ぽちっとな

ええええええ？

長嶺氏、なんでそれで親密度が上がる(爆笑)!?

その後、暴力事件のことを説明され、吹奏楽部では碌な音楽活動ができないと忠告されました。

あのですなー。もうわたしゃパート譜渡されて練習中なんでっせ。発表がどうのこうのはともかくとして既に音楽活動やってるんですがー。

　怒る　　　ショックを受ける　　　吹奏楽部が嫌いなの

の選択肢で、「嫌いなの？」を選択してぽちっとボタンを押したら……

わははははは、
なんでまたまた親密度が上がる(大爆笑)!?

シンプルに纏めるなら嫌いと言われ、闇雲に信頼する姿が哀れとも言われ、ブラバンに入部しないかと誘われたけど、私は私の相棒を手放して他の楽器に乗り換えるつもりはないから!!と啖呵をきって出てきちゃいました。

それに、どういった基準で親密度があがるのかわからない長嶺氏は江波(敬称略)には悪いけれど胡散臭すぎる。わたしゃ、単純な人間なんで、はっきりしてない人見てると痒くなってくるのよ!!
　教室では夏川さんと亘理さんに心配されてた。他のクラスメイトも心配してくれてる。でもね、吹奏楽部、悪い人たちには思えないんだよね。クラスの皆だって八木沢さんたちに会ってみれば納得してくれるよお。あ、いや、バンチョーだけは誤解しちゃうかもしれないけど…「…長嶺氏みたいに口がうまくないものね。

　さて、八木沢部長のアイコンが点滅していたのでいそいそと出かけていったら、何故かお母さんからメール。お客さんに出す和菓子を買いにお店指定で行って来てとのこと。で、出かけたら部長のお家が出してる和菓子屋さんの店舗の一つでしたよ！
葛や寒天を使って清涼感を演出したものが人気、寒天の中を金魚が泳いでいて見た目にも涼しそう……








←こういうものか!?

(買ったものの勿体無くてパッケージから出せずにいる
けちん坊でございます)






　季節の果物を使った菓子も美味しい……サクランボ、モモ、ブドウ、さっぱりしたものなら青梅や青い柚子、暑い盛りには梅ゼリーや青柚子のあん

うわあ聞いているだけでよだれが……

八木沢さんちの店舗の一つだと知って納得すると、みんなそうきくと合点が行ったという顔をするのですって。その気持ち判るなあ。部長は嫌な気持ちはせず、店に相応しいと認めてもらえたと感じて誇らしいって。……ああ、なんてできた息子さんなんだ。で、イートインコーナーで水饅頭とお茶をいただきますどうやら夏の一押しみたいですね。お店の人に
「すみません　水まんじゅうとお茶をお願いします」
と丁寧語でお願いする部長。店のお姐さんが「はい、ただいま……おまたせしました　ごゆっくりどうぞ」と水まんじゅうを二つだしてくれました。

　そして、おそらく、このあと店の裏で凄いことになるのだろうな。

　「ちょっと……雪広ぼっちゃんが女の子をお店に連れてきましたよ！(←ここがもう間違い)」
　「至誠館の制服……ってことは下級生だね。ぼっちゃんが入学した時にはまだあそこは男子校だったからねえ……」
　「ぼっちゃんが女の子と一緒なんて……はじめてじゃないかしら。妹さんときたことはあったけど」
　「……ああ、ぼっちゃん……やっと……芯が強く優しくあんまりにも出来すぎたぼっちゃんで浮ついたところなんてなく、逆にガールフレンドなんてできそうにないなんて思ってたが……なんだか嬉しいねえ」
　「それにしてもおいしそうに食べてますねえ。あの子。」

　はい、あたし、完全に餌付けされてます。おいしいです(そして、八木沢さんはどう考えても私を現段階で『恋愛対象』とは露ほども思っていない)。ご馳走してどうして貰ってわるいなあっておもいましたが、ここで食べて好きになってもらってそして買って欲しいって。菓子屋14代目だという部長は「皆を笑顔にするのが菓子屋の仕事であり誇り」ととびきりの笑顔で言います。音楽でもそういうことができるといいな、とにかく部長さんありがとう!!

　さあ、練習だ、の前に今日もダッシュ＆タックル。吹奏楽部の皆は平常運転。「今日もも元気にいきましょう！」「愛しのチューバがオレを呼んでいる！」「これから…練習だ」長嶺氏は「今日はよく君と遭遇する日だ」とのたまいましたが、あたしは朝はともかく昼は拉致されたから会ったんだいっ！

他の生徒の皆は
「悪いことは言わない、今からでも転部考えた方がいい」
「あんまりいい噂ないですよね　なんか、ちょっと怖い」
「本気で全国を目指してる奴は吹奏楽部には居ない」

……なんか、誰かに世論操作でもされてるんじゃなかろうか。みんな怖くなんてないのに。一生懸命なのに……

せめてあたしが差し入れを！と木から下りられなくなっていた猫をたすけた時にひっかかれた火積君にかわいい絆創膏を(あなたの照れる顔のほうが可愛いです)。新君にはトイカメラ。部長にはハーブ栽培セット…「頼りない小さな目でもやがて大きく成長する可能性を秘めている　諦めてはいけませんよね」……私こそ、その言葉を糧に成長していきたいですッ！そうしたら、親密度があがったせいか、再び部長がピカッと光ります。校内案内をしてくれる、ですって。宜しく、とお願いすると、部長のこともいろいろ聞けちゃいました。八木沢さんは国立文系コースで31HRですって。くうッ！理系ならば科学のアツいトークができたのにッ！(←管理人はバリバリの理系です)

　練習の方は順調に進み、まず青葉城址でネコさんを含めBP取得～。その後校舎裏でも練習。聴衆の中に新君と長嶺氏がいたのですが、他の生徒がBP25くらいでも二人からは60貰えるのね。

　なんだ、長嶺氏、吹奏楽部潰しを画策する袈裟着たルシファーの癖して、ちゃんと音楽は評価してくれるんじゃない。もう、ほんっとにわからない奴です。

　日暮れの放課後では、吹奏楽部の外された看板を見つめてバンチョーが物思い。死んだ気になって練習しなければ、それで自分がしたことを償えるとは思わないともいう彼を部長は労いファイナルのステージに皆で行こうと静かに言います。……私も誓うわ。最高の演奏をしてみせるからっ！

　待ってろ、ラスボス。あたしは逃げも隠れもしない……えっとその、アンサンブル演奏が参加が確定してるのはいまのところ壮行会だけですけれども……次回、「目がムキーッて怖くて間違いなんて許しませんって感じのちっちゃい子」登場です
＊＊＊＊＊③壮行会で演奏なのだ＊＊＊＊＊

　そんなこんなで練習に励む中、いきなり弁当が作れるようになりました。食材もあらたに追加で貰えましたよ。コロッケと鮭のお握りとアスパラ肉巻きの三択で「何を作る？」ってなったので、習熟度1.2倍になるというアスパラ肉巻きを選択。パワーアップアイテムと併用すれば、ぐんぐん強くなれる気がする！

　気合を入れて出発したはいいんですが、携帯着信に慌てて対応しようとした結果、不注意にも楽譜を風にさらわれてしまいました。ぐぬぬっ、あたしの馬鹿！……と、そこに親切にも楽譜を拾ってくれた人が……でも、楽譜の扱いがあまりにも粗雑過ぎると怒られちゃいました。うおう、ハルちゃん、相変わらずビシイッとしていて私の心に喝を入れてくれます……ってこれも前世の記憶だったわ。
　……わかってます、弁解の余地ありません。楽器が相棒ならば、楽譜もともに歩む仲間、あたしが全面的に悪い、と謝ったら許してくれた。そこに現れいきなりタックルかます新。楽譜を拾ってくれた恩人を「ハルちゃん」と呼び、私のことも紹介してくれました。ハルちゃんも自己紹介してくれました。そして、新との掛け合いがいちいち楽しい。「こんなにちっちゃいけどオレと同級生」「頭が軽いからお前は縦に伸びるんだ」…身長差は23cmありますが、立ち居振る舞いからすれば、ハルちゃんの方がずっと大人。そして、言い合う割に仲良し。
　新が懸賞にあたって、仙台までの交通費をおごってあげたようですが、何その懸賞って？……旅行券ですか。新幹線で横浜まで何往復もできるくらいの額って……

　そいつぁー凄い

　仙台⇔横浜　
　新幹線　仙台→東京　　運賃5940円　特急料金4430円(自由席)
　　　　　　　　　　　　学割を使えば運賃は2割引で4752≒4750円
　在来線　東京→横浜　(新幹線の新横浜ならともかく、横浜駅だったら在来線とあまり時間は変わらない)470円
　　　　　総額　4750＋4430＋470=9650円　往復なら9650×2＝19300円

　それを奢ってしまうのかッ、新君太っ腹!!

　それはそれとして、ハル君とは、「全国優勝する」「私たちもそのつもりよ！」と爽やかライバル宣言。でも至誠館は音楽科のない進学校…なんていわれちゃいました。ある意味納得ではありますが、技術力だけではないその他の『何か』があるからこそ、音楽科でも普通科でもどんな編成でもOKのコンクールが開かれるはず。ハル君待ってろ、その言葉、いつか訂正してもらうわ。

　朝っぱらから、瞳の中に炎を燃やす展開に浸っておりましたが、学校に着いたら平常運転でダッシュ＆タックル。バンチョーには生絞りのフレッシュジュース、新君にはビーフジャーキーを渡します。部長にはえっと…柚子ティー？って、これ、オレンジマーマレード的なものですよね。フタ開けてひとさじカップに入れてお湯で溶いて飲む。……しかしながら毎日あの瓶を渡すとなると八木沢家にはどんどこ柚子茶の瓶がたまっていくぞ。きっとこれは何か別のものに違いない……と思って部長にお渡ししたら、「お湯で溶かしてある」って……

　やっぱり、はじめに思った通りのまさかのマーマレードびん？いや、部長はその場で飲んでるみたいだから、かなでちゃんが魔法瓶からカップにお湯入れて溶いてから渡してるか、もしくはまさかのハラショーで店員のソラ君が注文に応じてレジで柚子ティー作って売ってるか。「めんどくさ……なんだってこんなもの作ってるんだか。あの至誠館部長の好みのものなんて他にいくらでもあっただろが……」ってブツブツ言ってるといいよ。
ハルちゃんにはまだプレゼントは渡せない仕様みたいですが、話しかければ礼儀正しくお話してくれます。
　一般の人たちは……夏川さんはカラオケしたいそうで、亘理さんは宿題につまっているとのこと。他は……パソコンが落ちないように空調管理しようとか、音楽に関係ない話題もありますが、昨年の暴力事件で部員が辞めてブラスバンド部が新設されたことなどが聞けます。壮行会では吹奏楽部が演奏するのが恒例だとも。一般の人々は今年もそうだと思ってくれてるみたい。江波(敬称略)は吹奏楽部に存在価値なんてないだろとほざきやがりましたが、「吹奏楽部の演奏には音楽への愛情が詰まっている演奏を聞けばすぐわかる」といってくれる人も居てテンションは上がります。そして、ラスボスへもタックル。正直気は進まないんですけどねー。この人を倒さないと吹奏楽部の未来はない雰囲気なのでつなぎはつけておいたほうがいいですよねー。で、そこで聞けた言葉

　「こんな暑い日は　冷たい梅ゼリーが…………(突然我に返って)私は何も言っていないが？」

　梅ゼリー……梅ゼリーと言ったわね、ラスボス！あなた、もしかしないでも部長が作った梅ゼリーが好物なのね？……ふふ、無意識に呟いた言葉でわかってしまったわ。
……長嶺氏、ほんとは、八木沢さんのことが好きなんだろー。気がかりなんだろー。気持ちに素直になれない天邪鬼さんなんだろー。わかっとるでー、悪い奴なんじゃなくって、めんどくさい奴なんだろー。ほーら、こめかみのとこがピクピクしとんで(大爆笑)。

　も、もう、このラスボスは真面目に真っ向対決すると心が折れそうになるので、ここから先はおちょくれるところは徹底的におちょくって参ろうと思います。(でも、やっぱり折れるときには折れると思いますが)

　　はっ、そういえば、吹奏楽部の狩野先輩と伊織君は部長のシンボル惑星「木星」の衛星「カリスト」と「イオ」が名前の由来でしたよね。ブラバン部員の名前はどうなんでしょ。

　長嶺……ガニメデ(いや、なんか語感的に)　　　江波……エウロパ(江ウロ波°?)　
　カリスト＆イオと併せてこの4つが木星の四大衛星いわゆる「ガリレオ衛星」です。
　照辺……テーベ　　目時……メティス　　阿藤……アドラスティア？
　これらは木星内部衛星群

なんだ、みんなやっぱり八木沢さんファミリーの一員なんじゃないですか(笑)。さすが吸引力(質量)最大の太陽系惑星。

　きっとー、いつかわかりあえるー。だってー、僕らはファミリーだものー。

　でも、ガニメデを除く惑星名はジュピターと関係がある女の人(妻だったり恋人だったり娘だったり)ですが、ガニメデだけはお小姓の美少年……やっぱり彼だけは別扱いでラスボスなのかしらん？

　その長嶺氏、消臭スプレーをあげたら屋上で光り始めました。何か私に用が？と問われても、光っていたのはそっちだし、校内はすでに部長に案内してもらってるし、ひとまず用はないんだが、「話したい」と言って置きます……それだけでなぜか好感度のあがるラスボス。

　おまー、やっぱり、天邪鬼なだけなんじゃろー。

　江波(敬称略)が『この女何か企んでいるかも』と口を挟んできましたが、ラスボスにあれよあれよという間に校内に連れ込まれました。黙り込んでしまったのでいい天気ですね～。といったら、私を陥れるつもりかなどとのたまわれたので、半分自棄で『それもいいかも』と言ったらまた好感度があがります。わっからない、ラスボス、あなたの頭の中身、わっからないッ。同じ敷地内で暮していることを知られたくないらしいですが、言い方が遠まわしすぎてよくわからん。私も喧伝する気はないからなあ。でも、これが八木沢さんちに下宿だったら、部長はすすんで『僕の家に下宿している小日向かなでさんです』って紹介してくれて変な噂話にはびくともしないとおもうけどなあ。やっぱりラスボス、あんたはめんどうくさい奴っちゃ。

　笹かま先輩からは「蚊にさされて痒い」というメール。火積から逃げる新を匿い……そんな賑やかなアレコレのあと、大会の参加IDカードを部長から貰いました。皆がやる気を示す中、ハル君の言葉を思い出します。……まっとうそうなハル君からあんな言われ方をしてしまうと悲しいのだけれど、バンチョーのように怒りをぶつけようとは思わない。部長は星奏のことを良く知っていて王崎さんや志水君の名前も出てきます。ああ、部長が口をひらくと一気に空気が和む……そんな強い学校と対戦!?と慌てる笹かま先輩に、ベストをつくすだけ、優れていても同じ高校生。「われも人なり、彼も人なり」とおっしゃいます。
韓愈の書いた「原毀」という　文章から転じたものでしょうなあ。原文は

彼人也　予人也　彼能是　而我乃不能是
(彼も人也、予も人也、彼は是を能くするも、我は乃ち是を能くせず)
この文の前には舜という人が素晴らしい人であるという説明がありますから、「彼(舜)も人、我らも人、しかし、彼は仁や義の道に則った生き方ができるのに、我らはそれができない」これではいかん。ということらしいです、はい。

　その後、サッカー部の人から部長は「お前のトランペットを聞くとゴールが決まる気がする！」と元気付けられ、伊織君のクラスメートも壮行会の演奏を楽しみにしてくれてるって。

これで頑張らないでどうするの！アンサンブルの完成度も70を超えて必殺技マエストロフィールドが放てるようになりました。よぉーし、この調子この調子……と思ったら翌日は台風接近。午前中は練習なし、と伊織君から電話。うーん、この電話は連絡網なのかな。伊織君の親密度が特に高かったわけではないもの…
　で、自宅待機してたらラスボス登場。悠然と詰め碁などを打っております。
　あれ？これもデフォルト？だって現在の親密度
　部長121　バンチョー73　新102　長嶺氏71　ハル君8　笹かま32　いおりん24
　ですよ？なして破戒僧が出張ってくるとですか。碁に誘われ、腕まくりして(←いや、かなで、君は既に半袖だ)、強いがいいか、と対局開始。脳内設定でかなでちゃんは小さい頃からじいちゃんと碁に興じていることにしてしまいましょう。ラスボスは「私も負けず嫌いだ、そんな風に言われると君の泣き顔がみたくなる」などとほざきやがります。……ふっふ……その台詞そのまま返しますよ。……あなたの泣き顔、見せて貰いますよ、先輩ッ！

じっちゃんの名にかけて！
　(↑なんか「碁漫画」みたくなった)

　午後には台風も通過し、ラスボスの巣窟からお日様の下に逃げ出します。青葉城址で演奏すれば、拍手とブラボーの声、おおおお、火原先生ではないですか。部長と待ち合わせだそうですが、やりとりを聞いているとあれ、部長の方が大人みたい？

　ぬおおおお、コルダ３本篇のプレイレポで書いていた中学校での「八木沢先生説」が公式でも認められた!?　かなでちゃんが弾いていた曲は嘗て香穂ちゃんが弾いていた曲なのでわかったとのこと。火原先生はコンクールは交流できて友人もでき、楽しいとおっしゃいます。そうか、そういう参加の仕方もあるんですよね。そして……横浜で星奏学院の寮を貸してもらえるよう理事長に頼んでくれるそうです(あの吉良理事長にどんな感じで頼むんだろうなあ、火原先生)。でも助かった、ありがとう。

　バンチョーとは屋上でたまたま出会い、お互い何を話していいかギクシャクしてましたが、微笑みかけたら照れ笑いしてくれた。伊織君も含めて三人きりの二年生なんだから、仲良くしようね！

　一般の人々からは吹奏楽部のプラスとマイナスと両方のことを聞かされます。
　良くない噂聞きますよ、大丈夫なんですかなんてことも言われましたが、亘理さんはコンクール頑張ってといってくれましたし、吹奏楽部って怖いっておもってたけれどイメージ変わりましたって教えてくれた子も居る。吹奏楽部も真剣に活動してるんだねそっちの部も楽しそうだねって声かけてくれた子もいる!!!

ますますやる気の出るかなでちゃんでした。

[本日のラスボスとのタックル状況]
交通安全お守りを持ってタックルしたらバイクで遠出するのが趣味と発覚。
バイクですか……スクーターじゃないと袈裟がまくれ上がって大変なんじゃないですかね？


さて、また日は変わり、本日の昼食は再びアスパラ肉巻き。
お昼をバンチョーと一緒に食べたらまたイベントがおこって、バンチョーの練習を熱心に聞き入ります。練習熱心だよね、少し話したいなと声をかければ、何故入部したかと質問されました。勧誘されたからと答えれば、「部長に誘われて気持ちが動くのはわかる」と同意されました。……バンチョー、そうですよね、『八木沢部長ファンクラブ』作りましょうよ。バンチョーが会員№1、あたし、2番でどうですか？
　その部長からは暑くなるのでこまめな水分補給を、とメールで注意が。

　はい、お母さん！

　(八木沢さんはいつもはおかん、要所でおとん、だと思うわけです)

　ハル君は正宗公の銅像のところでメトーロノームにあわせてチェロの練習をしていますが、単調とも思える反復練習にギャラリーは去っていってしまいました。練習への集中度に感心し、ハル君が弾き終わってから私もこれから練習よ、とニヤっと笑って見せます。

　そして、あらためてハル君と話をしたら、この間は至誠館の優勝は無理だなどといって悪かったと謝られました。うん、いいよいいよ、そうやっていつも真剣に色々考えてくれているんだもの。そこに聞こえてくる江波(敬称略)だの阿藤(これまた敬称略)の声。伊織君に向かって壮行会の演奏をブラバンに譲れと迫っています。ブラバンには演奏する権利がある、顧問の生方先生の指示だ、生徒会とも話はついているぞと、……伊織君は必死に待ってくれと頼みますが、八木沢と狩野に伝えろ、ですと。

　あんたらは八木沢さんにきちんと自分で伝える自信がないもんだから、気弱な伊織君に攻撃加えてるんじゃない!?そして、確実に吹奏楽部に期待してくれてる人は居るんだってば。あんた、耳、聞こえないか、自分で塞いでるかしてんじゃないの？ふーっと臨戦態勢の猫よろしく毛を逆立てますが、そこで漢・ハルちゃんがずずい、と前に出ます。「ステージで勝負すればいいでしょう」と。ハル君、よく言ってくれた、望むところよ！伊織君も諦めちゃだめ！皆で全国に行こう？　捨て台詞を残して去っていった二人は自分たちの優位を信じているけれど、今回はあたしたちの勝ち。そうだよね。


ハル君のお陰で少しすっきりした！今日も母屋の方を一度見つめ、あたしたちは全国に絶対行くわ、あんたなんかに部を潰させやしない、と誓ってから布団を被って熟睡いたします。

　翌日、鮭のおにぎりをお弁当に登校。そしたら、昨日無茶苦茶いってきた阿藤先輩と遭遇。タックルかましたら、「ここで練習するのだけは勘弁してくれ。下手な演奏は聞きたくない」って抜かしやがりましたので、聞かせてやりましたとも！習熟度100の舟歌(←くるみ割り人形が完全になったので、技術完成度を稼ぐために練習した)を！そうしたらですね、そうしたらですよ、再タックルしたら台詞が変わっていてですね、

　「お前、、最近うまくなったよな。　まあ、毎日がんばってるみたいだし、上達しない方がおかしいか。」

　昨日ボロクソ言ってさっきもボロクソ言ったその口でよくもまあ……

　カ　☆　イ　☆　カ　☆　ン

　癖になりそう……(笑)

　AS至誠館は、この感覚を楽しむためのゲームですか!?そうなのですか!?(いやいやいや、そんなことをいったら、八木沢部長に困った顔して、「小日向さん、今は音楽を楽しみ良い演奏をすることに心を砕いて下さいね」と諭されてしまいそうだ)

　他の人からも「最近吹奏楽部の演奏を聞くのが楽しみ」と言って貰えて、これだからダッシュ＆タックルは辞められない。正直、コルダ3までの一般の人との会話は「ちょっとしたお楽しみ」だったんですが、今回は「大いに楽しい」ですよ。


一夜明けて、壮行会当日。部長はラグビー部の友人から「お前のトランペットで景気づけしてくれ」と励まされます。夏川さんも亘理さんも聞きに来てくれるって。部で集まったらバンチョーはブラバンと小競り合いを起こすのは拙いと心配そう。おそらくは自分が起こした去年の暴力事件の事も頭をよぎっているんでしょうねえ。新は楽観的にクラスでめっちゃ宣伝してきた、と演奏することに積極的。部長も心配そうではありますが、期待してくれている人の気持ちを裏切ることはできない、とそれだけはきっぱり。笹かま先輩は先生方が演奏させてくれないかもといいつつも、いくだけいこう、と皆を促します。みんなが同じでなくて、同じでないから進んでいけるところもあるのかな、こんなときには新のポジティブさが救いですね。
　さあ、出番だ、と終業式後に出て行こうとしたら、お前らは出なくていいと、ブラバン部顧問の生方先生の怒鳴り声。……先生、既にあなたは負けている(←某ケン○ロウ風にお読みください)。こちらが今現在とてつもなく非道なことをしているのではないのに、生徒を怒鳴りつけるとは教師、いや、大人、いや、人間として欠陥があるとしか思えんぜよ。「お前らなんぞ」「迷惑を被った」「恥の上塗り」……どれもがあ、そりゃアウトだわという言葉のオンパレード。見守ったり導いたりなんだりするのが役目の筈の存在がそんなことでどうしますか、といいたいのを堪え……八木沢さんが、丁寧な筋道だった冷静な言葉で反駁しますが、生方先生は既にだだっ子状態。こりゃあ、心ある生徒＆先生ｓはカチンカチンと来ているでしょうが、生方先生やブラバン諸氏はわからないのだろうなー。ラスボスは涼しい顔で関わりすらもしようとせずに一曲目演奏。ラスボス、江波、阿藤、目時、照辺で「王宮の音楽」うーん、いい曲だなと素直に感動。どーだ凄いだろうと生方先生が吠えますが、物言いが酷すぎる。心ある生徒＆先生ｓが生方先生に突撃して膝カックンをかませようと決意したであろう頃八木沢部長の頭の中で、応援してくれる友人たちの声が響きます。このまま先生と揉めてはコンクールに出られなくなるかもしれない、

しかし……礼儀正しく、目に強い光を宿らせて、演奏許可を申し出る部長……そこに『覚悟』を見た私は……また必殺技へ一歩近づいたわ、部長、ありがとう。


尚も吼える生方先生。……全国一千万の心ある生徒＆先生ｓは膝カックンどころではなく後頭部への飛び蹴りへの助走を始めた頃……ラスボスが「演奏して貰ってもいいんじゃないですか」と進言。保身のために生方先生も譲歩し演奏許可。(全国一千万の心ある生徒＆先生ｓは助走を辞めて演奏を聞くために正座待機)
ラスボスに「大見得を切っただけの演奏を聞かせて貰えると思っていいのかな」と問われ、部長は最上級の演奏をするという。長嶺氏に声をかけられたかなでちゃんは「頑張る」と答えます。……部長の覚悟を見たからには、あたしは直球を返すしかできなくなったわ。聞いていなさい、袈裟着たルシファー！ここまでのあたしたちの成果でもって運動部の皆にエールを送るッ！

　で、だからなんで長嶺氏、あたしの返事を聞いて親密度がまた上がるの？
　(爆笑・横隔膜痙攣ぎみ)

　部長のマエストロフィールドも無事に炸裂し、演奏結果は最高評価のSSS……少しミスはしたけれど、頑張った！うん、頑張った！みんなが拍手してくれます。
　でも、ラスボスは「澄んだ美しい音色。だがそれだけだ。あの頃の力強さも迫力も失われた。これが至誠館の吹奏楽部だというのか、八木沢」なんて苦々しげに聞いとります。うんにゃ、力強さもあるんだけどなあ、美しく澄んでいるだけでもないんだがなあ。あなたがそれを聞きとろうとしないだけだとおもうのだがなあ。

　でも、ラスボスは余裕かまして、これからがブラバンの本番と言って大編成の曲をぶつけてきます。そりゃあ、聴衆は心奪われますわね。こんなことをいうと大編成音楽部の方には絶対怒られるのですが、『数が揃えばそれだけで効果倍増』ってことありますしね(私も大学で100人越えの音楽団体に所属していたことがありまして、いいとか悪いとかそういうことではなくしみじみそれを感じておりました)。部長も「勝ち負けで言えば負けかなぁ」とおっしゃるけれど、表情は笑顔。「このメンバーで演奏できて良かった」「ブラバンの演奏も聞けて良かった、目時も江波も随分うまくなった」「壮行会に相応しいステージができた」と嬉しそう。……部長……人格者過ぎます。良かった探しが上手すぎます。うんうん、演奏できてよかった。そして、部長、あたし、この部にはいってよかった。
　あたしを含めた皆の心は既に横浜に、泊まれることになった菩提樹寮に飛んでるけれど、明日に備えて今日はお休みなさーい。

　そして、長嶺氏、あなた、面倒臭い人大賞確定ッ!!
　　ふっ、素直じゃない坊やには手を焼かされるぜ…って、茶化してもやっぱり怖いですよ、ブルブルブル

次回、横浜へ　リンデンリンドンディンドンドン……
＊＊＊＊＊④　横浜で再始動なのだ＊＊＊＊＊

　そして、やってきました横浜へ！
東日本大会の説明会で星奏からの案内者としてハルちゃんが来てくれました。そして、星奏オケのメンバーとご対面～。至誠館が菩提樹寮に宿泊することが迷惑だとあからさまにいう響也ですが、かなでちゃんを見つけ、目、パチクリ。ええ、あたしは至誠館部員として来たわよ～！正統派ライヴァルとして、星奏と戦うからね～！幼馴染でも手加減なしだからね！尋常に勝負よ！
……と高らかに宣言したかったんですが、新にいきなり後ろからハグされ、響也が喚き、その直後に火積先輩にびびる。


うちの若いモンが迷惑かけちまってすまねえ
どどーん

響也、君の反応は期待していた通りのステッキーなものだったよ！(←褒めています)
いや、AS天音学園を君のルートのためだけに買ってしまうかもしれないとさえ思ったよ！
大地先輩のナンパ傾向は安定してますね。律くんの天然っぷりもいわずもがな。て、やっぱりこの東日本大会でで星奏とぶつかっちゃうのね。でも壮行会と違って、この人たちとならいい気持ちで対決できる気がする～！
案内してもらった菩提樹寮。入寮者が少ないそうで、一人一部屋貰えます。善き哉善き哉。
でも、悪いニュースが。新によれば、新学期の生徒総会で議決されれば吹奏楽部がなくなるらしい。長嶺氏が吹奏楽部潰しに暗躍しているらしいですぜ、奥さん。

　うぬぬぬぬ、あの妖怪め……と奥歯をかみ締めていたら、新が
　「存続するために、至誠館のみなに吹奏楽部を好きになってもらおう」作戦を提唱。要は仙台にも戻って演奏を聞いてもらいファンになってもらうとまあ、そんな。その考え方は悪くない！が、横浜⇔仙台の運賃はお高いものだぞー。……バンチョーはチャリで往復できるらしいですが……それをカバーするのが新の「旅行券で購入した回数券……とな？し、しかし、学割使った方が回数券より安い気がするのだが……うーんうーん総額いくらかかってるんだ？なあんてことを真面目に考えてしまうとゲームが上手く進行しなくなってしまうので、そこは考えてはいけないのですねうんうん。
　この案には部長も乗り気。笑顔が眩しいです

　「知らるべきを為すを求むるなり」……か
論語　里仁第4-14　
子曰　不患無位　患所以立
不患莫己知　求爲可知也

子曰く、位無きを患えず、立つ所以を患う。
己を知ること莫(な)きを患えず、知らるべきを為すを求むるなり

「先生がいわれた。地位のないのを心配するより、自分にその資格があるかどうかを心配しなさい
自分が世間に認められないのを心配するより、認められるだけの価値ある人間になるよう努力しなさい」

　こういうときに漢文がシュタッと出て来る部長って何者??まあ、部長だからこそ納得ですし嫌味は微塵もありませんが……大金をポーンと使っちゃった新に、本当にいいの、と念を押してはみますがあり難く厚意に甘えておきます。なむなむ～。

　で、早速練習開始なんですが、その前に懐かしの星奏キャンパスを走り回ります！リリの像へとタックルタックル……って、やっぱり何も起こりませんか、あの「○○なのだ～」という元気な声を聞かせてはくれませんか(涙)←ここでがっくりくるのは私だけですか？
　気を取り直してハル君に今まで渡せなかった贈り物を渡します。さっそく二人練習もしして表現「ゆっくりと」入手。バンチョーからは「力強く」入手。
　そんなとき、夜、菩提樹寮の庭で元気のない伊織君発見。声をかけると、去年の事件のこと、今のブラバン部員が吹奏楽部員だったことを教えてくれます。長嶺氏がなぜ吹奏楽部を廃部にしようとしているか詳しくはわからないそうですが、伊織君は「僕のせいなんだ」といいます。バンチョーが不良ともめたのは伊織くんを助けるためだったと。バンチョーから口止めされて誰にも本当のことを話しておらず、それがすべての原因だと。
当時八木沢さんはトランペットのパートリーダー。手もあげてバンチョーを退部させろという顧問にひたすら「火積の話も聞いてください、火積、お前はやめるべきじゃない」と、自分の信念を貫きます。が、大会に出場できない吹奏楽部から部員が脱退、長嶺氏が顧問やOB会の支持をとりつけブラバン部をつくり、活動を続け大会に出場もきめた……決断は個人に託されたけれど、今の部員を除いて退部。吹奏楽部をバラバラにしたくない、火積への誤解を解きたい……そう考えていた伊織くんの願いは叶わず。

　……まあ、現実問題としては、活動内容と構成部員が変わらないのであれば、絶対に大会出場できるわけないのですが、心ある先生ｓ＆OBｓの制止も聞かず、部活愛が180°ぐるうり回って暴走した生方＆一部のおバカさんOBおじさんがあれこれ工作しちまったってことですね？
　それにしても怒り心頭ですよ。バンチョーを責めるだけ責める人は想像力が働かないんでしょうなあ。「お前のせいだ」「お前さえ切り捨てれば」って言われたらどーするのさ？おおかた、『俺はあいつみたいなことしねえもん』とか嘯くんだろうなあ。長嶺氏も部員皆のことを考えて、逡巡した挙句決断したんだろうけれど、この場合切り捨てる勇気より、切り捨てない勇気が人を救える。多数の為に一人を犠牲にするのダメ、うん、絶対。

　八木沢部長　尊い！

長嶺氏は八木沢さんと演奏する気にはなれない、部のあるべき姿を作り出すなんていってますが、彼のめんどくさい性格から考えて、八木沢部長のようには出来ない自分が癪にも障るし、一緒に来てくれない八木沢さんに「むきーっ」、ってなってるのかもしれませんな。伊織君を強行に勧誘しなかったのは、ホルンの先輩として「気弱ながらも優しくて思いやりのある」伊織君の性格をわかっていて、八木沢さんの味方としてついていて欲しかったから……？

　ってな具合に「長嶺氏、ホントはいい人説」を展開してみたいんですが、日頃の妖怪っぷりを見るだに「む～～り～～」ってなる。あのね、ほんとはね、殴りたいのよ、あの汗の一つもかかなさそうな澄ました顔面を『グー』で(←暴力はいけませんぞ)
　このタイミングでニアちゃんに遭遇。エビフライのしっぽしか食べてなかったそうで、よーし、と料理の腕を奮います。結果としてニアちゃんを餌付けした形になって、いろいろ情報を集めてくれることになりました。
　「ファンを増やすぞ」作戦を実行すべく仙台に行ったところ、火原っちが演奏しているところに出くわし、ブラボーと叫ぶ。八木沢部長も登場。この二人仲良し師弟ですよねー。で、やっぱり八木沢部長の方が先生っぽいっと口に出して言ってしまったら、火原先生は笑って、同意してくれちゃいました。部長と長峰氏が中学時代のブラバンのツートップで練習したいがゆえに、長峰氏が文書偽造、部長が用具調達して、密やかに中学に泊り込んで練習しちまったとかそんなことも教えてくれました。うお、部長もただの優等生ではなかったのですね。そして、そんなちょっとした暴走をいっしょにやっちゃうくらい仲良しさんだった……今の長嶺氏の状況について口篭る部長から火原先生はすべてを察した様子。でも、笑顔でいってくれた。
二人とも音楽が好きなんだもの、きっとわかりあえる、って。

ほんとうにわかりあえるのかあ～～？(謎)

ハッ、もしやこのゲームは「ラスボスを倒すこと」ではなく「ラスボスとわかりあうこと」が真の目的!?
すげー高いハードルだと思いますがッ!?

とにかく勝利へ向かって精進よ！と駆け回って(←いや、それ、必要ないから)いたら、ランニングするバンチョーと遭遇。肺活量を鍛えているそうです。でもって、実は部長が部内では一番肺活量があるそうです。……なんかもう八木沢雪広最強伝説が脳内構築されつつある今日この頃。もう部長がにっこり笑って素手で鉄パイプ曲げたとしても私は驚かないぞ。で、バンチョーは転んだ子供を起こしてあげてました。……今の学内でのバンチョーには吹奏楽部外の友人いるんだろうか？真面目だし、さりげない優しさもってるし、いろいろ見える人ならわかってくれるとおもうのだがなあ。
　部内交流としては全員で一緒にお弁当食べたりしてました。新の好物だったもので、デートのオマケ付き。ヒミツ基地にも招待されて、結構仲良くなりました。新よ、親密度もそうだが、技術レベルもよろしく頼むぞ。

　一般人にダッシュ＆タックルしていたら、「吹奏楽部っていい演奏するね。全部の楽器の音が調和してるって感じがする」「いつも演奏聞いてるよ　頑張れよ　大会　応援してるぜ」と言ってくれる人が出現。あたしたちにとってはなによりのご褒美です！
　逆に、一部のブラバン部員からは器材管理が面倒だからお前やれってなことを言われ、響也顔負け「必殺スペシャルハイパーボウアタック」(訳：ヴァイオリンの弓でげしげしぶっ叩く)を発動させそうになりましたが、ハル君登場で事態収拾。助かった。惚れてまうやろ！ハル君とは新＆天音の七海君とカラオケイベントも発生。懐メロ熱唱(ええ、あたしは昭和の人間でございます)。星奏学園の案内もしてもらいました。BGMが懐かしいでございます。声をかけてくる友人に「デート」と言われ「デ、デデデデ…デートとな！！！！?」と叫び必死に打ち消すハル君。君は漢だが、これで恋の音が入っちゃうのは微笑ましいですねえ。二人練習で「丁寧に」の表現も手に入れ、ハル君様々です。
　カラオケといえば、新はブラバン部員の一年二人と意気投合してカラオケにも行ってました。かなでちゃんも誘われましたがあたしには練習があるっ！(鼻息荒し)　　ここでも恋の音が入りましたが、新君ルートには熱血要素が少ないですのぉ。新よ、もっとアツい男になってくれ！

　吹奏楽部ｖｓブラバンのことも気にはなりますが、もともとかなでちゃんはヴァイオリンを弾くことが苦痛になって仙台に来た身、幼馴染の如月兄弟に会っていろいろぐらついていることも、部長はお見通しでした。ごまかす……ことはあたしの性格からしてナシだし、そもそも部長を誤魔化せるとは思えない。求肥と餡子を魚の形の皮に挟んだお菓子とお茶をいただきながら相談します。勝敗を付けるのが辛いといえば、それでいい、真剣に取り組んでいるから迷い、悩む、そんな姿がとても素敵だ。優しい気持ちを弱さだと思わず大切にして下さいと言われます。
……これで「恋の音」が入ったのですが、部長は顔を紅らめるでもなく、あくまで先輩として相談に乗ってくれてる様子。正直、伊織君にも火積君にも同じことを言いそうだー(新はそもそも悩マンだろうし)。　ああ、安定安心安全の八木沢クオリティ、今回も健在。

　寧ろ中華街まで一緒に買出しに出かけたバンチョーの方がそういった雰囲気だったかも。どちらにしても、うちのかなでちゃんは「恋愛？それ食べられるもの？」なヴァイオリン馬鹿、とにかく習熟度をあげまくります。そして、ファンもじわじわ増えていっています。「吹奏楽部の連中って本当に楽しそうに演奏するのな　聞いてるとこっちまで楽しくなるんだ」

やっほー。そして、あの江波(敬称略)の台詞も変わったよ、ママン。

「お前の演奏もそう悪くはないかもしれないな　　前は聞く価値もなかったが」

ハレルヤ！

遂にツン→デレへ向かって君は一歩を踏み出したのだろう！ようし、呼称を変えてあげようじゃあないか。敬称略はやめてやろう。江波(……君)、これかれはじゃんじゃん褒めてくれてもいいのだよ。

目時君からは「コンクール……お前達も頑張るといい」と激励されました。　
ブラバン部内でも吹奏楽部に対しての想いには温度差があるようです。ラスボスは無論絶対零度、あたし達のアツさでなんとかするしかない！
　そのラスボスに演奏を聞かせたら微笑まれたので仰天。アレですよ、これは「クララが立った！」並のサプライズですよ。そしてブラバンに勧誘され頭を撫でられ目が点、更に「恋の音」が入って大混乱。本当にこの人何をどうしたいんだか……

ここまでの親密度は　部長339　火積330　新262　ラスボス164　ハル218　笹89　いおり104
ラスボスは親密度が低くてもイベントが進みやすいのですかな？

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

25日に登校するなり、部長から山に誘われます。如月兄弟と野山を駆け回って育ったあたしですから、断る要素などどこにもありません。ドンと来い！オオルリの鳴き声は綺麗だし、オオバギボウシの花は綺麗だし。山頂に上れば達成感でいっぱいです。部長は山歩きが気分転換になり、自分自身と向き合い考えることができ、考え事や悩みからも解き放たれるような気がする、自然の風景のように人の気持ちを動かす音楽をいつか奏でられたらいいですねとおっしゃいますが、これは、いろいろとグルグルしているあたしを気遣ってくれているのでしょうね。でも、部長自身にもいろいろありそうなのが見え隠れしているなあ。大丈夫かなあ部長。
　爽やかな山行きから市内に戻れば、ブラバン部が無責任なことをほざいていました。バンチョーが相当不味いことに手をだしているとか、部長は穏やかそうに見えるけれど黒い噂があるとか

あんたらの方が人間としてまずいだろうが！

火積君が悪いことしてるのを見たっていうの？部長の何を知ってるって言うの？今の笹かま先輩のどこが『音程はずし』なのさ！壮行会での演奏、聞いたでしょ、あんたの耳は何を拾ったのさ。

『腹に向かって伝説の右ストレート』という選択肢がなかったのが悔しいです。

現れた妖怪＝ブラバン部長に収拾して貰った形になっちまいましたが、吹奏楽部を「沈むのを待つばかりの泥舟」と言われました。

　はっはっは、語るに落ちたな、妖怪黒縁眼鏡(もしかしたら眼鏡が本体)！吹奏楽部が泥舟ならば、ただ沈むのを待てばよかったはず！それを画策暗躍して窮地に追い込もうとしているのは待っているだけでは沈まぬ船だと思ったからだろう！長嶺雅紀、破れたり！！

　そう思ってはみても、むしゃくしゃしますので、ダッシュ＆タックル！

　「恋してますか？充実した高校生ライフを送るには恋愛も大事だと思うんですよね」と軟弱なことを言った奴には踵落としを食らわせ、「勝っても負けてもいいライバル！そういう関係って憧れます」と言った友には大きく頷いて抱擁し……
　ハル君の家で水嶋ｓとナスやトマトやキュウリの収穫を手伝う頃にはムシャクシャも一段落。うん、これでまた戦える。
　ところで、ネコのスズちゃんが、プレゼントをもっているのですが、いくらタックルしてもそっぽを向かれて貰えません。何が入ってるの!?説明を見れば食材で、特定人物の恋の音を三つ揃える必要があるらしいです。

　下校時、夜間練習に出かけるバンチョーに遭遇。そういや、前に星奏の練習室のことを教えたことがあったっけ。あのときは、一年前の事件のこと、「部員を切り捨てて作る音楽にどれほどの価値があるだろう」と言ってくれた部長に寄せる信頼のこと、色々聞けて、バンチョーの頑張ろうとする気持ちがよーくわかりましたっけ。

その意気やよし！

気を使わないでいいと言われましたが、こういうときにバックアップしなくてどうしますか。そもそも徹夜は考えものだけど。スープをつくっていって、練習の邪魔をしないよう廊下で待ちます。結果的に寝こけてしまいバンチョーに迷惑かけてしまいました、ごめん、火積君！次があったら寝ないよ！これで恋の音2コ目が入りました。

　寝ぼけ眼をこすってしゃっきりさせたところで、妖怪にあたしがなんで周囲をうろつくのか問い質されます。そりゃあ、吹奏楽部の実力を認めさせたいからと、はっきりいいますが、妖怪はそれはない、と即答。しかし、アドバイスが貰えるかもということで、携帯の番号を奪取されてしまいました。二人練習できるようになって新たな表現が貰えるとおもえば……いいのかな？で、やや及び腰ながら「ファランドール」練習。妖怪からは「高らかに」新からは「自由に」の表現をゲット。



　一方、バンチョーとのイベントがどどん、と進行。街中で髪を下ろした私服のバンチョーに遭遇。ごめん、制服のほうが落ち着くといえば、火積君もほっとしたよう。ここでは募金をする少年の為にバンチョーがトランペット演奏。……バンチョーは本当に優しいね。夕方は一緒に買い物。カレー大好きｖ吹奏楽部でカレーパーティーもいいなあ。

　翌日、長嶺氏がピカピカしていたので不審に思いつつ屋上に足を踏み入れましたら。電話がかかってきて図書室に来い、とのこと。すぐ行くと答えたら


　３分あげよう　それ以上は待たないよ
ずがーん


3分あれば上等よ！山で鍛えたあたしの脚力を見縊るな！階段を二段抜かしで駆け降り(←高校大学の頃電車に間に合わせるために駅の階段で実際にやっとりました。よい子はまねしちゃ駄目)、図書室へ。アドバイスをくれるそうで、意外に義理堅いですね。新聞部に協力してもらえといわれ、なんとなく罠っぽいかほりを野生の嗅覚がキャッチしましたが、嵌めてやろうとしているなら嵌ってやるのも戦いの一法と自分を納得させます。しかし、妖怪よ、学園の裏の顔役みたいになっておるがそれってどうなの？仏様は雲の上で寂しそうに下界を見ておられるぞ。それから君のかなでちゃんへのアプローチを江波(…君)は気に入らないようだぞ。

　その江波(…君)ですが、至誠館校舎内にいたはずですが、次の瞬間横浜でオープンキャンパスめぐりをしていました(大笑)。それはまあゲームの仕様でしかたないのですが驚いたー。ハル君はブラバン部が横浜に来て何か企んでいると勘違いしていますが、ハル君の恋の音は2つとなりました。

そして！夕方菩提樹寮で皆が何か相談している？なになに？と聞いてみたら、ハル君の口利きで、星奏学院の伊豆の合宿所で合宿計画だそうです。それもこれも新が「当たってゲットした伊豆旅行～小日向先輩と二人っきりで旅行～」と騒いでいたからだそうで。うんうん、新に誘われても二人っきり旅行なんていかないけどね。行くなら全員で！みんなセッティングありがとう！新君は、当たりが無駄にならないようにじいちゃんばあちゃんを招待してあげて下さい。きっと喜ぶよ？

　次回、伊豆合宿。ゲーム画面では「合宿前にちゃんと練習しておけ」的なメッセージが出されてましたが……波乱はあるのか？　　……はて？
＊＊＊＊＊⑤燃えよ！伊豆合宿＊＊＊＊＊

　そして伊豆～。
　コンクール直前に合宿ってどうよ、プレイヤーとしては思わなくもありませんが、かなでちゃんはテンション最高状態で伊豆に向かって出発でございます。
　新は伊豆半島西側の恋人岬に行きたいらしい。……あそこでは鐘を鳴らしながら恋人の名前を3回叫ぶと愛が実るらしいです……新、絶対にやる気だったろう。　合宿場所と恋人岬の間には天城山があるってことなので。合宿場所は東側かぁ？横浜からだったら、割に近場ですね。
伊織君はカピバラさんと会いたいらしい。シャボテン公園ではのんびり水に浸かっているカピバラさんが見られますが、アニマルキングダムに行くとカピバラさんに触れるぞ！私も触ってきた！予想より大きかった！結構剛毛だった！

　ハル君も入れて７名での合宿ですが、列車内でどんな席割りだったのか考えるだけでも楽しいですね。
　ハル君は新が失礼なことをしたらすかさず止めるために横にいそうだしおそらく新のそばにかなでちゃんを置いておかないでしょう。新・笹かま・伊織・ハル君は列車内での会話量が多いので、座席を向かい合わせにしてこの四人でひとまとまりかな？部長・バンチョーもナチュラルに会話参加しているので多分通路を隔ててその横に。かなでちゃんは二人と向かい合わせと見た！あとの一席は空席か？途中でお客さんが乗ってきたら向かい合わせだった座席を回して部長がお客さんの隣に移りそうな気がしますな。火積君は強面でお客さんびっくりするかもだし、かなでちゃんを一人にするのもなんだし…でも照れ屋のバンチョーのことですから、『星奏からの客人にうちの水嶋の世話をさせちゃいけねえ』とかなんとか理由をつけて伊織君あたりと席をチェンジしそうな気がします。恋愛要素抜きで高校生のワイワイ感を感じることができるのが至誠館の魅力だなあ～

　立派な合宿場に到着、さあ、練習するわよ！海が近くだから泳ぐぞ～、と浮かれる新はバンチョーとハル君で阻止。
首絞め一本入りました★
　荷物を置いたら早速練習スペースで練習開始。個人錬から始まり、誰かと一緒に練習……部長にどこまでもついていくと決めた私としては心情的に八木沢さん一択なのですが、骨のある演奏者としては、同じ弦楽器を奏でるハル君と一緒の方が技術向上するかも、とハル君に声掛け。視点を変えてみたらどうか。本を読むとそれが曲想を深める元になるかも、とアドバイスされていると、皆がそこにわいわい集まってきてハル君の薀蓄を聞くことに。

ますますハル君が至誠館の一員っぽく！……コンクールで戦う相手だと考えると複雑な気分ですよ。
練習開始して二時間。もっと頑張りたいけど、休憩を取るほうがよりいい音になることもあるという部長の言葉に従ってアイスを買いに皆で出発。そこで巡り会うやっちゃった感満載のアイス…新が選んだレインボーシャーベットなんてのは探せばどこかにありそうですがイセエビ味噌に梅昆布茶アイスなんてあるんかい？……いや、「コルダ３本編」のプレイレポやったときに調べた至誠館の地元宮城県石巻市にある風月堂のアイスラインナップはそりゃあ凄いものだった……でも、あそこにもイセエビ味噌アイスなんてなかったし……と思いつつ一応検索かけたら

あったよ、ママン！

イセエビ味噌アイスはなかったけど「イセエビアイス」がっ！イセエビで有名な千葉県いすみ市の㈲マルタケさん製造です。いすみ市を走る第3セクターの「いすみ鉄道」では9月になると「伊勢海老特急　お刺身列車」が走るほどですからアイスができるのもむべなるかな。ついでにどうでもいい情報をつければ、某コミックスで紹介されたとおりいすみ鉄道といえば「揚げぬれせんべい＝ぬれせんべいを揚げたもの」(それって濡れてる？乾いてる？?)を販売しております。三重県の鳥羽の方にも伊勢海老ソフトクリームがあるそうで……イセエビ味噌アイスがあってもおかしくはないのかも……そして、イセエビ味噌アイスに比べれば大いにありそうだった梅昆布茶アイスは検索に全くひっかからず……世の中って不思議ね。
　休憩後は合わせ練習。ズゴゴゴゴ……と炎を背負いながら(←あくまで私の思い入れ)集中して練習後、皆で海へ。裸足になって水遊びです。波にサンダルをさらわれた女の子を助けてあげたら(火積君、優しいぞ……始めは怖がって泣かれたけどね。宥める新のひらがな羅列みたいな話し方が笑えます！)女の子のじっちゃんが漁師さんで、キンメやエビやトコブシを譲ってくれました。うぉう、これで夕ご飯のバーベキューの食材が増えたわ！バンチョーはご両親から肉を持たされたそうで……

　何この充実した材料！

　その後手分けして準備するわけですが、器材準備はハル君と伊織君、野菜は部長と笹かま先輩、肉はバンチョー、新君は大根片手にウロコ取り……誰を手伝うか…と選択肢が出るわけですが、やっぱり野菜かなあと思うわけです。いや、色々な種類の野菜を切るのには時間かかりますから……細かく処理するとなると魚介類も面倒ですが、今回は三枚に下ろすとかしないでウロコ取る程度でしょうから新君一人にお任せ。
　ナスとピーマンを切っている横で笹かま副部長はトウモロコシの準備。そして、タマネギで泣く部長……すぐに涙は止まりますといいつつ、タマネギ触った手で目をこする……

涙を堪える部長が可愛いと感じてしまう私はダメ部員でしょうか!?

そして始まるバーベキュー。火積君の母君は「若人は肉をたくさん食って大きくなれ」とおっしゃったそうです……会ってみたいぞ、火積ママ。水嶋ｓは魚大好きだそうで。これはきっと水嶋じいちゃんばあちゃんがお魚をおいしく二人にたべさせてくれたんじゃないかな。
　あちこちで争奪戦が繰り広げられる中、バンチョーはかなでちゃんがちゃんと食べているかどうか心配してくれ、部長は伊織君に焼けてる魚を勧めてくれる。おいしいおいしい、炭火焼きだから美味しいのかなあ、皆で食べるからなのかなあ。もぐもぐ。牛タン美味しい。お魚美味しい。ゴーヤだってきっと…きっと美味しい……かも。頑張ってゴーヤをお食べ、新君。
　明日は練習した後は観光だそうです。大室山か城ヶ崎海岸かの選択ですが、うちの『熱血ヴァイオリン馬鹿』のかなでちゃんは碌な水着は持って無さそうだし、ちょろっとですけど海にはいったし、ここは山を選択。リフトに風景にお花。眺めるぞ、愛でるぞ。

ではおやすみなさーい。

　明けて合宿2日目、小鳥の声で早朝に爽やかに目覚めます。おおお、いい朝。伊豆では某妖怪に遭遇する危険性がないというだけでも、心安らかです。
……大丈夫ですよね？アレが伊豆にも出没したらアレにウエスタンラリアットかましてでも逃げますよ(←身長差がありすぎてラリアットは無理です)。
　浜辺を散歩していたら部長に遭遇。親密度が最も上だったからでしょうか。でも、部長の恋の音はまだ一個だけなんですよね。そして部長に感謝された。いてくれるだけで皆を笑顔にする、いてくれるから今が楽しいと思える……そ、そんな風に言われてあたしゃどうしたらいいんですか、不審者の如く目を泳がせているうちに部長がこっちに近づきます。……部長の世界はかなでちゃんと一緒に演奏をしたときから変わり始めていて、出会えてよかった、僕たちと共にいてくれることを選んでくれてありがとう……とおっしゃる。
　こ、恋の音、一つだけだし、恋愛どうのこうのてきな気配が無かったので、これまた純粋に思うところを述べてるだけなんだろうなーと冷静に判断し、早くなりかけた脈を落ち着かせます。
　いや、部長、これが恋愛云々だったら、あたしゃ部長に一本背負いかましてるところですぜ！だって合宿だもの！合宿には恋愛云々の前に練習ですもの！

　朝はジャージ着て体力づくりのために砂浜を走ります。いくらダッシュ＆タックルで鍛えているとはいえ、男子高校生の体力と張り合うほど無謀ではないので、とにかく頑張ると宣言。そうですよね、部長、大切なのは最後まで走りきること！バンチョーとハル君はでっでっでとガンガン走りますが他の部員はバテ気味。でも、一番余裕を持っていたのは部員を穏やかに励ましていた部長なんじゃないじゃろか。　部長対抗運動対決とかやったら勝てるんじゃないじゃろか、部長。多分、冥加さんとの一騎打ち。身長差15cmあるけど、いい勝負だと思うのっ！

　運動が終わったらアンサンブル練習。昨日から集中してやったためか、ハル君に大きな拍手を貰えます。これにて練習終了。大室山へGO、です。管理人、大室山のすぐ近くのシャボテン公園へは行ったことがありますが、時間切れで大室山には上れなかったのですよね。噴火口の周囲は約1キロ。ハル君のいうように20分あれば一周出来るようです。周りに遮るものはありませんから、眺望がいいらしいですぜ、旦那。
　さて、リフトは二人乗りで、上ってくる時には笹かま先輩が一人だったそうですが、帰りは火積君を笹かま先輩が引っ張っていって、それを新が追ったので、おそらく新君が一人乗りなんでしょうねえ。で、残りの三人の誰と一緒に乗るか選択するわけですが、折角だったので全部のパターンを見てみました。ハルちゃんは紳士、伊織君とはひたすらほのぼの。部長はちょっと恋愛はいっているっぽいですが、「皆と一緒」が尊いことなんだ、と改めて気付かされました。結局部長と乗りましたです。……親密度はダントツで高いのに、何故に恋愛段階が次に進まないんですか～部長～。
　リフトを降り、その部長から皆へ絶景スポットへのお誘い。お花畑、なのですが、コスモスが咲き乱れていてびっくり。ハル君は、高原で涼しいからかも、と推測していますが、大室山の標高は581ｍ。リフト高低差139ｍなので、リフト乗り場の標高442ｍそんなに涼しくは無い…筈。(東京在住の方には高尾山山頂の標高が約600ｍといったらわかる、かと)でも、花を愛でるには理屈はなし、がいいですよね。じいっと見入って美しき哉、善き哉、善き哉。
　楽しい時間はあっという間に過ぎて、駅へ。皆、お土産を買おうとお店に入りますが、……なんちゅうか、……このお店、怪しすぎませんか。伊豆のおみやげ物屋さんっていったら、わさび関係(わさび漬けとかワサビそのものとか)や、特産の海産物干物とか、静岡銘茶とか、温泉饅頭とか……店先にはのぼりとか立ってて、試食のお菓子とかも並んでて、ソレに対してこ、この店内は

怪しい西洋アンティーク屋さんにしか見えないです！

この店内に銘菓があったらそれこそ凄い。Ｋ○ＥＩさんが「あー、間違っちゃった☆てへ☆ペロ、まいいか」って背景選択ミスやったとしか思えない。
サンドブラスト体験ができるってことで、その公房さんのお店風景が元になってるのかなー。皆でシートに自分の楽器を描きます。バンチョーが絵が上手いことが発覚。そして部長はその絵を線対称完コピ。どこまで特殊能力があるんだ、部長。勿論ハル君にも描いて貰います。部員じゃないけれど、君もこの合宿の仲間だ！至誠館らしく緑のグラスにシートを貼り付けて柄を繰り抜いてサンドブラストかけてもらいます。とっても素敵に完成したグラスは部室に飾ることになりますが……まさかこれ、フラグじゃないでしょうな？

あの妖怪に割られたりしないでしょうな!?
(ぶるぶるぶる)

いやはや、最後は八木沢さんファミリーの一員になると信じてみちみちと長嶺氏の親密度を上げてはいますが、彼が傍に来ると私の妖怪アンテナが反応してしまって……

　帰りの電車では皆爆睡。その中でじっとグラスを見つめるかなで。……そして、「仲間」との絆を手に入れ、花びら三枚目をゲット。うん、こうしてあたしは強くなっていくんだ。そして皆で仙台へと帰還。
　待ってなさい、妖怪。吹奏楽部は、部員皆で守ってみせる。あなたに勝つとか負けるとかそういうことじゃなく、あたしは自分に負けたりはしないッ！皆との絆の力があるから。


だからお手柔らかに頼むぜいッ！
(↑やっぱりだいぶ苦手なようです)
＊＊＊＊＊⑥激突！東日本大会＊＊＊＊＊

　楽しかった伊豆合宿の思い出に登校～。伊織君を除く皆と学校に着く前に会って、おおう、いい日じゃ、と思っていたら、伊織君が走ってきて吹奏楽部部室が撤去されていると報告。信じられない、この目で見るまではと走っていったら、吹奏楽部の荷物が廊下に出されていて部屋は科学情報部のものになっておる!?

間違いない。妖怪の仕業だ
(↑not妖怪ウォッチ)

しかしあんまりじゃないかね。今の部員数では部室棟の使用許可が下りないというのはわかる。「今まで使ってたこと自体がおかしい」という科学情報部員の言葉も納得はいく。しかし、夏休み中、当事者がいないときを狙い済ましたかのようなこの動きは、学生自治の観点からみてどーなのよ。大人の世界だって立ち退きには期限設けて通告するんだからね！
江波(敬称略：再び株が暴落)が様子を窺ってまして、ラスボスは何がどうなっているのか全て知っていた模様。


「フフ……部長もお人が悪い……彼らが合宿に出るのを見計らって生徒会を動かされたのでしょう？」

こ……これは……

今は既にあまりにも懐かしくなってしまったが、水戸黄門などの勧善懲悪系の時代劇で、健気で働き者の娘さんを人身御供に差し出させるために娘さんのおとっつぁんに濡れ衣を着せた『悪徳商人、越後屋』と『悪代官』の会話そっくりじゃねえですか。そういうのはだな！ルールっていわないんだよっ！ルールってもんはなあ、交通整理をするためのもので、人を傷つけるためのものじゃあねえんだよッ！助さんと角さんにやられておしまい、暴れん坊将軍に成敗されておしまい、桃太郎侍に退治されておしまい！(←時代劇好きの親により、幼少期から時代劇の再放送をやたら観て来た管理人)
　いや、いっそあたしが！……と拳に全てを語らせたかったのですが、この二人の会話、かなでちゃんは聞いていないんだよなあ。

　吹奏楽部メンバーは備品だけでも運ぼうとしますが、看板がありません。皆で手分けして探します。むろんダッシュ＆タックルが身上のかなでちゃんは学校中走りまわって知り合いに声をかけます。体育館に居たクラスメイトの林原君や榎本君に知らないと言われ、他に手がかりもなく、とぼとぼと皆のところに。荷物はひとまず校舎裏の旧用具倉庫に。笹かま先輩の担任の先生が便宜をはかってくれたそうです。……少なくともその先生は吹奏楽部が廃部になるのは当然だと考えてはいないのだろうなあ。いろいろ辛いけれど辛さの中で出会う心遣いが少しだけ元気をくれます。先生、ありがとう。それにしても看板はどこ？古いものだから捨てられてしまった？
　　そこに煙の匂い……校務員さんが焼却炉で何かを燃やしている??看板はただの板ではなく吹奏楽部の誇りそのものだ、と、バンチョーが焼却炉の中に腕を突っ込み……！！！！！な、何をするんだ！と全員で飛び掛ってバンチョーを引き剥がします。間一髪で看板は焼失を免れますが、それよりバンチョーの腕！水、水！とにかく冷やさなくっちゃ！！
　冷やしながら部長の説諭が始まります。
　部を守るために犠牲になるなんてそんなのはお前一人が満足するだけだ。
　部の歴史がどれだけ重いものでもそのために誰かが犠牲になっていいはずがない。
　こんなことが部のためになると本気で思っているならお前は大馬鹿だ。
ゲームでは部長の表情が映されることはありませんが、怒ると同時に奥歯かみ締めいろいろと堪えているのでしょうね。
　謝る火積君に部長は言います。

　謝らないでくれ。、僕はきっと部員にここまでさせた自分に腹が立っているだけなんだ。八つ当たりのようなものなんだ。

　　そして、部長もバンチョーに謝り、『ありがとう』と感謝してその場を締めます。

　大丈夫、大丈夫、みんなの目はまだ死んでない。逆境の中でもみんな音楽を楽しもうとしてる。捨て鉢になったり誰かを恨んでばかりじゃ前には進めない。。オンボロの古い倉庫でも、ここが新しいあたしたちの部室……。あたしはどんなことがあっても精一杯を尽くすだけ。……みんな、頑張ろうね。
　
そう、諸君、
これが、熱血スポコン漫画の王道展開だ！
↑いや、これ、乙女ゲームだからッ！それ以前にスポコン関係ないからッ！



しかしなんですなあ。火積君と部長の関係はもしかしたら部長と長嶺氏と鏡みたいなものですか？不器用な、貧乏くじをひくようなやり方で、部員を切り捨てることなく吹奏楽部に残った八木沢さんと、結局八木沢さんに試練を与えてしまった長嶺氏。……きっと長嶺氏もそこまでさせちゃった自分に腹が立っているんだろうな。旧用具倉庫に掛けられた吹奏楽部の看板を見つけ、江波(敬称略)は言いたいことをいってくれやがりますが、ラスボスは再び掲げられた吹奏楽部の看板を前に、「色あせてなお枝に残る花のようだな。いっそ、一思いに散った方が美しいだろうと風を起こしてもそれでも……」としんみりしています。……が、それでもこの人はこれから先もいろいろやらかしてくれるんでしょうなあ(滝汗)

　長嶺氏と朝に母屋で出くわしただけで緊張が走ります。朝のお勤めをしてきたようですが、お主がやってることを知ったら檀家さんが逃げるぞ！こんにゃろう、と視線ビームをあびせれば、そんなに見つめられると穴でもあきそうだ、などとほざきやがりましたが、私は見つめているんじゃないやい、睨んでいるんだい!!
そんな中、向こうから吹奏楽部を存続させるための方策を提示してきます。反吹奏楽部の巣窟であるブラスバンド部と交流すれば態度が和らぐとかなんとか……
　でもなあ、この頃音楽聴いてもらいながらダッシュ＆タックルしたところでは既にブラバン部員が好意的になってきたみたいなんですが……江波(敬称略)だっておまえさんの居ないところじゃ結構普通に会話してくれますぜ？……そして一連のかなでちゃんとの会話でまた好感度が上がるラスボス。なぜだ！私は喜ぶような選択肢を選んでいないように思うのだが？？で？ブラバンと交流って具体的にはどういうこと？え？一緒に演奏するの？壮行会で使わなかった方『楽興の時 第三番』の楽譜を渡されました。おうさ、システム上、拳では語れないようなので、音楽で語るのは大いにアリですわよ。罠の匂いがしないこともないけど、真っ向勝負があたしの信条。今すぐ練習しようじゃない。で、演奏はいつするの？

明日までに仕上げてきたまえ
ずがーん


あ、明日まで？ひ、昼休みに演奏!?

少しでも期待したあたしが馬鹿だった！ああ、こいつはやっぱり妖怪だ。親密度は250超えてるけど、それは妖怪からあたしに対しての謎しかない親密度だから！あたしから妖怪への親密度はすでに針が逆に振り切れちゃってるから！


いいか、妖怪。もうあたしからあなたへの親密度はもはや上がるしかないのだぞ。
(標高で言えばダイオウグソクムシが生息するくらいの深海域です)

ふはははははは！
(↑高笑いして誤魔化そうとしています)
　ここで凹んだら骨のある女失格よ！負けないわ、完璧に仕上げてみせようじゃないの(ドン、と胸たたき)！デジタルメトロノームを惜しげもなく注ぎこみ、習熟度重視で、「これでどうだ！」と言う意味も込めて妖怪と二人練習します。聞け！あたしの音を！

結果：はっはっは！三回の練習で習熟度ＭＡＸまで上げました(ぜーッゼーッ、ハー、動機がおさまらねえだよ…)
新君と二人練習して「自由に」も手に入れたぞ！へっへーん。

でも、この戦いはあたし一人が勝手にやっていること。吹奏楽部の皆には内緒。たまたま吹奏楽部の皆で放課後出会って、川沿いの道を揃って歩きます。どこで練習するか、どの場所がお気に入りか、あたしは屋上ですー、などと和気藹々と話しながら下校。

は～和む……ふっ、妖怪よ、貴様にはこんな心安らかな時間はないだろう？お主が手っ取り早く改心しない限りは安寧な時間など訪れないのだぞ！

だって、あたしは長嶺氏を癒す気全くないものッｖ
(↑乙女ゲームの攻略対象キャラに向かってそれでいいのか？)

いいんです(←ドきっぱり)。




夜の庭でまた妖怪に遭遇。習熟度ＭＡＸではありますが、明日を思えばやはり緊張はするなあ。庭の向こうはお墓だけなので、夜に練習してもいいそうです。……ふむ、……お墓の下で眠っていらっしゃる皆さんは、かなでちゃんに対する君の言い草を聞いてガクブルしていると思うよ。『おおぅ、住職の倅がまた嬢ちゃんをいじめとるぞ』『いじめというよりは気になる子にちょっかいかけとる方じゃろ』『若いのぉ』『青いのぉ』

妖怪は、東日本大会用の楽譜を目ざとく見つけていろいろ言ってきますが、おうさ、勿論あたしにとって大会は特別よ。でも、やるといったからには、交流会用の曲もきっちりやるわ。どっちも大切、それがどうした？ラスボスは、かなでちゃんのことを欲張り、といっていますが、これは暗に八木沢部長のことをいるの重ねてかな。でもって、部長にぶつける勇気がないから、『俺だけのサンドバック(ある意味壁打ちの壁)認定』したかなでちゃんにぶつけているのか？

妖怪よ、お前はまだまだお子ちゃまぞなもし。

　明日の昼休み、ブラバンとの『交流会』を脳内シミュレーションしながら就寝。音楽はあたしの武器にして友。よぅし、がんばるでー。


　登校するなりブラバン部員とごく自然に楽しく四方山話する新に遭遇。どうやらトロンボーン担当集団らしく、三年の阿藤君とかもいます。よくわかりませんが、こういうのを見る限りは妖怪と江波(敬称略)がいなかったら、仲良くはできなくともブラバンとは共存できそうぞ。新自体、ブラバンではなく吹奏楽に入ったのは、部員が少なくて大切にされそうだお気楽に考えただけだそうで。現実はバンチョーにしごかれ(物理)、部長に諭され(with笑顔、物理より強力、怖い)。でも今は吹奏楽部が大好きなようです。
　ここで新君の恋の音二つ目が入りましたー。


　長嶺氏を音楽でギャフンと言わせる練習最終目的の為に練習は続きます。楽興の時、は練習の必要が無いので、これ見よがしにファランドールを長嶺氏と二人練習し、解釈「高らかに」入手。気合十分で昼休み、ブラバン部員が無責任に「来ないだろ」「逃げるだろ」と笑っている中、果し合い会場(←違う)の体育館に背筋伸ばして一人乗り込みます。交流目的なので、ブラバン部の五人と一緒に演奏。いきなり合わせるのはしんどいですが、「お前達もがんばるといい」とタックルかましたときに言ってくれた目時君あたりが目でテンポの合図をしてくれそうです。
　とにかく聞けや！あたしの、っつーか、即席だけどあたし達のアンサンブルを！演奏の時には敵も味方も無い！諸君、いい演奏をしよう！

　無論結果は花マルですぜ。

　そんなあたしに「もっとみっともない演奏をしてくれると思った」なんて奴がほざいたもので『失礼な！』と噛み付いたら

奥さん、この人また親密度あがってやがるんですが？

でも、結果オーライ。ブラバン部との合奏も楽しかったよ。…と、吹奏楽部メンバーの顔を思い浮かべながら言います。音楽は楽しむためのもの、うん、そうよね、部長。

　そんでもってこうのたもうた。


１つわかったよ私が君のことを妙に気になる理由が…
(中略)
君の、臆面もなくそんな言葉を吐くところが私の癪に障るようだ。
すがーん、というか、この場合
どへー、とかあらほらさっさーって、目を点にしたい心境です。

「これからも私のいうことを素直に聞きなさい、わかったね」
って言われましたが、聞けるか、バーロー。八木沢部長は命令したりはしないんだからね。考えさせてくれるんだからね！…自分の頭で考えるってのはしんどいけど大切なんだからね！
そして、ここで長嶺氏にも恋の音二つ目が………………バンチョーに入り、新君に入り……なんで親密度最高の部長に二つ目の恋の音が入らないのだー？何か見落としている？それとも部長が自分の親密度が上がっていることにも気付かないド天然だということ？


……ブラバン部関連のイベントで精神が疲弊いたしましたが、やってきました、東日本大会。コレが本番(←忘れそうになります。)伊織君は緊張で手が震えていますが、あたしは平気。だってあたしはあの妖怪と何度も渡り合ってストレスとの付き合い方はもはや上級者だもの！

はっ、あの妖怪、あたしの精神を鍛えようとしてわざとあんな鬼畜陰険腹黒対応を？(絶対違います)

　そこに星奏メンバー登場。八木沢部長は和やかに律くんと挨拶。ああ、善き哉、フレンドリー。でも、伊織君や笹かま先輩は自信がありそうな様子を見せ付けられてびびっちゃいました。部長はいろいろな学校の演奏が聞けたら楽しいとのたまいますがバンチョーは『死ぬ気で挑む』新君は『ライトに楽しみたい』、対立する二人に部長は言う。

こら、けんかしない。けんかばっかりしていると、晩御飯抜きにするよ。

部長、あたし、絶対に最後までついていきます。
(↑胸キュンのポイントがどこかおかしい管理人)

火原先生が応援に駆けつけてくれ、元気百倍です(そして、柚木先輩も来ているらしいです……ぶるぶるぶる……関係ないですが柚木ｖｓ長嶺氏というのも見てみたいですなあ)皆も少し気が楽になったみたい。火原効果もあってか、午前の部はめでたく通過、星奏との一騎打ちです。ハル君からは午前の演奏を褒められ、健闘をたたえあいます。うん、午後は頑張ろうね、そして、勝って見せるよ。

　午後は律兄さんのＭＦがハンガリー舞曲第一番で炸裂。手の怪我が心配ですが、十分に凄いよ、兄さん。凄すぎる。……皆がまた怖気づく中、部長が励ましてくれます。よおおおおおおし、やったるでええええ。
　まずはチャイコフスキーの『舟歌』を演奏、バンチョーのＭＦ炸裂。なんとか接戦に持ち込めた模様。

　律兄さんの手首は限界みたいですが、『もう一曲ならいける』と言う決意にハル君発奮。星奏が一丸となったよ。オケ部全員の夢の為に、と「わが生涯」でハル君のＭＦ発動。観客を唸らせ、新君も親しい従兄弟の気魄に目を見張ります。……花びらの四枚目、仲間の為に「負けたくない気持ち」が蘇ります。
　そう、弱気になっちゃだめ！絶対勝てるなんて言えないけど、またわくわくしてきたぞ！強敵ほど燃える。それが青春。燃え尽きて灰となっても運命ならば受け入れられる!!さあ！行くぜ！『ニムロッド』今度は部長のＭＦだああああ！


　結果は…評価ＳＳＳで完全勝利だ!!

　律兄さんは手首が大変なことになっておりますが、私は指がつりそうになっているぞ(←音ゲー苦手)

　観客席から、メンバー同士の深い信頼感が伝わってきたみたいで……と聞こえてきて感無量。勝ったんだ、勝ったんだよ、勝ったんだよおお！夢じゃないんですよおおおおお！と狂喜乱舞。今なら８段の台上前転だってできるかもしれない(←いきなりみみっちい話になりました)。

　対して負けを噛み締める星奏ですが、悔しさとは別に、皆、いい顔をしています。やりきったってこういうことですな。でも、帰り道で至誠館と出くわすとやっぱり気まずいですよね。ムカつく響也、煽る新、叱るハル。でも最後は「絶対勝て」と応援してくれる響也。ええ、まかせて。決勝まで残ってずっと音楽を楽しみつくすわ！
　そして、律兄さんがラーメンを奢ってくれるって。やったあああああ！コルダ３本編では翌日に火原先生が奢ってくれることになってましたが、いっそ大地先輩ご推奨のお店に火原先生も柚木さん(ぶるぶるぶる)も同席してしまえばよいよ。

　見たか妖怪！吹奏楽部は泥舟じゃないんだわさ。不沈艦とお呼び！


　(でも、不沈艦といわれてた船も随分沈んでいるんですよね(>_<)
＊＊＊＊＊⑦ようこそ神南さん＊＊＊＊＊

勝ったわ！皆、次はセミファイナル～よ。と狂喜乱舞…のはずですが、

例のアレ⇒　―□-□―　

　がまたぞろ何か厄介なことを仕掛けてくるのじゃないかと内心ビクビクしております。そんな中、顧問の先生に東日本大会優勝の報告をする為に仙台へ。笹かま先輩によれば、入部した挨拶をしておいた方がいいし、八木沢さん一人で行くと高揚感が伝わりにくいから一緒に行ってくれって。なるほど、それもそうですね…って、顧問、いたのか!?

　顧問、何やっとった!?

　壮行会の時とかあんたどこにいたんですか!?

　事としだいによっちゃあ、挨拶すると同時に噛み付いてやる所存です。

で、「カモノハシ」に乗って仙台へ。よっしゃー、顧問の先生のところに乗り込むぞー…と歩いていたら廊下でご本人にばったり。丸い黒縁眼鏡にぼさぼさ頭、そして話し方が随分気だるげ。

。……そ、そうか、こ、この人が……面倒は嫌いだそうですし、吹奏楽部のことを『大変な部』で、折角持ってきた賞状も自分が預かるより八木沢が管理する方が安心、なぁんていいつつが、『どうせ、お前らはこの夏この賞状だけで終わるつもりはないんだろう。』ともおっしゃる。ブラバンの生方先生とは相容れないみたいですね。『伝統だの格式だのと、ＯＢで教員ってのが一番厄介』…うーん、なんとなくわかる。『八木沢は優等生の癖に、メインストリームに乗らないきらいがある。』あ、先生、私もそれわかります。メインストリーム＝部長の信じる道ではないっつうか。音楽に興味の無い金やんみたいなもんですかね？


　校長先生に挨拶に行く部長と別れ、校内を移動していくと夏川さんに出会って労われます。そうしたらどんどん人が集まってきて、アレ⇒　―□-□―　まできちゃったよ、で、妖怪の「やる気スイッチ」がバチっと入る音が空耳じゃなく聞こえましたよ。長嶺氏は、勝てたのは優秀なヴァイオリニストのかなでちゃんがはいったからこそで、それを狙って八木沢部長が無理矢理楽器違いの吹奏楽部に引き入れた、と穏やかに皆に説明。皆もそうだったのか～、って騙されてる。夏川さんだけは「吹奏楽部の人たちも頑張ったから」って言ってくれましたが。

　あのなあ、アンサンブルとしてまとまっている金管五重奏にヴァイオリン一つ入れるのがどれだけ無謀かってわからないのかね!?八木沢さんも他の皆も苦労して、うんと頑張って、自分たちの音楽を作り上げてるのよ！音楽はなぁ、1+1が2ではなく、0にも100にもなる世界なんじゃよ!!
　妖怪の主張に容易く乗っかってしまう学校の皆に失望し(妖怪そのものには殆ど希望をもっていないので、失望もない)、ひどいよ～よろりら～と、タックルをかませば

　「吹奏楽部…いいですよね、あんな素敵な演奏　私もしてみたいな」

　ハレルヤ！

　ざま見ろ妖怪、あんたに誘導されなければ、ちゃんと評価してくれるのだわさ！

　珍しくコンビニ店員ソラ君にお店以外で出くわしましたが…あんた、ここ、横浜ですよ!?呼びつけられた、って言ってますが、誰に？挨拶したらそのまま帰っちゃいましたが、これ、何かのイベントでしたのですかねえ？
　青葉城址では楽器店店員のトーノ君に遭遇。休憩時間だそうですが…こちらは応援してくれています。対照的な二人ですが、ＢＰ吸ってるってことでは同じですよね。もしかしないでも人間じゃない？

もしや、ばかでかいファータ？
(↑そんなわけありません)

それにしてもさっきの長嶺氏の発言はあったま来るー！怖がっているとか臆しているとか思われたくないので、こっちから攻めるぜ、とばかりに睨みつけながら二人練習。パストラールを弾いて表現「流麗に」ゲット。新君とも練習して「歌うように」ゲット！楽譜は売っているのをビシバシ買って、その人が演奏できる最高レベルの曲を練習して貰います。最後の最後でレベル不足で演奏断念なんてしたくないから～

　勿論、楽しいことだっておこります。菩提樹量では新君が紙で作ったロケットを木に吊るして星奏メンバーと一緒にレクリエーション。え？ピニャータっていうの？スイカ割のように目隠しをして、ピニャータに棒を振り下ろす。
　そして、ここでも響也君のエンターテイナーっぷりが爆発(いや、本人は楽しくないでしょうが)。もう、ピニャンタでもピニャンコでもなんでもいいよ。私は君とバンチョーの会話をずっと聞いて居たいよ。部長やハル君の至極真面目なアドバイスも、君の手にかかればギャグのもとだ！……これは新君のイベントらしいですが、こりゃ、どうみても響也イベントだわ。響也、至誠館においで。バンチョーの存在でもって、君の芸風(?)は更なるターニングポイントを迎えるよ、きっと。
　かなでちゃんの一振りは会心の一撃でしたが、完全破壊には至りません。続く笹かま先輩も不発。剣道をやっているハルちゃんの雄姿を見たい気もしますが、ここは部長にお願いしましょう。
見事に壊れたピニャータからはお菓子の山。
あめ玉、ラムネ、ガム、チョコ、せんべい、酢昆布……充実のラインナップと冷静に呟く律君がなんか楽しいです。牛タンキャラメルまである……らしい……

この「牛タンキャラメル」は非実在のお菓子らしいですが、世の中探すと『肉系』のキャラメルは存在しておりました。

『ジンギスカンキャラメル』(無論北海道名物)

発行部数の多い雑誌で紹介されたこともあり、検索かけると確実にぶちあたりますので、興味のある方は是非。

ところで、全国区のお菓子、にも動物系の原料が使われているものがあります。ええ、カキです。牡蠣
→こいつだ
牡蠣の味はしませんけれど…

陽気にあれこれ喋り捲る新君ですが、至誠館の皆も来年新君がちゃんとした先輩になれるかどうかは危ぶんでいるようです。そ、そんなことないよ！と言えないのが辛いなあ。
　その新君は練習していたらいきなり「綺麗な曲も先輩みたいなイメージで好き」って言い出しました。こ、これが逆注目イベント開始らしいので、今回はこっちルートでやってみようと思います。更に肩凝ってませんか、と声をかけてきてくれて、断るのも悪いのでマッサージして貰ったりもしました。恋愛がどうのって感じではないですが、君のイベントはあまり考えなくていい元気印のものが多いねｖ

　同じ「水嶋」でもハル君イベントでは一緒に練習していたらかなでちゃんの鞄がベンチの下に移動されていて、何か陰謀の匂いをハル君が感じ取っています。ハル君が相当ピリピリしつつも安心させようと頑張ってくれていますが、大丈夫だよ、

あたし、日夜もっとでかいストレスに晒されてるから
(ミディアムサイズのストレスに対しては感覚が麻痺しております)



　放課後部長が「「部員皆でまた帰ろう」とメールをくれましたが、かなでちゃん以外は用事が入って成立せず、残念。せっかくなので二人で夕焼けを見ながら帰ります。うー、何を話題にすればいいのかちょっと困るなあ。そして、部長が大判焼き屋に連れて行ってくれました。夏川さんに情報貰ったのは屋台ですが、こちらはお店ですね。いろいろな味がある？ハンバーグ入りやカレー味？クリームチーズ入りもある？

いや、ここはこしあん一択だろう

種類が多いのは選ぶ楽しみがありますが、骨がある女＝昔気質の女　としては伝統の一品に拘ります。部長も冒険できない性質だそうですよ。八木沢さんはは粒あんを頼んで二つに割ってはんぶんこしてくれます。よーし、じゃ、あたしのこしあんも半分どうぞ。　　買い食いしちゃったことは内緒ですよ、とそこまでは穏やかな笑顔だった部長ですが、『二人きりで下校』していることを認識し、噛み締め、脳内シミュレーションしたところで部長の顔が紅潮。

初めて意識されましたか!?

で、やっとやっと２つ目の恋の音が入りました。……遅いよ、遅いよ、流石安定の晩熟ですよ、部長。そして「あたし」を意識しているのではなく、完全に「女の子と二人」を意識しているんですよね絶対。
でもいいんだ！萌より、燃え、それが一番大事。

でも、なんか恥ずかしいよー、と100メートル10秒台で走って(←無理です)、家に帰ったら……出没したよ、妖怪が。かなでをだしに使って皆が吹奏楽部を擁護しないようにできた、とご満悦な長嶺氏ですが、あたしだって負けてはいないわ。皆の努力を認めて欲しいわ！

って、またそこで親密度が上がる。あんた、もうわけわかんない。

「嘗ての天才」……そーよ、今のあたしは天才じゃなくてただの女子高生よ。いいえ、天才だったことなんて、一度も無い、それは周囲が勝手に言っただけ。
「反抗的な顔が刺激的でいい」…嗜虐趣味でもあるのか？おかしいでしょ？絶対。
「天才だったとしてもアンサンブルは成立しない」…当ったり前よ！この前は選択肢が出なかっただけよ！
「部室を追われてもまだ元気そう」…そうよ、元気よ、どう？いろいろしがいがあるでしょ？

そして、改めて「私は吹奏楽部の敵だ」宣言。愛しているから断ち切る。救うことができないなら断ち切るしかない。

「音楽に対し忠実で高潔であろうと去年八木沢や狩野は救うことができなかった。」
おお、じゃああんたさんは部長や笹かま先輩が音楽に対して忠実で高潔だって認めるんだね(ニヤリ)

「摂取不捨など御仏でなければ叶えられない」
大丈夫、部長には後光が見えるから。既に菩薩様の“気”を纏っていらっしゃるから

「優勝できなければ去年八木沢が下した判断は間違っていたことになる。」
優勝しなくても間違っていたことには決してならないのだけれどね。あなたは自分を納得させたいだけなんでしょう。勝たねばあなたが認めないというのなら、勝つわよ。勝ってみせる。……あなたが間違っていることではなく、部長達が間違っていないことを見てもらうために！


　……長嶺氏は更にえげつない手をうってくるんだろうなあ。ちょっと心配。あたしにいろいろ仕掛けてくるだけならいいんだけど、他の皆に嫌な思いをさせるのは絶対嫌だ……そして……伊織君からはええっ？去年の不良がバンチョーに付き纏う？……こりゃあ嵐の予感だわ。

　＊＊＊＊＊＊＊＊

　考え込んでも仕方ないわ。セミファイナルに向かって邁進よ。……説明会には……なーんか若い女の子が一杯なんですけどー……あれか、あの神南の二人だな。彼らをよく思っていない記者が着地点を初めに決めちゃった状態でインタビューしていますが、いかんですなー。このおじさん、これからも絡んできそうでよくない兆候。
　山下公園に路上ライブを観にいけば、その派手派手ギラギラピカピカキラキラっぷりに驚愕しつつも聞き入ります。あたしゃあんたらの音に惚れたよ。でもなー、周りの女の子達のキャーキャーいう声は正直困ったなー。聞くときには静かに聴けー、聴いた後は黙って余韻に浸れー。なぁんていったら東金さんは、「俺たちがどう演奏するかが俺たちの自由であると同じに俺たちの演奏をどう聞くかは聞き手の自由だ、そうじゃないか？」ってはっきりきっぱり切り捨てられそうだー。部長と東金さんが幼馴染の仲良しと聞いてびっくりする一同。笹かま先輩にいたっては「あんな芸能人みたいな奴」とびびりますが、至誠館の皆だって、キラキラしてるからね？八木沢さんなんて、『娘の結婚相手にしたい男の子』でランキング作ったらかなり上位に食い込むからね？少なくとも私の中じゃ『オレ様』と『アンニュイ大魔王』よりポイント高いからね？

　東金さんは「金管五重奏にヴァイオリンをぶちこむなんて面白い」とアンサンブル編成に好意的。
批判する奴らを怖がっていちゃ何もできない。批判には言葉ではなく生き様を音で示すべき。

うむうむ。うむうむ。今回出番が少ないことがあるからかもですが、東金さんの言葉はいちいち胸に響きます。
「そこの地味子、おまえみたいにぐちぐち考え込んで縮こまっていちゃ、碌な音楽は生まれない。お前にとって音楽とは何だ？ステージに立つのは何故だ？」
と問いかけられ、今回もまた「地味子」呼ばわりかよ、と少し憤ってみたり、あんまりぐちぐち考え込んではいないんだけどな、適切な選択肢がないだけで、と反論してみたり、今までの至誠館メンバーとの交流で自分にとっての音楽って判ってきた気がするんだけどな、と脳内で呟いてみたりしましたが、

ゲームの仕様なので、しかたありませんね(>_<)

土岐さんは平常運転で「千秋は一生懸命聞いとうあんたが可愛くて仕方ない」と微笑んでいますが、東金さんはそれが気に食わなかったのか、「俺はお前の為になることを言ったんだから、お返しに仙台七夕の案内でもしてくれ」と一方的に言い放つ。


仙台七夕!?　　観光で丸一日潰す気か？

そして、あたしは今更のように気付いたよ。

芹沢さん！
あなた、今回存在が空気なんですけど!?
(東金家直属『魔法の小人さん部隊(←コルダ3プレイレポ参照)』と一緒に平和に紅茶を飲んでいると信じたい)
＊＊＊＊＊⑧部長ぉぉぉぉぉぉぉ～～～！＊＊＊＊＊

　前に伊織君から知らされた不穏な動きをバンチョーに警告。もう火積君は不良と揉めたりしない、負けたり折れたりしない。相手になんかならない、みんなの夢を守る……うん、信じてる。

　さて、昨日東金さんから投げかけられた『音楽とは何だ?』という問い。皆に聞いて回ります。
そうです、タックルですｖ(←嬉しそう)
ハル君が引用した『千日の稽古を鍛とし、万日の稽古を錬とす』というのは宮本武蔵の言葉ですね、流石サムライや。部長や笹かま先輩や伊織君の「ごく普通」の言葉があたしには沁みる～。全員に聞いたところで、五枚目の花びらがピッカリ光ります『自分の音楽』。かなでちゃんの音楽がどういうものなのかはメッセージ欄に表示されませんが、皆にきいたことで固まってきたはずってことなんだろうな、これは。

練習の方は、部長と“サマータイム”を練習して『表情豊かに』の解釈をゲット。そしてのびのび演奏できている、と褒められました。迷いの晴れた表情を見ると自分のことのように嬉しい。とおっしゃる。
　部長はみんなのことをこうやって見てきて話してきたのだろうな。そう考えると胸が熱いです。そうですよね、努力は裏切りませんよね。！
　部長は相談事がなかったとしても話すのが楽しいといってくれました。これからもよろしくです。
　昼ごはんの幕の内弁当が気にいってくれて、郊外のプラネタリウムにも連れて行ってくれました。かなでちゃんを天体に例えるなら太陽だそうです。部長の言葉はお世辞や飾りがないってわかっているから、勿体無さすぎる褒め言葉がビームのように突き刺さって来まして恐縮で恐縮でもう……穴があったら入りてぇ。

　一方、水嶋ｓは平常運転。宿題をやっていない新、怒るハル君。ハルちゃんの家で勉強バトル。おばあ様がおやつを出して下さいましたが顔グラフィックはなし…うーん、K○EIさん、わかっていらっしゃないなあ。全国一千万の爺さま婆さまファンは顔グラフィックを求めているぞ(いや、私が見たいだけなんですが)！新はハルちゃんがいなくなるとすぐにだら～っとして、挙句の果てに膝枕……おおおおおい、と思いつつどうしてやろうと思っていたら、ハルちゃんが庭に蹴りだしてくれました。

　おおおおおう、よく遠くまで転がるわい。

　平常運転なのは長嶺氏も同じ。こっちは楽しくありません。皆と部室にいるときに電話。なんじゃい、こんな時に、と部室から飛び出て通話してみれば用件、今すぐ伝えず屋上に来い、ですと。あのねえ、皆のところに戻らないといけないんですよ、こっちの迷惑を考えてよとむっとすると、妖怪ってばちょっと弱気なことをぶつぶつ呟き始めました。

あーもー面倒くさい

　とにかく行くぜ、行きゃあいいんでしょ、これいじょうぐだぐだひっかきまわされちゃかなわない。
　ところが、屋上にはいない!?



ばかやろー
　どこだ、あんちくしょう。そういえば、さっき貸出機っぽい音がしてた！図書室を探り当て、どーだ、来たぞ、何の用よ！と肩で息つきつつ仁王立ちして、とにかく文句を言わせろ、と凄めば、ずっとここにいてくれるなら文句を聞いてあげると優しげなことを言ってきます。結局用らしい用はなく、頬を抓られた挙句もう帰っていいと……な？オマケに恋の音も増えてるよ！なんじゃこらおい。

でも、あの妖怪変化に「ありがとう」と言わせられたよ。

達 ☆ 成 ☆ 感

…………このまま頑張れば、長嶺氏をラストにぐりぐり踏めるのだろうか。……踏めないまでもカニばさみくらいはかけたいでありますよ。
　吹奏楽部の方は『団結の至誠館』を地で行っており、部内に波風は立っておりませぬ。バンチョーも、自分で納得がいく音が出るようになってきた模様。

管理人の高校時代、フルート吹きの友人が練習しながら、『こんな音は本当の音じゃないッ！』って声に出して気合入れてましたが、私はあのとき、陶芸職人さんがが窯から出された焼き物を

『こんなモノは焼き物とは言えん！』

　って地面に叩きつけて割ってる光景が脳裏に浮かびましたよ。バンチョーもそういうことがあったんだろうなあ。あたしも吹いてみたい！とお願いしたら、拭かねば！とマウスピースを一心不乱に拭いてくれています。

ふきふきふきふきふきふき

いやいやいやいや、構わんですよ、あんまり女子だと意識されても……

ふきふきふきふきふきふきふきふき……

ああ……あのマウスピースは、摩擦熱でもって超高温に達しているのだろうな……


部長とは遊園地でクライミングに挑戦。君からのメールで趣味だってことはわかってましたが、かなーり技術もあるようで……。あたしも如月兄弟と山や川を走り回った山猿よ！とばかりにガシガシ上ります。ま、初心者ですから、部長のアドバイスを聞きながら、ですが。

ところで、クライミングのホールドの材質、「エポキシ樹脂」は用語辞典で『熱硬化樹脂の総称』ってなってるんですが、


違うからッ！それ、完全に間違っているからッ！

全国一千万の化学を愛する女子高生がそれで覚えて受験に臨んじゃったらたいへんだからッ！

以下、管理人の『あたしの愛する化学トーク』ですので、『そんなの知ったことか！という方は飛ばして下さいまし。』
エポキシ樹脂：主剤と硬化剤を混合して硬化させるタイプの樹脂。主剤にはエポキシ環構造を含んでおります。ハ○ズなどで扱ってる二液混合型のクリスタル○ジン最も代表的な主剤はビスフェノールＡとエピクロロヒドリン共重合体、硬化剤の代表格はジエチレントリアミンあたり。熱硬化樹脂の一種だが、あくまで一種、熱硬化樹脂の総称なんぞではない。ついでに、クリスタル○ジンは熱を加えれば重合速度が増しますが、室温放置でも何日かで固まります(経験者は語る)。
熱硬化性樹脂：原料を型に入れ、加熱して立体網目状の結合を作り生成する樹脂。加熱するととろける熱可塑性樹脂に対して製品を加熱しても軟化しないので『熱硬化性』樹脂という。尿素樹脂(ユリア樹脂)、メラミン樹脂、ポリカーボネートなどが例。そして、尿素樹脂もメラミン樹脂もポリカーボネートもぜーったいにエポキシ樹脂には分類されない。

尚、ウィキでも「エポキシ樹脂は熱硬化性樹脂の総称」って書いてありますが。それ、間違ってますから！正しかった時期もあるのかもしれないけど、今は絶対間違ってるから！！！責任者出て来い！
ううん、部長は悪くないわ、悪いのはチェック不十分だったK○EIさんだから！ユキちゃん！気に病んじゃダメ！

……話がそれました。ガシガシ上って上まで行ったらマットに飛び降り……おお、うまく行った。楽しかった！次は上級者ルートに挑戦。詰まったところで部長が助け舟を出してくれました。その通りにしたんですが……ありゃ、失敗しちゃったか、落ちるー！目の前が暗転して……目を開けたら、部長が片腕で抱えて落下を阻んでくれました。

まんまレスキュー隊に行けそうな気がします(不安定な足場で、片腕だよ？かなでちゃんがいくら細かったとしても質量40kg以上は絶対あるよ？普通無理だよ？またしても部長最強伝説更新だよ？)

もうね、これはね、恥ずかしいというより大きな安心感ですよ。相手が男だろうと女だろうとちびっ子だろうとお年寄りだろうときっと同じことをする。それが八木沢クオリティ。寧ろこういうことで相手を意識したら変な気がするー。


　お昼は部長と水嶋ｓと伊織君。皆で食べるとおいしいね。

　こういったほのぼのイベントが続くと、ますます妖怪と関わりたくなくなってくるのですが、あやつの親密度も上げておかないと(もしかしてもしかしたら存在するかもしれない)「ブラバンとも仲良くなれたよ万歳イベント」が見られなくなること必至ですので、しぶしぶ二人練習。親密度アップの赤いリボンを使い、場所は森の広場、お昼のメニューが親密度アップ効果を持っていたので、527だった親密度がいきなり603に上昇。ゲームとはいえ、こりゃ凄い。更に長嶺氏、頑張ってる君へのご褒美だといって差し入れに飲み物をくれました。……デレか？デレがくるのか？いやいや、……君はラスボスだ。由緒正しいラスボスならば、最後までデレてはいけないよ。肝に銘じておきたまい。

　イベントが多発しておりますが練習は真面目にやっておりますよ。一般の方々にダッシュ＆タックルすれば

　「吹奏楽部の演奏って…なんか聞いていると楽しくなる…もっと聞きたいくらいだ…」

　などと胸キュン(←キュン、の使い方が世間一般と60°ずれで迷子)コメントいただいてトリプルアクセルで回転しながら空に上って行きたい心境です。
そして

江波(敬称略)：「長嶺部長のホルンの音、以前より深みが増したような気がしないか？」
照辺：「長嶺部長の演奏に磨きがかかった、その原因って、まさか…恋!?」
阿藤：「長嶺の音、最近少し優しくなったような気がするんだよな　お前の影響か？」
目時：「音には心が映る……最近、長嶺には心境の変化があったみたいだな」


折角だが、アレが恋なら私はいらない


　妖怪の挙動以外での心配事は強いて言えば郵便受けにしおれた花がはいっていたこと。おかしいなあ、横浜にいるときに限ってこういうことがおこるなあ……この件に関してはハル君にだけ相談することにします。だって、ねえ、吹奏楽部の皆に、部の存続以外の心配かけちゃダメダメですものね。


　そしてやってきた８月7日。神南の二人(ああ…芹沢さんはここでも居ない。なぜじゃ、どうしてじゃ)は超マイペースで現れる。かなでちゃん自身、仙台七夕は初めてなので気持ち的には案内して貰う側ですね。
　東金さんのオレ様トーク終了後、部長に仙台七夕について教えて貰います。歴史、今はどのようにして飾りがつくられているか。一つ一つの飾りが持っている意味。
　部長はいわずもがな、他の皆も郷土のお祭のことは良く知ってるるみたいですね。ふむふむ。七夕見学後、皆ノリノリで仙台の名物や名所を巡るコースへGo!牛タンに～笹かまに～ずんだのお菓子～瑞宝殿に大崎八幡宮～色々巡って夕方になったら、神南コンビ(ああ、芹沢さん、なんてあなたが遠い……)は神戸へとあっさり帰還。うん、次はセミファイナルでね！負けないから。そして、ちょっとだけ、ほんのちょっとだけですが、どこかで東金さんのステッキー過ぎるアート作品が見たかったなあなどと思う私は、あからさまにコルダのメインストリームから外れているというか、キャラ的には画面から見切れてる人間です。
　その後改めてライトアップされた瑞宝殿へ部長と二人で出向きます。織姫と彦星が会えるようにと願いをかけたら、部長は「あなたと過ごせる時間が何より幸せで大切」と微笑み、僕の一番の願いはもう叶っています……などというもんですから
　もうね、ポケットからタオルハンカチ出して、吹き出した汗を拭い、渾身の力を込めてぎゅうぎゅう雑巾を絞るが如く、捻って、捻じ切れるまで捻って捻って捻りまくりますよ！……え、何で捻るかって？

　何かしていないと恥ずかしさのあまりイロイロ叫びつつ巣鴨とげぬき地蔵経由でリオデジャネイロまで走っていきたくなっちゃうからですよ！！


　いかん、いかん、頭を音楽の方に持っていかねば。

　翌日はニアちゃんに貰ったチケットでコンサートへ。チェロのコンサートなので、ハル君を誘います。ハル君は横浜に来たブラバン部のことを誤解しているので、護衛のためもあって一緒に来てくれる様子。真実を知っているプレイヤーにはニヤニヤ笑いが浮かぶところですな。心配してくれるのは嬉しいし、実際ハル君が一緒ならなら安心じゃ……恋の音がまた一つ入ります。

　その後、郵便受けにクルーズ船のチケットが入ってくるという謎な一件が起こり、それもハル君に相談。危険はあるかも、でも、真実を知ってすっきりしたい！ハル君は当然護衛についてくれました。船に乗って、成り行きで記念写真撮ってお菓子食べて……なんやら怪しい影が見えたようなきもしたけれど、実害なくまるでデートみたい

　てか、普通にデートでしょ、これ。

　一日の間に仙台横浜間を複数回ワープしたりかなりの時間を割いてイベントやったり、「おいおい、コルダ時間は一日100時間くらいですか？」と天を仰ぎたくなりますが、一人だけに絞って攻略してたら不自然さは少ないのかなあ。

　……大人の事情は見てみぬフリをしつつ、習熟度アップじゃぞー！と一人練習すれば、新君からピュアな音ですね、先輩自身もピュアなんだろうな、と真顔で言われます。な、な、な、と赤面すれば、新君はかなでちゃん攻略法を再考している様子。……まあ、がんばれや。こちとら骨のある女を目指すもんで、君のナンパ属性の作戦では落ちない自信満々じゃ。
　場所を変え、屋上で練習しはじめたら、ブラバン部の照辺君が……こ、今度は何を言われるんだッ！自慢か？皮肉か？と、靴の中で足の親指に力を入れ、ヴァイオリンの弓を上段に構えて対峙すれば

　「あれ、小日向先輩！ここで練習中ですか？」

　あれ、あれ、あれ？フツーだ。とってもフツーだ！そして私を先輩呼びか。いや、実際先輩ではあるんだがやけにフレンドリーね？？続いて阿藤君

　「(前略)……下手な演奏をきかされるなんてついてないぜ(中略)一つ、笑いのネタに楽譜みせてみろよ」

　き、貴様は敵だったか！目時君からも興味がある、と言われて、拒む理由もないので、見せます。そしたら目時君は「いいな……面白い……」

　あ？目時君も普通なの……？江波(敬称略)は「火積なんかにこんな譜面吹けるのか？」と毒づいてますが、阿藤君は水嶋にはもったいない、といいつつ結構いいアレンジだとも言い……ありゃ？多少カンに触る言葉はあるけど、これは性格なのかな。悪意の塊ってわけでもなさそうな……？？

　そして、……気付けば合奏もしちゃったり、普通の会話をしちゃったり(大笑)。改めて手作りお菓子を持ってくる約束もしてしまったよ。餌付けじゃ、餌付け。阿藤君から音を合わせて楽しいという感想も引き出したよ。
　妖怪がやってきて、皮肉交じりに『仲良くなった』と言いますが、そんなことはないですぜ。

まだまだ道は茨です(主にアンタの存在で)。

　ほんの少しでも打ち解けたのは、あたしが地道にダッシュ＆タックルを繰り返し、ブラバン部を見つけたら「聞け、聞けよ、聞くんだ！」と耳元でギコギコヴァイオリンを聞かせていた成果だと思われます！

　江波(敬称略)がむきになって仲良くなってなんか居ない、と長嶺氏に向かって主張しますが、かなでちゃん手製クッキーを握ったまんまじゃ説得力ゼロですがな。……江波(敬称略)よ。……君は長嶺氏を尊敬する余り、自分の想いよりずっと過剰に吹奏楽部を毛嫌いしているフリをしている気がするぜ。……去年のアレヤコレヤを知らない1年生の照辺君は素直にクッキーおいしいって言えるんだよネエ。それができない江波(敬称略)も辛いよねえ。
　他の部員が退去した後、妖怪が『お前は人の心に入り込んで幸福感を与えるけれど、誰のことも特別に思ってはいない。自分の心の中には誰も入れようとしない』的なことを吐き捨てるように言うので、え？これって、かなでちゃんに『私のことだけを見ろ。特別に思ってくれ。』という氷河期終結とデレ期の本格的到来のお知らせかと目を点にしたのですが、

　「君は、よほど吹奏楽部の部長に傾倒しているようだ」

　と言われ、目からウロコ。

　長嶺氏、今まであたしに言ってたことは全部、部長に、八木沢さんに言いたかったことなんだな!!!!!そうだな!?あたしは文脈読み違えていないよな?!


　おめでとう長嶺氏、君はやっぱり『全国面倒くさい人大賞高校男子の部』ナンバーワンだ！
　そして、今日から君を
『ユキちゃんファンクラブ』隠れ会員枠会員番号№１
　として認知しようじゃないか。


　つーか、これ、長嶺氏とエンディングを迎えたら、まんま長嶺＆八木沢部長エンディングと同じことなのかなー。二人が和解できるのならば長嶺エンドに片足突っ込んでみようかなー？


　……いや、いやいやいや、
八木沢部長はあんた一人のものじゃなくてみんなのものなんだからッ
部長に言いたいことがあるなら部長が一切悩まないよう手頭下げてちゃんと友好モード作ってからおいで！
(↑所詮は私も部長大好きな吹奏楽部員)！

　で、『長嶺氏、面倒くさい、どうすりゃいいのよ、ああ、面倒くさい』と声に出して言っていたわけではありませんが、ハル君から、吹奏楽部とブラバン部の対立が気がかりなのでは？と心配されました。そして、和解が不可能だとは思っていない、と元気付けられました。……うん、私も信じてみるよ。
　一方、楽譜を見た阿藤君に「火積に吹けるのか、これ」と侮られたバンチョーですが、昔と違って、自分の音が好きになってきた。ペットを吹くことが楽しくなってきたとのこと。それはかなでに教えて貰っんたと感謝されました。いやいやそんな。あたしが来たことが何かのきっかけになったかもしれないけど、それはバンチョー自身が見つけたことで、吹奏楽部全員で育んだことなんだからね。このあいだタックルかました一般の方にも「素敵な演奏に素敵な仲間！いいな殻、吹奏楽部ってとっても楽しそうですね！」といわれたんだよ～兎にも角にも恋の音３つめゲットでございます。



ハル君と会話したように和解を信じるのはいいのですが……ダッシュ＆タックルで長嶺氏にぶちあたったら、凄いコメントをいただいてしまったですよ。

「『君に会いたかったよ』と私に言わせたいのなら、もう少し恋の駆け引きを覚えたまえ」

　だーっ！何処の誰が何月何日何時何分何秒にそんなことを言わせたいと思うかーッ！
(↑反応が小学生男子です)

　全身の毛が総毛立つような感覚は何コレ一体、これは恋というより武者震いというか過剰のストレスにたいする防御反応の開始です、ぶるぶるぶる。お願いだ、デレるならもっと普通にデレて欲しいのっ！

　我が家のかなでちゃん本人はうわあああああああ、と思っておりますが、新君には長嶺氏と親しくしてると思われてるようです。新は―□-□―氏がそれほど嫌いじゃないそうです。彼なりのやり方で吹奏楽部を大切にしてる……ってそれを自然体に受け入れてる新君は意外に大人なのかもしれません。
　その頃、話題の―□-□―はユキちゃんと直接対決？でも、妖怪をうちの菩薩様がやんわり悲しげに受け止めているようにしか見えませんって。正式に退部届けを提出し、私は吹奏楽部の敵だと宣言し、一年前を回想。
火積を退部させればコンクールに出られる。本人も退部に納得しているし、単なる初心者。演奏技術も高くなく能力も無い。居なくても何も困らない。
そこまでしてコンクールに出なきゃいけないのか？部員を切り捨てることなんてできない。火積は人当たりがいい人間じゃないが理由もなく暴力を奮う男ではない。彼はトランペットを吹きたがっている。コンクールに出られなくても演奏はできる。
　コンクールに出られない吹奏楽部に人は集まらない。吹奏楽部を潰す気か
仲間と引き換えにしてまで伝統や栄光を欲しようとは思えない
　お前にとっての仲間は一体誰のことか。共に部を支えてきた同学年、お前を慕う後輩を切り捨てる気か。誰も彼もがお前にとっては同じなのか。
　信ずるところを成したとはいえ、部長には痛かっただろうな。切り捨てたって言われたら否定はできないですから。そして長嶺氏は宣言したよ。ブラバンは吹奏楽コンクールで優勝して栄光を取り戻す、と。もう俺には吹奏楽部など必要ない、と。

　えーと、裏返せば、こういう宣言しないと長嶺氏本人がグラつきそうだから宣言しに来たってことでしょうね。

　大きな羊の群があって、迷った一匹の羊を探しに一人のリーダーは他の羊を置いて救いに行き、もう一人のリーダーは残された羊の安全を確保するため、戻ってくるのを待たずに出発。一匹を助けて戻ってきて、皆に『よかったね、無事で』と喜んで欲しかったのに、迎えてくれたのは二匹の羊だけ。もう一人のリーダーを信頼しているからこそそのままここまできてしまったけれど、ここにきて『お前は一匹の為に群全体を危険に晒した』と言われ…

　長嶺氏のいいたいことはわかるのだけど、ユキちゃんにとっては、一匹の仲間を見捨てることは絶対に出来ないことだったのだよなあ。長嶺氏が居るからこそ探しにいけたのだけれどなあ。ユキちゃんがが戻ってきた時、集団の中で多数が『火積を切り捨てたら、コンクールに出られたとしても一生後悔する』って考えてたらブラバン部結成には至らなかったはず。自分達は頑張ってきたから、たった一人のために自分達が犠牲になるのはおかしいっていうのは強者の発言だなあ。でも、そう思う人が大多数だったからこうなったんだろうなあ。
　考えると、吹奏楽部に笹かま先輩と伊織君が残ってくれたことは大きいな。うん、有難うと言いたい。
　でも、部長には長嶺氏の宣言で大ダメージが入ったようで……無理もないと言えば無理も無いか。去年至誠館にいなかったかなでちゃんでさえあんにゃろうからは容赦ない言葉の暴力(ただし、口調は穏やか)受けて地味に凹み続けているからなあ。

　理由を聞いても大丈夫かしらと控えめに声を掛ければ、去年のコンクールに出場しようとしていたときの書き込みが残っているスコアを見ていてそのときのことを思い出したのですって。
　どうやら言葉遣いが荒いのは地だった模様の阿藤君。目時君は当時から武士っぽい。笹かま先輩は今と変わらず、ユキちゃんも今と同じ。江波くんは…可愛い後輩で伊織君は同じホルンの長嶺氏と良好な師弟関係、長嶺氏は……根は……かわらないんだろうなあ……でも、その揺ぎ無さや妖怪めいたところも当時の部内では長嶺氏が押せば八木沢さんが引くとバランスとってイイ感じに機能してた。
　その吹奏楽部を分裂させてしまった。部から去らせてしまった仲間が居た。それは自分の責任。自分が原因。でもついてきてくれた仲間の為にも自分は昔を思う資格はない。僕が選んだ、信じた道ですからと自己完結してしまわれた。……恋の音の三つ目が入りましたが、落ち込み中に突入。
　ここで落ち込んで何もいいことなどないはずですが、あまり踏み込んはいけない気がして更なる追求は避けます。

　家ではそんなこんなでかなり気まずい「めんどくさい大将」とカニ鍋をつつく羽目になりました。無口になって当たり前だから話したくないときにカニってのはあり難いです(『鋏を持った北陸からの救世主』と呼ぼう)。
　かなでちゃんのママンは妖怪と同じ部活だと思ってたのね。ママン、吹奏楽部の方があたしにとっては魅力的だったんだよ。ママンは「めんどくさい大将」みたいに格好いい高校生がいるの～？とおっしゃいますが、あたしゃ、正直外側は眼中にないからね。大切なのはタマシイが漢かどうかだ！。吹奏楽部は(新君は発展途上だが)内側イケメン揃いだかんね。会って欲しいよ、ママン。

　＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

　一夜明け、落ち込み中のはずの八木沢さんに会いますが、お昼を一緒に食べたり貢物をするのはダメなようですが、避けられもせず、暗い顔を見せられるでもなく、寧ろ、無理はしないで下さいねと声をかけられます……二人練習もしてもらえます。部長、そんなあなたがあたしゃますます心配じゃよ。
　部員全員で部室を掃除し、解散後どうしても部長に目がいってしまいます。そんなかなでちゃんに気付いていたのが笹かま先輩。この一年、ずっと部長と一緒に頑張ってきた笹かま先輩に言わないのは間違いでしょう、ってことで相談。先輩は、自分は気付かなかったといったあと、心配することない、悩み事があったってあいつなら自分で解決できるって断言してますが……部長への信頼もあるけど、かなでちゃんを安心させようとしてるんだろうな。
　部長が復活するまでは何も起こしてくれるなよ、とブラバン部方面に念を送ってみたものの、「めんどくさい大将」は、傘下にあるらしい生徒会役員でさえ疑問視するような不正まがいの策略で吹奏楽部潰しにかかってきとる。そんな会話、聞くのも嫌だわ、とその場に乱入し、どういうことなの!?とと問い質す。

　なぜか上がる親密度！？

　なんのかんのいいながら、あんたはめんどくさい大将でしょ、本気で言ってるとは思わない。画策してるあれやこれやを皮肉に解説したところで、アンビバレンツなあんたの内面と外ヅラに折り合いつけようとして空威張りで遠吠えしてるとしか思えないって。あんた、傷ついた目をしてるわよ。

　なぜに上がる親密度！？

　毎度、なんでじゃー、どうしてあがるんじゃー、と疑問に思う親密度上昇のタイミング。下手すりゃバグにすら思えます。
私は今所属している誰よりも吹奏楽部を大切に思っているってほざいてるけど、あんたは今の吹奏楽部が不完全で潰れるのが当たり前の脆弱なものなんかじゃないって既に気付いてるだろうが!!!!と一喝すれば

おおおおおお、眼鏡かけた魑魅魍魎が怯んでおるv
(↑凄まじい達成感を感じる管理人)

　そしたら苦し紛れに壁ドンして来ましたわよ、奥さん。ドンですわよ。一部乙女が恋焦がれるドンですわよ。

　「癪に障る、従順そうに見えて屈服しない　どこか見透かすような目をして反抗する　君など至誠館に来なければよかった。そうすればこんな感情に振り回されずに済んだ。」

　「こんな感情」って何のことさ!?はっきり言いなさいよ！
　部長と同様、自分の思い通りにならないあたしが腹立たしいってか！？
　(↑滅多なことで恋愛脳にならない我が家のかなでちゃん)

　新聞部が物陰から壁ドン風景を撮影し、ゴシップ記事を書こうとしてますが、そんなのは気にならないから。火の粉が降りかかるならかかってきてから払うのみ。……うん、あたしも、自分の思う道を突き進むよ、部長。

　その新聞部は阿藤、照辺といったブラバン部員にインタビューを実行。明らかに、ブラバン部から吹奏楽部への悪意ある言葉を引き出すような意図的取材をかましてました。新君はキーッとなって見つめるかなでちゃんに気付き、咄嗟にクラッカーを鳴らして、満面の笑みでけたたましくブラバン部を祝福し、場をうやむやにしてきたー！うん、これはブラバン部とある程度仲がいい新君なりの吹奏楽部の守り方ですね。そして、新君のポッケの中身を激しく見てみたい。きっとパーティーグッズ系でいっぱいだよ。

　一方、落ち込み中の部長はたまたま照辺・江波・目時・の三人と遭遇。江波(敬称略)は「八木沢先輩…」と言いかけますが、皆去っていきます。黙って見送る部長を気にして走り寄ると、部長は、部長のことを心配しているかなでちゃんを心配し、心配させていることを気に病んでるよ。……そこまで自分を追い込まないで欲しいです。

　一方、夜にママンの言いつけで風呂場にタオルを運んでいったら、「めんどくさい大将」のラッキースケベ発生(上だけ脱いでた)。ぎゃーと叫んで扉を閉める。とにかくあんたの手を挟みそうだから放しやがれ。一緒に風呂だの同居したときのお約束展開だの

あんたが漫画の読みすぎだ、バーロー。

　昼に壁ドンしておいて夜にこういうやりとりできる神経がわからん。そして、親密度がナンボか上がったのがやっぱりわけがわからんです。)。壁ドン返ししたろうかいな。手袋投げたろうかいな(←決闘はいけません


　翌日、新君とクラッカー鳴らしの一件について話します。腹が立つのはわかるけど、怒ったほうが負けですよって言われました。でも、誰かの為に怒れるかなでちゃんの優しさ、純粋さに惚れちゃいそうなんだとか。惚れる、とか好き、とかストレートに言葉にする新君ですが、いつもそんな風だから不思議とドキドキはしませんです。部長やバンチョーやハル君から同じことを言われたら路上でも身悶えモンですよ。グルグルキュンパッ、ですよ。
長嶺氏に言われたら……？
ダッシュで逃走しますッ！



　自分を追い込んでしまった部長は、大会に集中するため、心を落ち着けようとクライミングへ。しかし、頭をよぎるのは分裂前の吹奏楽部のこと。長嶺氏は「オレとお前がいて、至誠館吹奏楽部が嘗ての栄光を取り戻せないはずが無い」と微笑み、阿藤が、目時が、江波(敬称略)が、八木沢、八木沢、八木沢先輩、と声をかけてきて……

　心、乱した部長は足を滑らせ……


　部長ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?



　　無事でいてくれぇ！！


　シリアス展開過ぎてギャグで突っ込む余地なしでどうしたらいいんですかああああ！
＊＊＊＊＊⑨怒涛のセミファイナル＊＊＊＊＊

部長ぉぉぉぉぉぉ！返事をしてくれぇ！無事をしらせてくれぇ!!

と画面の前のプレイヤーは心配ともどかしさで奥歯をギリッと噛む訳ですが、かなでちゃんはそれを知らないわけでして…

あれ？マップ上に部長のアイコンがない……。アンサンブル練習もできません……。
うわ、部長完全離脱？気が揉めますが、放課後まで時間経過。
そこで初めて状況が明らかに。
笹かま先輩からのメールで、「メールしたのに返信が無い。家にも帰っていない。人に聞いてもわからない、何か知ってたら教えて欲しい」

…………

そして、たまたまあったバンチョーからも同じことを、訊かれます。そして、部長は今までどこにいくにも部員に行き先を教えていたそうで、明らかに変です。

…………

何もできず帰宅すれば、妖怪がいつもの余裕かました戯言ぶつけてきましたので、
ワイシャツの第四ボタン当たり(←身長差の都合で胸倉は掴めない、勿論ただの脳内イメージです)をぐいっと掴んで部長の行方がわからないことを伝えます。この時期に面倒を引き起こすなどと部長のすることとは思えん、なんて憎まれ口叩きつつ驚愕の色は隠せない妖怪はそれでもヒントをくれます。あいつも一人になりたいときくらいあるさ、考え事があるときは山へ行くといっていた……
そうだ、そうよね、前に部長と一緒に山に登ったとき確かにそんなことを聞いたわ。
ありがとう、妖怪もいい事言ってくれることあるのね！流石元親友、隠れ八木沢さんファミリーのことだけはある。
　「…まさか、今から山へ行くつもりじゃないだろうな」
　……人間には、無謀と思うことでもやらなくちゃいけないときがあるのよ！

　いつやるの？
今でしょ！(お約束)

　待て！と　とめる長嶺氏の叫びを遥か後方に聞きつつ、光の速さでいつかの山へダッシュします。

　待ってて！部長！部長は部長自身の気持ちの問題だといったけど、それは部、というより、あたしたち今の部員や、元の吹奏楽部員を慮ってのことでしょ！だったら、一人で悩んで一人で居なくなるのなんておかしいよ。……つうか、あたしは許さない。心を整理して乗り越えるのは部長にしかできないことでも、部長は一人じゃないでしょ！

　登山道で下山してくるハイカーさんに遭遇。
　「人をさがしてるんです！高校生、みませんでしたか？山に来たかもしれないんです。背は170cmくらいの男子です。」
　「君、制服で山を登ってきたのかい？」
　「もう日が暮れる、危ないから下山しなさい」
　「高校生の男の子？残念だけど、見かけなかったな・」
　「僕は山頂から来たんだ。その彼が山に登っていたならすれ違っているはずだよ」


　う、う……手がかり、なし。鼻の奥がつーんとしてきます。もしかして、ここじゃないのかも。

こ、こりゃあ……もう、あれだ……

トトロのところに突撃してネコバス呼んでもらうしか！

　しかし、ハイカーさんの一人の『クライミングスポット』という言葉に僅かな光明を見出して再び走り始めます。走れ、かなで！セーラー服姿で！
伊豆合宿での砂浜ランニングは無駄じゃなかった。
あの特訓はこのためにあったんだわ！
夕暮れの気配の中、制止するハイカーさんを振り切って走るかなでちゃんは明らかにクロスカントリー世界女王です……
　


そして……見えた!!



崖下に倒れている……!?生きてる……のか!?……八木沢さーん！部長！ぶちょおおおおおおおお！
おお、生きてる……生きてる!?無理しやがって！手を取れば、脈は確かね、よかった、よかったよぉ。

心の整理をしようと思ったのに情けない。部長失格です。もう大丈夫、帰りましょう、ご迷惑をおかけして本当に済みませんでした、

と寂しげに微笑む部長……ここで選択肢。

本当に大丈夫？　　　迷惑だなんて思ってない　　情けなくなんてない

あれ……思ったような選択肢がない……ここは「コルダ３」本編で部長がバンチョーに対して「立て！火積！」ってやってみたく、
「部長…………バカ言わないで下さい！」って壁ドン(←ここに壁はありません)すべきところでしょ！……とにかく、少し怒ってるんだ、と伝えたいので「情けなくなんてない！を選択します。
それでも部長は穏やかに、心遣いはうれしいけれど、自分の過ちを許せそうにない、と謝罪をするだけ……
部長、あたしは謝ってもらいたいんじゃあないです！謝って欲しいんじゃ…ない……だって、部長は謝るようなことしてない、悩むことがいけないみたいなこと言わないで下さい。部長はあたしが悩んでいるのを肯定してくれたよ、『悩んでいるあたし・迷っているあたし』を受け入れてくれたよ？どうしてあたしたちが『悩んでいる部長』を肯定しちゃいけないの？え？悩みではなくただの追懐の情？

追懐の情？

ず、随分難しい言葉を使われた気が……部長……シリアスな場面でこんな事言ってすみませんが、その言葉、火原先生の前じゃ使わない方がいいと思います。『え？スイカノカジュー？』とかなんとか目を白黒されて終わりな気が

　……その迷いが弱さなら、あたしはその弱さを肯定するよ。弱さを含めてまるっと部長を肯定するよ。

そうしたら……

　部長が泣いた!?

　部長、いうや、ほら、あたしは優しいわけじゃないんだって。部長が自分を許すことがあたしにとっての救いでもあるんだから！今の吹奏楽部のことも、昔の吹奏楽部のことも大切にしてる部長が大好きなんだから！ほら、ハンカチで涙を拭いてくださいッ！

　ここで場面転換、部長を送った、というより、部長に家まで送られてしまった模様。親御さんにも心配かけた、優しさに甘えてしまったと謝りつつ、感謝してくれる部長。どうかゆっくり休んでくださいと気遣いしてくれました。……ところで、部長、ここが長嶺氏の居住するお寺だって判ってますよね？中学時代の親友だったら、お家に遊びに行ったりしてますよね？……ゲーム内では全く記述がないけれど、この時点で部長はかなでちゃんが長嶺氏宅敷地内に居住してることを感づいていること希望。で、「長嶺は不器用だから、わかりにくい態度や言葉を向けてしまって小日向さんに誤解されていなければよいけれど。小日向さんも必要以上に怖がって居ないだろうか。……どちらにせよ、長嶺のところだったら安心だ。」とふっと綺麗に菩薩様の笑みを浮かべていらっしゃればよいと思います。



ところで、叫んだもののかなでちゃんを制止できず、『どうして吹奏楽部には直情型が多いんだ』と呟くしかなかった―□-□―ですが、あのあと何もしなかった……とはとても思えないわけですよ。だって、ユキちゃんにあれだけ拘る男ですよ!?裏会員№1ですよ？普段の言動があんな風でもユキちゃんを心配しないわけがないじゃないですか。

　ということで、以下、『きれいなジ○イアン』ならぬ『きれいな長嶺氏』で補完。
……って書いていましたら異様に長くなってしまいました。何だコレ

　君はバカか!?

　という声がどこかから聞こえる……ああ……
駆けだすかなでを止められなかった雅紀は、「全く困ったものだ。直情型なだけでなく、この上もなく面倒だ。」と呟いてから携帯を取り出す。長い間かけることがなかったが、アドレス帳から削除することもなかった一つの番号を選択し、通話ボタンを押す。

　「ああ、狩野か。……お前、八木沢が行方不明だといろいろな人間にメールを送ったろう。その中の一人が私のところにも連絡して来たのだ。本当のことなのか？家には……ああ、そうか。わかった。……何を驚愕している。同じ学校の同級生として、知人が行方不明になったなら普通に心配をするのがあたりまえだ。いや、私が八木沢の居所を知るわけがないだろう。別に拉致などする理由もない。ああ、無論なにかわかれば八木沢の家のほうに連絡する。お前も、必要以上に慌てるな。我々が慌てたところで何の益にもならないだろう。ああ、では切る」

　通話を切り、長嶺は頤に人差し指をあて、別の番号を選択し、携帯を耳に当てる。

　「八木沢さんのお宅ですか。僕は至誠館高校の高3で雪広君のクラスメイトですが、夏休みの課題のことで確認したいことがありまして……え？帰宅していらっしゃらないのですか。……もしかして山ということはないでしょうか。いや、この間雪広君が学校の友人と山の話をしていたのを聞いていたので。いや、こんな時間にそんなことはありませんね。失礼しました。あ、課題のことはそれほど大したことではありませんので大丈夫です。他の友人に確認してみることにします。それでは失礼します。」

　(八木沢の家はしっかりした家だ。今の話で、山行きの靴や服、装備がなくなっていないかを改めて確認するだろう。彼のお母さんもお父さんも徒にすぐ騒ぎ立てることはせず、息子を信頼して帰宅を待とうとするだろうが、決して楽観せずある程度の時がたてば、警察へも連絡するはずだ。)

　携帯を畳み、長嶺ははああああ、と自分にも聞こえるような大きな息をつく。……現時点でできる妥当なことはすべて実行した。一介の高校生風情にどこにいったかもわからない人間を捜し出すことなど不可能に近い。……しかし……あの八木沢が行方不明になるとは。長嶺は、八木沢は悩む人間であり、迷う人間であることをよく知っていた。しかし、頑迷ともいえる信念の強さと、心の強靭さは他者の追随を許さぬほどであった筈だ。

　「全く八木沢らしくない……」

　口に出して言った言葉は、誰もいない母屋の中で、古い黒光りする板壁に吸い込まれていく。

　「……どうした、八木沢、お前は今どこにいる。お前が大切にしている吹奏楽部員を置き去りにして、何処に逃げた。……お前が逃げていいのは、私の前からだけの筈だ。」

　どのくらい廊下で立ち尽くしていただろう。長嶺は母親の『雅紀、帰ってたの。』の言葉に我に返った。手にしていた携帯をズボンのポケットの奥までつっこみ、母親に呼びかける。

　「母さん、ちょっとバイクで出て来ます。」

　「あら、帰ってきてすぐまた外に？夕食までには戻ってくるんでしょうね。」

　「……ブラスバンド部部長の私にとって必要なことなので。遅くなりそうなら改めて出先から電話します。……急ぐので。」

　ちょっと、どうしても行かなければいけないことなの？と母親は不服そうに言ったが、雅紀は聞こえなかったフリをして自室に戻ると最低限の持ち物を小さなバックパックに入れて背負うとバイクのヘルメットを手に玄関から外に出た。バイクを道まで引いていき、ヘルメットを被ってエンジンを始動する。空は既に夕暮れの色を呈している。

　前傾姿勢を取り、アクセルをかけ、山への道をこれまでの人生中最速でひた走る。

　(直情型の馬鹿者達め……)

　心の中で毒づく。

　(何より忌々しいのは……)

　標識を見、細い林道へとカーブを切る。

　(ああいった輩に引きずられて、自分が如何に直情型であるかを思い知らされることだ)

　オフロードバイクではない愛車を必死で操り、林道を登り始めてすぐ、長嶺はクライミングスポットへと続く川沿いの道との分岐に出た。

　八木沢はともかく、かなでがここに来たことは確かだ。さあ、どちらにいったのだろう。……八木沢について言えば、一人になって考え事をするなら、クライミングスポットに行った可能性が高いだろう。しかし、それは予測でしかない。そして、土地者ではないかなではといえば、何も考えずに登山道を登っていった可能性が高い。この分岐を見落としている可能性もある。……二人が山頂への道を辿ったとしても、余程の馬鹿をしない限りは危険はない。この山は小学校高学年の遠足コースにもなっており、今の時期には山頂の売店に人が常駐している。しかし、クライミングスポットには……愛好者でない限りは行かないのだ。週末とお盆の時期を除けば誰もいなこともあるよ、と八木沢は言っていた。そこで何らかの事故が起こっていたとしたら？……長嶺は川沿いの道へと向かった。途中までバイクで入れた道は急に細くなり、止む無くバイクをとめ、岩の露出した小道を歩いていく。……そして、視界が開けた……

クライミングスポット。その崖下には八木沢雪広が横になっていた。

　「八木……」

　声をかけようとした長嶺は思い留まった。なぜなら、彼の視界の先ではかなでに支えられるようにしてではあったけれど、八木沢は上体を起こし、彼女と会話しているようであったから。長嶺には二人の会話は全く聞こえなかったが、そんなことはどうでもよかった。実際、長嶺が想像していた会話の内容と、実際の遣り取りは殆ど同じであったのだ。
　しばらく会話して、八木沢は立ち上がった。少しふらついていたが、怪我はないようだ。 背負ってきた救急用セットは使わずに済んだ。彼が涙を拭うような所作をしたときだけ、長嶺は動揺したが、かなでに一喝され、しかし、励まされたようで、安心する。歩けないようなら出て行く積もりであったが、八木沢は自力歩行できたし、少しよろける程度ならば――八木沢は固辞するだろうが――かなでが肩を貸して駅までたどり着くだろう。なにせ、かなでは異様に根性があり、その細い肩に八木沢の体重の半分以上がかかっても音を上げない人間だろうことを長嶺はよく知っているからだ。……バイクに乗せれば、歩かず戻れて楽だが、乗せらられるのは一人だけだし、一人だけを乗せずに歩かせるのは後の一人が許さないだろう。第一、こんな面倒と心配をかけた不届きな二人には少し苦労して歩いて貰うのが罰として相応しい。万一道の途中でへばっても、彼らには携帯がある。夜がとっぷりと更けても、助けが呼べる。八木沢は呼びはしないだろうけれど、狩野も、火積も、伊織も、水嶋もやってきて、六人揃って助け合って下山する光景が長嶺にははっきり想像できて苦笑する。……遭難は絶対にない。八木沢のことだ。心配をかけていそうな家族や友人には、居所を知らせるかは別として漏れなく連絡をするだろうから。


　長嶺はきびすを返し、静かにバイクを止めた場所へと歩いていく。


　全くもって無駄なことをした。愚かだといってもよいかもしれない。ここに長嶺が来ても何の損も益もなかった。いや、損はあったか。今から帰宅すれば、夕食を温めなおさなくてはいけないと、母親から嫌味を言われるのは必至だ。
　それでも長嶺は微笑んだ。愚かなこともたまにはいい。仏陀が言っていたではないか

　「わたしは愚かである」と認められる者こそ、賢者である。と。

　渓流の上には蛍が舞っていた。その小さな光を目に、長嶺は目を細める。

　(八木沢、お前も泣くことがあったのだなあ。中学時代から決して涙を見せなかったのに。……吹奏楽部が解体したあの時でさえ。)

　(妙なものだな……お前が泣けることを知って、私は安堵もしているが、……残念な気持ちがしてならないよ。)

　それでも不思議な清々しさを感じながら、クライミングスポットに二人を残し、ライトもつけず、月明かりだけを頼りに、長嶺は一人、ゆっくりと、一歩一歩バイクを押してもと来た道を戻っていった。
……などと書きましたが、本編中では何の変わりもなく妖怪で居てくれやがります。「こうもり序曲」を練習したら、吹奏楽にヴァイオリンなんてあり得ないと今でも考えているけれど「君のヴァイオリンは嫌いじゃない。こんな感情を認めるのは全くもって腹立たしい」だそうです。あたしの音を作ってくれているのは吹奏楽部の皆なんだから、長嶺氏もちゃっちゃとみんなの音とみんなと仲良くおなり。ったく面倒だな、君は。

　部長も戻って一安心。吹奏楽部員には詳細は伝わっていないのかみんな平常運転です。新君は。教頭先生に練習を聞かれて褒められましたが、かんっぜんにブラバン部と間違えられてます。ひどいッ！どうして訂正しないの、悔しくないのと詰め寄れば、新君は笑っていたけど本当は悔しかったんだよね。どうやら、かなでちゃんは新君が隠している気持ちも読み取れるようになってきたようです。
このイベントで恋の音3つめが入り、「プレゼント」を首からぶら下げて(？)いたけれど今までずうっと受け取ることができなかった猫神様マロンちゃんから贈り物ゲットです。

　中身は……牛タン!?

　この炎天下、猫神様の首に何日もの間ぶら下げられていた箱から出てきた牛タンを使う勇気が君にはあるか!?

　大丈夫だ、問題ない。(私は勇者になったよ！)

一方、以前に猫神様からいただいていた油麩を使い、バンチョーの好物、油麩丼を作成。……油麩だったら何日首からぶら下げられてても許せます。で、この特別メニューだと何が起こるか謎だったのですが、夕方に待ち合わせしてまさかの温泉行きですよ!?二人揃って浴衣で闊歩ですよ!?バンチョーは終始照れ照れですが、バンチョー、こりゃないでしょう!?大胆すぎでしょう!?もう新のナンパ挙動を笑えないよ!?同じ浴衣でも近くの鎮守様の夜店に行ってヨーヨーつりとか花火大会ならまだしも……言っとくけど、明日セミファイナルなんだからね(大笑)。本当だったら八木沢さんにも「火積、そして小日向さん。練習後の個人のことについて言うのもどうかとは思うのですが、やはり言わせて下さい」とかなんとかお説教されちゃうよ？
　ま、まあ、微笑ましいからいいけれど……

　で、一夜明ければセミファイナルなわけです。うむ、温泉パワーで体はほかほかあったまっているけれど、この胸の高鳴りとアツさはそれだけじゃないわ。東金さんが『俺たちのコンサートには丁度よい』って天気の良さについてコメントしてたけど、それはこっちの台詞よ。あたし達のハレの日。空の上まで音を響かせてやろうじゃない。午前の部は難なく通過、いよいよ神南との直接対決ですわ。

　円陣組もうとと新と副部長が提案し、部長の全く気の入らない「ええと、みんなで頑張ろう～」のふわっとした声に一度ずっこけやりなおす姿に、通行人がほのぼのしておればよいよ、緩急両方兼ね備えているのが、団結の至誠館の日常です。
　そこに応援しにきてくれた星奏のメンバー。オレたちも希望者が多ければ今からでも円陣を……と静かに言う律君が輝いて見えたのは私だけだろうか。絶妙のツッコミを入れる安定の響也君、会って数回話をしただけなのに既に『ひなちゃん』呼びの真のナンパ士大地先輩(←ゴメンなさい。でも、私、大地先輩のこと嫌いじゃないですよ：汗)ハル君は星奏メンバーとしてではなく、親しい友人としても応援してくれるようです。ありがとう、心強いよ。部長も言ったけど、みんなの期待に応えられるような演奏をしてみせるね！
　演奏曲は「サマータイム」と「シバの女王の入城」ですが、曲の習熟度が100に達していない人が居るので少々心配です。部長とかなでちゃんはパーフェクトですが、バンチョーはサマータイムは完璧ですが、シバの女王は94、新君は逆にシバの女王はバッチリでもサマータイムは94以下、笹かま先輩87.89、伊織君85.85でして、これで評価SSS取れるかかなり謎。ええい、当たって砕けろ(←砕けてはいけません)

　東金さんも土岐さんも、『至誠館吹奏楽部は優勝しないと廃部の危機』と知っていて、友として気遣っているけれど、手加減を喜ぶような八木沢さんではないことをよく承知、迷いなく全力で一曲目を演奏。ファリャの曲に赤薔薇の花吹雪、確かな基礎力かーらーの、繊細さも備えた華やかなエンタメ性・独創的解釈に観客大感激、うわ、勝てるかな。
　こちらの一曲め、「サマータイム」。バンチョーのMFが火を吹くぜ。団結の至誠館、綺麗なハーモニーと纏まった音、一体感のある演奏が観客の心を掴んだ模様。
　神南の二曲目は二つのヴァイオリンの為の協奏曲。今度は土岐さんの白薔薇の花吹雪。うわあああい、素敵な演奏だー。ファンの女の子達のキャーキャー言う声が煩いけど。「東金さんたち以上に素晴らしい演奏者なんてこの世界には存在しない」なんて言っちゃう神経、このコンクール会場ではかなーり困ったさんに分類されるんですけどー。そんな女の子達にもともとイラッとしていた胸中をぐしゃぐしゃされたのか、いつぞやの「俺、神南嫌いだもんねー」の記者が動きます。
　至誠館の楽屋、神南優勢の空気を笹かま先輩が心配し、かなでちゃんがひたすら闘志を沸かす中、神南登場。そこに記者乱入。事もあろうに東金さんが金の力に物を言わせて至誠館に八百長を頼んでいるなどとたわけたことを言い放ちます。あまりの失礼な発言にうちのかなでちゃんがフライングボディーアタックをかますべく、机の上に飛び乗ろうとした瞬間、記者の行動を不審に思って尾行してきたハル君がきっぱりと発言撤回を要請。八木沢部長も記者さんの手を掴んで「お引取り下さい」。
　うん、引き取るがいいよ。普段真面目で礼儀正しい人が怒ると怖いんだからね。
　どの学校の生徒でも演奏者は音楽という共通の言語で繋がった仲間、と部長が言えば、バンチョーも新君も発言し、皆で失礼な記者殿を追い出します。うおーい、これで、真っ直ぐな気持ちで戦える。行くわよ、シバの女王！

　で、勝てました。勝てたのですが


　評価SSSじゃなかったよ！ううう、確かに途中で指が縺れてかなりテンパッた気がするし、画面に集中するばかりで音楽聞こえてなかった箇所もあり……ただし、どっちの曲がダメダメだったかは不明。二曲終わってから初めて評価が出てくるのがコルダ世界のお約束です。

　くっ！初めからだッ！
　「サマータイム」をやりーの、再度失礼な記者をやっつけーの、「シバの女王の入城」をやりーの、

　さてっ、評価は!?
　うわあああん、おかーさん、SSにしかならないよ！
　パーフェクトでなくともSSSになる可能性があるのは東日本大会の経験からわかっているので、集中力だー、集中するのじゃー、暗黒面に落ちるな、フォースを使え(←古くてゴメンなさい。SF映画大好きなもので)、と自分を鼓舞。
　世間一般で何をどうするのがいいと言われているのかはわかりませんが、私の場合は、アイコンがボタン打撃のタイミングのラインを通過するのを目で追っていたらダメで、とにかく曲の流れを掴んで、、パーカッション奏者になった積もりでボタンを押すのが吉なようです。学生時代の部活やサークルで苦手だった指揮者さんの顔を思い浮かべながら「これをミスったら、あの人にネチネチ言われる！」と想像すると更に集中度増強。
　とにもかくにも、四度目の正直でSSS達成。オマケ要素でSSSを続ければ一つスペシャルが開くらしいのでファイナルでも頑張る！……右手の親指震えてるっぽいけど！腱鞘炎ってこういうこと!?って脳内で叫びが聞こえる気がするけど！


　SSSを取るために時間がかかってしまったけれど、至誠館、大勝利です。むろん、ハル君達を含めたみんなのお陰！大感謝です。
　そこに再び現れる東金さんたち。笑顔で祝福してくれて部長にこう声をかける。
　「――ユキ、勝てよ。勝って、必ず目的を果たせ。」
　「千秋……ああ、もちろんだよ」
　遠く離れた神戸に居る幼馴染だけれど、この友情はアツい。そして絆の強さ半端ない。
　謎のUMAトオガネコとか作っちゃうけど、この人はやっぱり凄い人だよ！っていうか、私の中の東金株がジャンピングチャンス宜しく三段階ほど上がったよ！
　地味子呼びには正拳突きをお見舞いしたくなるけれど、この人だったら、長嶺氏と対峙しても鼻で笑えるのだろうな。

　「お前はお前の信じるようにやればいい。だがな、お前もわかっているだろう。至誠館吹奏楽部部長、八木沢は、ユキは、それで潰れる男じゃない。……そうだろう。お前もユキの友人だったのなら、わかるはずだ。俺はユキを信じている。」

　とか何とか言ったりして。……でも、あたしはそこまでは言えないし、間近で部長の弱さも感じているので、精々部長の露払いとして頑張らせて貰います。

　次はいよいよファイナルに向けての練習です。
　親密度は
　部長882　バンチョー870　　新800　面倒な人765　　ハル君757　　笹かま225　　伊織君237
　ファンの数は221人、うち至誠館生徒62。心情的に「ファンでない至誠館生徒を駆逐する(画面で確認したらヴァイオリンの弓を片手に突撃し一曲聞かせる)」方向でやってるのですが、全体のファンを増やさないと拙いでしょうか??うーむ。
＊＊＊＊＊⑩少しも怖くないわ？＊＊＊＊＊

　セミファイナル突破ー。はやる心を抑えつつ、お弁当作成。猫神様から頂いた『常温で数日経過』の牛タンでシチューを作ります……だ、大丈夫さ。ほ、ほら、『熟成肉』ってあるじゃない？腐る寸前のお肉がいっちばん美味しいって誰かも言ってた気がするよ……デミグラスソースで煮込んじゃえば多少の難はカバーできるよ!!

　次はファイナルですね。白ラン軍団天音学院は目下のところ謎の集団。敵情視察に結局全員で向かいます。……ガラスの巨搭を見上げたらいろいろ滾ってきました。中には入れなかったけれど、新君とも知り合いの七海君とお話できました。自分は出場できないけれど先輩達の演奏を聞けるのが楽しみなんだとか。ああ、七海君一途で可愛いなあ。大丈夫、前世の記憶で、君がステージに立てることを私たちは知っているぞ。競い合うのが楽しみです。

　天音から帰ったら、部長に呼ばれて菩提樹寮のリビングへ。山でのことを謝られ、感謝もされました。いやいや、あたしでなくっても、吹奏楽部のみんなだったら同じことをしたと思うわ。照れるぜ、部長。
　部長は、自分の弱さや悩む自分を否定しようとしていましたが、弱さや悩みがあってもいいとかなでちゃんの言葉で救われたそうです。

　そうよ、いいのよ、八木沢さん

　　Let it go!

　だわよ。過去にいろいろあったって、それも部長の一部そうして今に至った八木沢さんを大事にして欲しいです。部長は迷いも悩みも楽しいことも嬉しいことも分かち合い、強さを得て生きていきたいと語ってくれますが、うんっ、吹奏楽部のみんなで分かち合おうね、部長(←とことん恋愛脳にならない我が家のかなでちゃん)。

　よーし、部長も元気になったー！と足取りも軽くダッシュ&タックルしに出かければ、「ファイナルもたのしみにしてるから」と声をかけられ口角があがっちゃいます。……なんか一人だけ駒谷賢三郎って星奏の子が「ああああ、あのあのあのこんにちは……!!!」って妙な反応だったけど、なんだろ……何かのフラグかな

部室では笹かま副部長が楽譜や楽典の虫干し作業中。お手伝いしたら、あとで肉味噌フラッペ奢ってくれるそうです。――このあいだ、肉味噌を知人から貰ったのですが……あれを氷にかけたら合わないから！絶対合わないから！笹かま先輩の味覚はほんとにタフですな。で、いろいろ書き込みがある「木星」の楽譜発見。そこから出発して長嶺氏のことがいろいろ聞けました。
「クール気取った顔してるくせに根は熱い」
およ？先輩、あの妖怪の本質を見抜いてる？判る気がします、と頷けば、
「だろ？ほんとにややこしい奴だよ」
まったくですね、ややこしくて面倒で……
「性格は捻じ曲がってるし」
うんうん
「わがままだし」
うんうんうん
「神経質だしどうしようもない」
そうそうそうそう！
「けど、いいやつだろ？」

そうですかぁぁ？(棒読み)

先輩は長嶺氏が結構いい人だというんだけど……どうかなー。むしろ、狩野先輩がいろいろな人の「いいところ」を発見＆認識するスキルが高いだけじゃーないか、と。
笹かま先輩も伊織君も去年は二軍だったそうですが、今でも長嶺氏と合奏したいそうです。
因みに、この時点で、ややこしいあんにゃろの技術レベルは15でしたが、伊織君は16で笹かま先輩は17です。

　うおっとぉ！既に追いついて追い抜いてるよ!!……狩野先輩、アンタは偉い！ちゃーんと努力して、上手くなっても驕らない……くーっ、そこに痺れる憧れる！何度でも言いますが、なんで笹かまルートや伊織君ルートがないんだっ！

　息抜きも必要、……(なのか？)ってぇことで、駅前夏物セールにも出かけてみました。でも、いろいろ不可思議なことが起こっているからって、ハル君が護衛役を引き受けてくれました。迷わないために手をつないだりもしたけれど、普通に買い物してケーキ食べてリフレッシュ完了です。

　さて、懸案の「牛タンシチュー」ですが、新君の好物なので誘ったら大感激

「牛タンでシチューは最高の組み合わせ　例えるなら、先輩と水着くらい？」

とどこをどうひっくりかえしても文脈大崩壊な感想を貰い、夕方服を買いににデート。ハル君と買い物したあとだから、新のはしゃぎようとか軽さとか目立っちゃうんですけど、新君が女の子だったら、楽しくお喋りできる腹心の友になれたのになー。あ、でも、新君が女の子だったら、男の子とばっかり出かけたがるかな？



翌日は楽器店に直行し、「木星」の楽譜ゲット。これを買っておかないと、ややこし眼鏡とのイベントが進まないらしいのでッ。
本日の息抜きは、部長と写真展訪問。ご来光の写真に見入る部長。八木沢さんは同じような光景をみたことがあるそうですが、いつかわたしもみられたらいいなあ。

とにかく練習、練習よッ！とギコギコ(←「木星」は皆が逃げ出すレベル)弾きまくり、菩提樹寮に帰る途中、伊織君とお話。伊織君の中学では吹奏楽部員が少なかったのでパーカスもやっていたんですって。金管＋スネアドラムもいいなあ。大会後、文化祭とかでどうかしらん？買い物のために寄り道する伊織君と別れて歩けば、

ひょぉぉぉぉぉぉぉ……

な、なんか風が吹いて来ましたが？

な、なんか白い長い学ラン着た人とすれ違いましたよ、奥さん。……むうう、誰？？
頭の中にこっちを睨む男の子の姿が浮かんだんですが…前世の記憶が無い私にはぽかーん状態。

「小日向かなで――幽霊でも見たような顔だ　まさかここで貴様に出会うことになろうとは思わなかった。賛辞をくれてやろう　貴様が再び這い上がってきたことへのな。」

いやいやいやいや、あなたほどキョーレツな外見と物言い(でかいし、髪型独特だし、話し方偉そう、かつ中二病入ってる)の人に出会ってたら先ず忘れないから、やっぱり記憶が朧な子どものころのことなんでしょうね。……全く不親切な人だなあ。前世の記憶が若干あったとしても、「何、この人？」状態です。

あたしを知っているんですか？と訊ねれば

ズガーンという効果音とともに


―――忘れるはずがない―――
　うわ、背後に稲妻走っちゃってるし、ごっつう睨んでるし、

「小日向かなで　この俺が憎悪するただ一人の女。　憎しみで人が殺せるのならばとうにお前の呼吸は止まっていることだろう。」

え、えーと、台詞がますます中二病なんなのですが…あたし、何かやっちゃいましたか？やっちゃった記憶がないってことは、あたしにとってはそれはあんまり大したことではなかったのかな。
隣に控えた天宮君が自己紹介してくれてやっとあなたが誰なのかはわかったよ。天宮君も前世の記憶では「おまわりさんこっちです」的言動バリバリだったんですが、今回はいたって普通に思えるなあ。七海君は『神様みたいな人』って言ってたけど、醸しだす雰囲気だけだと『魔王』なんですがー。うちの袈裟着たルシファーとちょっとだけ空気似てるんですが

あ……ちょ、ちょっと考えちゃった

魔王ｖｓルシファー　ってどっちが強いのん？

冥加さんは、ファイナルでかなでちゃんとぶつかるのは「ステージを司る神の采配だとしたらなんとも皮肉なことをする」……と言葉をぶつけたあと、ファイナルに残ったこと、ひいてはヴァイオリンを続けていたことを後悔するかもしれないと睨みつけます。うん、あなたが私を憎んでいるのはわかったけれど、ごめん、さっぱり覚えてない。理由は？と訊ねれば、何も教えてくれず、思い出せないのなら構わんなどという。海外から帰ってきたらしい冥加さんの目的は、かなでちゃんが冥加さんに与えたらしい屈辱以上の屈辱を味わわせるためってことですが、この人、言いたいことだけ言って行っちゃいましたよ。……そう思っていたら天宮君が「言いたいだけ言って立ち去るなんてひどいな」と全く同じことを言ったので大爆笑。

ええっと、別に思い出せなくていいんですよね？で、ファイナルでは屈辱を与えてやる、とな？うーん、今現在の私の状況で屈辱って無理だと思うんですよね。一人で、そして勝利第一主義で音楽やってたら屈辱受ける事態が生じるかもしれないんですが、『団結の至誠館』てもって、『音楽は楽しむものだよ』のあの部長のもとでステージに立ったら、どんな負け方したって大丈夫な自信あるー。
　冥加さん、アナタ、うちの『めんどくさい大将』と同じくらいめんどくさい、いや、もっとめんどくさい人なのね。だって天宮くんが持て余してるよ
？
どうやら、『拳で語り合う』のではなく、『音楽で語り合う』仕様らしい。うむ、ということは、やはりファイナルで必殺技が必要なのだな！起死回生のMFが撃てるよう、精進あるのみ！

　ところで、『冥加さん登場』となったとき、もっと「ひええええええええ！」となるように予想していたのですが、そうでもなかったです……―□-□―の陰険腹黒トークで耐性がついてしまったのだと……あのですね、日常に近いところでの黒い空気に晒されるとストレスmax.で胃酸過多⇒胃潰瘍、となるのですが、あまりにぶっとんだ会話だと、こりゃあもうストレス形成の斜め上をぴょーい、とムーンサルトで飛び越えて、お笑い領域に片足つっこんじまうのが私の常でして…うん、胃痛から逃れるために「コルダ３」では君は優秀なお笑い要員に脳内変換してしまっていたよ、冥加くん。
　そんなことがあったのを、楽器店の兄さんことトーノ君は知っていた模様。

「どこからの白ランのおっかないお兄さんに何かいわれた？」

　いやー、おっかないというより、不可解でしたがな。あたしゃ、昔何をやらかしたんでしょうね。うん、大丈夫ですよー。ストレスには強いんです。てか、仙台に来てから、あたしの心臓にゃ毛が生えてきましたよ。トーノ君はそれでもかなでちゃんがプレッシャーを感じているのをわかってましたが

　それより！

　弓を張り替えてもらって、金色の弦(コルダ)を張ってもらいましたよ。
　おまじないもかけてくれたよ！素直にお礼をいえば、今まで心を通わせてきたあたしの相棒(ヴァイオリン)が、かなでちゃんの為に歌いたいって言ってるのですって！兄さん、なんでそんなことわかるの？

やっぱ、あなたはばかでかいファータなの？

(その後のソラ君との会話を聞いてますますそんな気がしている管理人)

不思議だったり、不可解だったり、いったいなにー？とジタバタするかなでちゃんですが、バンチョーと連れ立って妹さんへのプレゼントを買いに行ったり、部長と朝日を見に行く約束をしたり……ほのぼのほのぼの。唯一、妖怪の存在だけがストレスフルではありますが……長嶺氏と「木星」二人練習をしたら、どういうつもりか問い質された上に「思い出したくもない。事件の為に全て無駄になった徒労の象徴のような曲」とねちねち言われ、……楽しかった思い出が蘇ったり……しませんよね(自己完結)……はい、わかってます、わかったってば！(逃走！)
　でも、長嶺氏と部長達が仲直りする(かもしれない)ためにはこの曲が必要！！と一人練習でもみちみち聞かせれば、「いい加減にしてくれ」とメールがきて……
あ、なんかちょっとだけ楽しい、かも。
あたし今、長嶺氏をイライラさせてる？
イライラさせることができてる？


あたし、今、生きてる、って感じる！


時を同じくして、ハル君ルートで起こっていた事件群が解決。タックルして「あのあのあの」って挙動不審だった駒谷君が、かなでちゃんが好きなあまりに大々的に空回りした結果だとか。本人に悪意がなかったので、まあ、許しますが、ハル君がきちっと怒ってくれてます。ハル君、迷惑かけてありがとう。…ブラバン部にも謝らなくちゃね。疑いかけちゃって。

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

次の朝は、約束したとおりに部長と朝日を見に行きます。皆まだ寝てるからそーっと、そーっと。普段大人な言動の部長がいたずらっ子みたいな感じで微笑ましい限り。　ワクワク。公園から日の出を眺めます……綺麗～。……部長は、もうしばらく一緒に、と手を触れ合わせてきます。部長、反則ですぜ。「特別に思っている」って、あの、ブチョー、うん、でも、あの……それで部長の心が落ち着くならあたしゃいいです。……本来、こういうの、『骨のある女』としてはどうかと思いますですが。

部長とは幕の内弁当を一緒に食べて、松島まで行って数珠を作りました。渋い、渋すぎます、部長。

練習は……訪れるかもしれない大団円を目指し、妖怪と二人練習。……したら、この人、薀蓄魔だったよ！八木沢部長からいろいろな薀蓄聞くのは好きだけど、妖怪、あんたの薀蓄、長い、長いでしょ？長すぎる！それでも、長時間語ってくれるということは、多少は関係改善してるのかしら？ブラバン部が敵対してるっていっても、その9割以上は長嶺氏の考え方から出てると踏んでるので、こいつをどげんかせんといかん……ってことで、これからも暫く張り付きます。

　ブラバン部じゃあない至誠館の皆はかなり好意的になってくれてるー。青葉城址でアンサンブル練習すれば、ブラボーの声と、大きな拍手。「しっかり全国優勝してこいよ！オレたち、全力で応援してるからな！」と言われて目から汗が出そうになります。　そして、一般の方でも応援してくださる方があって、ホールをおさえることができ、10月の第二土曜日に定期演奏会の予定も立ちました！新君はブラバン部の定演にも加わる予定で、その日にダブルブッキングしちゃったみたいだけど、吹奏楽部に来てくれるよね？信じてるよ、新くん

さてー、練習ですが、「木星」は」は技術レベル15で弾けますが、最後くらい、レベル18の曲を弾きたいなあ……とメンバーのレベルをみたら、バンチョーと新くんが17しかありません。……一緒に練習できない笹かま先輩＆伊織君がらくらく18超えているのに……うーむ、この二人とメタルアームレット使って練習するしかないか。かなでちゃんの「木星」はもうすぐ習熟度100に到達してしまいますが…

練習前に新君に「ブラバン部とのことどうなの？」と直球で問い質すと、どっちに出ようか迷ってると正直にいってくれましたが、信じてるよ！と呼びかけたら、吹奏楽部が大好きで部をやめたりはしないってはっきりいってくれました。で、何かちょっと企んでもいる様子。……吹奏楽部にとっても悪い話じゃない、ってなんなんだろ。とにかく、何にせよ、皆に内緒で動いて心配掛けちゃいかんよ。

ところで、朝日を見に行った帰り、その様子をニアちゃんに激写されていました。
で、部長と二人でいたら、彼女が嬉しそうに絡んできて……あ、コレ、完全にからかおうとしてるモードだ。「女子と朝帰りｖ」えーっと、ニアちゃん、確かに朝帰って来たけれどね、出かけたのも朝だったんだけど……ちゅうか、朝日見に行っただけだよ？そこにニアちゃんいたら、誘っちゃったと思うよ？からかわれるようなこと何もしちゃいないよ？……しかし、部長もうちのかなでちゃんも、変なところで天然こじらせているので、ニアちゃんの思惑通りアタフタジタバタ。やってきた部員の前でも八木沢さんは声が裏返ってあわあわあわあわしています。……ええと、多分、ですが、これは半ばばれているのではないかと。そして、ばれててもどうってことないのじゃないかと

新「うわー、八木沢部長も隅におけませんねぇ～。でもショックー！オレも小日向先輩のことだーいすきだったのにー！AI！火積先輩、また殴る！頭が悪くなったらどうするんですか！」

火「大声で言うことじゃねえだろが。お前も後輩なら自分の気持ちを抑えて祝福してさしあげろ。」

新「だーれも部長と張り合えるなんて思っちゃいませんよ～だ！…ちょっと残念ですけどね」

伊「小日向さんと八木沢部長、お似合いだよね」

狩「いいかー、皆、油断するなよ。八木沢は抜けてるところは抜けてるから、うまく行ってるように見えて世間一般の基準からしたらぜんぜんってこともあり得る！」

新「そうですよねー、部長、勉強はできるのに、恋愛偏差値低そうですもんねー」

狩野「だからー、ここは、だ。皆揃って見守ろうぜ。小日向さんもずぼーっとぬけてるとこがあるからなー……って、うおおおお、八木沢に彼女ができる!?な、なんかオレ、すっげえ置いてかれた感があるんだがー……とにかく、皆、一歩、いや、三歩半下がった当たりで八木沢たちを見守るぞ！」

とかなんとかで『部長の恋(かもしれない)』を見守る会がこの時点で結成されておればよいよ。

部長は、といえば、ファイナルが終わったら話をする時間が欲しい、ですって。……部長の『恋人』の定義が今一歩わからないので、そこがこわいんですが、どうなんでしょ。下手したら『果たし状』的な勢いで、和紙に墨すって『恋文』書いて持ってきて、更にはかなでちゃんのママンにそれ相応の挨拶しかねませんよ。(だがそこがイイ！）

部長のイベントはファイナル前はこれで一応終わりみたいですが、全員の親密度を上げていっているのでイベントの嵐が吹き荒れております。猫神様からの食材回収は「チビ」から「イクラ」です。……牛タンは熟成という名の言い訳を考えられましたが、イクラは？……ダメでしょ、これはダメでしょ。……でも明日はきっとコレ使ってお弁当作りますけど。

技術レベルを伸ばすべく、新とバンチョーと二人練習。ああ、やっとレベル18の曲の練習が出来る様になったよ。「木星」のアンサンブル練習も並行して実施。「丁寧に」のランクがあがりました。

そんな中、部長からメール。かなでちゃん、みなとみらいの控え室にハンカチを忘れてしまったようです。取りに行こうとするかなでちゃん、そのとき傍にいたのだけれど、もう危険はないのだから一緒に行く必要はないと自己完結するハル君……結局はハル君もみなとみらいに来てくれました。初めは守る約束をしていたからだったけれど、いつのまにか口実になって、ずっと傍に居たいと思っていた……と。

そうだったの？

と驚きます(←好意と恋の境界がさっぱりわからないうちのかなでちゃん)

　うん、うん、こんなあたしと一緒にいたいっていってくれるのは有難いわ！よーっし、こんなに応援してくれるんだもの、ファイナル、きっと勝つね！


次の日のお弁当は、いわずもがな、鮭とイクラの親子丼です。傷んでないよね？傷んでないよね!?

さて、っと(重い腰を上げる)。めんどくさい大将と今日も「木星」を練習ですよ。音を重ねること自体は楽しんでくれてるみたいですが、そう思う自分を「どうかしてる」などと、長嶺氏、一言多いですよ。
でもまあ、楽しいならいいことですよね、といったら、単純だ、みたいな事を言われました。

楽しくたって何の意味もない
演奏してるのは優勝するため
演奏は栄光を勝ち取るための手段

あーはいはい(耳の穴を小指でかりかりしつつ)、それって、長嶺氏が自分にそう思い込ませようとしてるけど、実際はそう思ってないことなんじゃないの？ある意味、八木沢さんの考え方の逆を自分の信念にしてるだけじゃないの？
めんどくさい大将と仲良くなりたくなんてないけれど、だからこそ一緒に音楽を作ってみたいよ？
むしろ長嶺氏がどうしてあたしに付き合うのかがわからないよ。あたしに付き合ったって得るものはたいしてないでしょう？と思っているところを素直に述べたら、あんちくしょう、得るものはちゃんとある。十分すぎるほどの見返りを得ているって言ったよ！確かに言ったよ！そして、

「もう一度、この曲をステージで演奏できたら……」

あんにゃろう、やっと真意を見せたよ！えーっと、だからといって、どうやったら八木沢部長達とこの―□-□―が「木星」を合奏できるかとんといい考えが浮かばんのですが……

まあいいわ、Let it go.で、ケ・セラ・セラだわ。なるようになるー。　陰から新聞部が様子を窺っていたのが気になるけど、かなでちゃんは知る由もないことです。

夕方はハル君といっしょにひょうたん揚げに舌鼓。きっと明日もいい日だわーとすやっと寝床に入り、小走りに学校に行ったら……廊下に学校新聞が……


「驚愕のスクープ！あのブラスバンド部部長と吹奏楽部員が同棲！　廊下で密着するふたりに迫る　キス寸前？それとも事後？　校内で繰り広げられる不純異性交遊の現場に迫る！

なんじゃこりゃあ!?

正義の鉄槌は下るのか？以下、次号、刮目して待て(どっちかというと、あの時勝手に壁ドンした長嶺氏をぶん殴りたい)！
＊＊＊＊＊⑪決戦前夜！＊＊＊＊＊

　壁ドン写真を前に、ブラバン部員も困惑中。

こんなのでっちあげ！どこが不純異性交遊だってんですか？下級生を脅してカツ上げしてる陰険兄さん(←いや、これもまた事実じゃないですが)以外の何に見えると？
　しかし、こちらがいくらアツくなっても皆納得してくれず、爆発寸前になってるところに長嶺氏登場。……もうね、騒ぎのタネを蒔いたのはアナタなんですから、どうにか収めなさいよね、とほっぽり投げます。で、ですね、いつもの『四角いものでも丸といったら丸』の話術による巧みな人心操作、管理人の心の中での『長嶺マジック』がキレッキレに決まると思いきや、なぜ、こういうときに舌鋒が冴え渡らない!?
　江波君を筆頭とした部員に、「吹奏楽部に反旗を翻してきた長嶺が」とかなーり疑われていることに地味にダメージ喰らってる模様です。で、自分でも“私を部長の座から追うのかい”、って言っちゃう。

　「裏切り者は部に不要、コンクールのさなかにこんな問題を起こすような人間なんていらない、当然だ」

　……おいおいおいおい、ブラバン部。あなた達は長嶺氏を部長として信頼してきたんじゃないの？ブラバン部はブラバン部で団結してたんじゃないの?うおぅ、部活して優勝するってためだけにたまたま皆同じ方を向いてただけのスーパー利己的集団だったの？
　今、ここに吹奏楽部のみんなはいないけど、もしもいたら、あたしの言葉を信じて『絶対にそんなことない、この写真のようなことになったのは訳があるはず』って言ってくれる自信があるよ。……状況は違うけど、これはバンチョーの暴力事件のときに似てる。でも、ここには、八木沢部長のように相手を信じて体をはって守ってくれる仲間が誰もいない……

だったらあたしがやるしかないわ！(気はすすまないけど)

八木沢部長だったらきっとほっとかないもの！(気は進まないんですけどね)

　そうよ、ここで放っておいたら、
『吹奏楽部の考え方』を否定することになるんだから！
(全くもって気は全然進まないんですけど……！)

　ゲーム画面の中のかなでちゃんは『無理して、震えながら』―□-□―の悪口を言っているようですが、我が家のかなでちゃんは「素」ですから、笹かま先輩によれば「いいやつ」ではあるけれど、ねちねちと浴びせかけられた陰険極まりないあれやこれやを武者震いしつつ今こそ熨斗付けてオーバーヘッドキックで鳩尾に叩き込んでやろうじゃない。

　倍返しだ！

　確かに同じ敷地に住んでるけど、おじいちゃんの知り合いが部屋を提供してくれただけで、不可抗力だから、正直うんざり。朝、袈裟着たルシファーがぬうって顔を見せて嫌味な言葉を投げてきたら、爽やかな空気が凍るよ？飽和水蒸気圧以下になって冷汗たらぁりよ？ああいう人は好みじゃないんですってば！人の気持ちを逆なでするような言動連発で、クールというより冷血漢でめんどくさくて捻じ曲がっていて、ヒトっていうより闇属性妖怪の

なーがーみーねー！

　そしたら、長嶺氏も気を取り直したようで、かなでちゃんの悪口を言い、迷惑だ、と断言。結局、記事は新聞部のデマということに落ち着きました(実際デマですし)

　ここで、長嶺氏に最後の「恋の音」が入りましたが、落ち込み状態に突入。……これっくらいで落ち込むならばかなでちゃんへの絡み方を最初から考えればよいのに。もしもブラバン部員との関係で落ち込んだのなら、あたしが出る幕はないから、そっちはそっちで頑張って浮上しておいで。

　それより！
あんにゃろ、かなでちゃんは健気にも長嶺氏のことを思ってわざと悪口を言ったと思っていますよ…………え？乙女ゲームとしては、これはあたりまえなの？ねえ、あたりまえなんですか？


　大規模集団ならではの難しさってブラバン部にはあるよね、とひとりごちつつ、新くんに呼ばれてブラバン下級生とのファミレスでの話し合いに参加。ブラバン部の若手の多くは実のところは吹奏楽部と交流したいと思ってる～、オレのトロンボーンを必要としてる～と新君は確信してましたが、実際は、女の子の知り合いが多い新くんにステージに上がってもらって、『招き猫』の役割をして欲しかったらしい。ま、そんなもんでしょ。でも、そういった軽口を言い合えるって時点で素敵なことだよ、うんうん。新君が3年になったときに二つの部が合併できるかも、って夢を語ってくれました。
　そうか、……難しいとは思うけどね。……そして、あたしはもっともっと難しいとわかっていても、もっと早い時期に合併までは無理でも、ジョイント・コンサートまで開ければいいと思っているけどね。
　何をどうすりゃいいのか、人の気持ちも絡んでいるから皆目見当がつかないけれど、頑張ってみよ？

　ここで、新君の最後の「恋の音」が入りましたー。

　困難でも、「いつかきっと」って明るい未来を考えられれば大丈夫～。と練習に励み、おお、もう夕方か、と練習をやめて青葉城址をゆるゆる散歩しているとバンチョーに遭遇。四方山話をしていたら、怪しい人たちに絡まれます。

……うぬうっ、こ、ここは「にげる」のコマンドを！


かなではにげだした！

…しかし　まわりこまれてしまった！！

　……素早さの値が向こうの方が上か……バンチョー、この人たちが去年伊織君に絡んできた人たちよね……ごめん、火積君、アナタ一人なら、逃げられたはず、あたしがパーティーメンバーにいたばっかりに！そして、あたしってば「脳筋」の筋金入りの前衛職なもんで、魔法はダメなの。くっ、ピオリムやラリホーが唱えられれば、せめて「まどろみの杖」が手元にあったらッ！(←現在、『ドラクエ』ベースでお送りしております)戦っちゃ……ダメよね、また出場停止くらっちゃうわよね。こういう性根の腐った輩には会心の一撃出せそうな気がするのだけど、やっぱりダメよね……って、うわあ、殴りかかってきた、でも、バンチョーは、挑発に乗らず、ひたすら耐えてる。拳を使わないと誓ったこと、大事な、仲間との夢、……うわあ、どうしよう、このままじゃあバンチョーが怪我しちゃうよ！どうすりゃいいのかわかりませんが駆け寄りますえ、こんなときに選択肢？


とっさにトランペットを掴む　　　　　トランペットの音なら！


　え？トランペット掴んで相手を殴れと？そ、それはダメなんじゃないかな？でも、こんな状況だったら、色々考えられずにひとまず掴むかな？非力なかなでちゃんだったら相手に怪我はないだろうし、正当防衛の範囲内だしとトランペットを掴みましたが……あれ、殴ったりしないで普通に吹き鳴らしていますか？

　こんな勘違いをしたのはあたしだけですか!?


　空気を裂くような大きな音に人が駆けつけてきます。お巡りさんも……不良は逃げました。でも、去年のことがあるので、お巡りさんはバンチョーを疑ってます。仲間としては、お巡りさん酷い、と思いつつ、お巡りさんの対応はまっとうなんですよね。昨年暴力をふるったのは事実だし、そこのところは火積くんもよーっくわかっています。でも、とにかく話を聞いて欲しいです！……そうだよ、ここでも、あたしは去年の八木沢さんの役目をするんだわ。……部のみんなにはいろいろなものを貰ったから、お返しをしていかないと！
　逃げた不良が捕まり、バンチョーが被害者だったと確定し、山辺巡査は謝り、火積が事件に被害者として巻き込まれたと学校に連絡しておくそうです。……噂が一人歩きしないように、こういった連絡は大切ですよね。
　このイベントで、恋の音入りました。金色の音符が四つ。これで、バンチョーも心安らかにファイナルに臨めるでしょう。



　長嶺氏は、といえば私は清々しいまでに気にしていませんが、ダメージくらってるようです。

　だから、私にどうしろと？

　放置するのも人間としてどうよ、と腕組みしつつ考えはしましたが、「ワンデーパスあたったからいきましょう！」と新君のお誘いに押し切られるように八○島シーパラダイスへ。音を楽しむためには心を晴れやかにって……気持ち的には合ってますが、これは「こらこら」って部長に叱られるパターンだよ、新くん。
　まあ、来てしまったからには楽しまねば！と水族館でイルカやらエイやら眺め、遊園地へ。そこでは、ステージに出て行って他のお客さん達からラブラブカップル(←うわあ、キーで打ち込むだけでも恥ずかしい)だってみとめられたら、アトラクションに並ばず乗れるパスが貰えるんだそうで……
　いやいやいや、カップルじゃないでしょ、ウソついちゃダメでしょ！……あんまり調子づいてやらかすと、おねーさん、君に足払いかけちゃうぞ。新君みたいに、足が長くて重心高いと、簡単に倒せるんだからね！
　でも、「好きなところ」がないわけではないので、仲間として、後輩としてなら言える！と喋ったところ、ラブラブなんたらだと判定されました。……そして、デコチューまでされたよ……

　水嶋新、そこにお座んなさい！

　おねーさんは、君をそんな子に育てた覚えはありません(←実際、育ててない)。ハルちゃんにも申し訳がたたないよ。妖怪で壁ドン、他の人は手つなぎどまりだからね。

　学校に戻れば、ブラバン顧問、生方先生が、教頭先生の言葉を正確に聞かず、またバンチョーが暴力事件を起こしたと、鬼の首でもとったように、八木沢部長に話しかけ、『あいつはやはりクズ。お前は間違っていた。吹奏楽部もこれで終わり。』なんてなんだかとっても嬉しそう。……この人、自分の思うようにならないとキレる駄目な大人ですから、実のところは、他の先生方から『顧問として一年前のあの対応はどうだったのか。八木沢君の言うとおり、もっと火積と向き合い、話を聞くべきだったのじゃないですか。』って突き上げくらってるんじゃないかなあ。そんなことでもない限り、このタイミングで部長に喧嘩ふっかける理由がないわい。バンチョーは去年のことを「なかったこと」なんかにせずちゃあんと向かいあってるし、今回は何も悪いことをしてないし、……捨て台詞を吐いて去る生方先生はとんだ道化にですが、これでまたあたしたちの結束力は高くなったよ。泣く火積君も、何の疑いもなく信じるみんなも……火積君の日々の頑張りが信じさせてくれたんだよ。ほんっとにいい仲間。あたしこそ、最後まで皆と一緒のステージに立たせてね。
　
　ダッシュ＆タックルすれば、親密度があがっていたらしく、猫神様のミミちゃんから、食材ゲット


　牡蠣!?


　ど、どんどん怪しいものになっていく
　油麩(大丈夫ｖ)→牛タン(た、多分大丈夫)→いくら(限りなくアウトに近いセーフ)

　牡蠣って、いったら、アナタ、ちょっとでも悪くなったら確実に自家中毒起こす筆頭格じゃないですか!?……コレを使ったお弁当が好きなのは……部長!?

　だ、大丈夫大丈夫、部長は強い子。



　家へ帰ればママンから電話。遅くなるので夕食は一人で食べて、だそうです。さってー、じゃあつくりますか。カップめんに逃げてもいいけど、よっぽど疲れてる時意外はご飯とお味噌汁は外したくない～そしたら停電!?

　電気釜でご飯が炊けない(大事件)!?

　携帯のライトを頼りにうろうろしていたら何かが近づいてきたので南無阿弥陀仏と念仏を唱えれば音符が青いまんまの長嶺氏出没。落ち込んでる割には元気そうです。停電はブレーカーが落ちたのではなく、いつ復旧するかわからない。長嶺ママンもパパンも不在なので、一つ屋根の下二人きりではありますが、意識はしませなんだ。警戒する理由もありませんや。不埒なことをしようとしたら、あたしのヴァイオリンの一撃(物理)が火を吹くだけです。でも、妙に馴れ馴れしい。



「俺のことなんて好きじゃないんじゃなかったのか？」

むろん好きじゃないですわよ

「嘘つきだな君も」

は？(ぽかーん)だからっ！好きじゃないんだってば！

「俺は、君のことが好きだよ」

オノレは聞こえておらんのかい！好きではないといったんだって！

「どうしてこんなに面倒なことになってしまったんだろう」

いやいやいやいや、それは、主に長嶺氏自身のせいでしょうが。

「君が俺のそばにいないことが苦しくてたまらない」

あたしはあなたが傍にいると息苦しくてしかたないっ！

「君にも俺のことを好きだといわせたいその唇が俺の名しか刻めなくなるくらいに何度も……誰よりも特別だと、失いたくないと――」


　おまわりさん、こっちです(天宮君より始末が悪い)！

最後には「忘れてくれ」っていってましたが……
　

　以前この人は「めんどくさい大賞高校男子の部・優勝」てなことをいいましたが、高校男子だけじゃなく、全国区、いや、世界規模でめんどくさいよ。……

　首を捻りつつ、家に帰って情報を確かめれば、江波くんが何かプレゼントをくれようとしていることが判明。なにかしら、中身は。


当然、翌日は江波くんの居場所を確かめ屋上へとダッシュ。
「頑張ってるみたいだが　まだ甘いな　ほら、これでも使って精進しろ」
ってアナログメトロノームを貰いました。うぉう、江波君も「おいでよ、ツンデレの森」の一員だったか!?今回の周回では他のブラバン部員からはもうプレゼントを貰えそうにありませんが、いつか全員分の台詞を効いてみたいです。


　***************

一夜明け、お弁当を作ります。うむ、

ここに猫神様よりいただいた牡蠣があるじゃろ？
神様からいただいたものはあり難く使うのが筋じゃろ？


　炎天下　猫から貰った　生の牡蠣
　腹を壊せと　言わんばかりに


　曲はほぼ仕上がっているので、ＢＰを稼ぎつつややのんびりと過ごします。お昼は当然八木沢部長と。

　「牡蠣の食感がいいですね」

　そ、そうですか。ぐちゃぐちゃしてませんか。あ、あの、これ、胃薬です、いやいやいやいや、どうってことありません。でも、ほら、夏は胃腸がやられること多いですから、一先ず飲んで！(>_<)！

牡蠣丼のお礼に、と夕方部長と向かったのは松島の遊覧船。うーん、風が気持ちいい。そして、夕日に染まって絶景かな、絶景かな。部長の顔が赤いのは夕日のせいだけじゃなさそうですが、それにはつっこまず、風景を満喫。そして、カモメにエサをやってみます。
　昔、浄土ヶ浜辺りを巡る遊覧船に乗ったのですが、そこではカモメではなくウミネコにあげる「ウミネコパンなるものが売られていまして、パンを千切って高く掲げているとウミネコが急降下してきて見事にさらっていくのですよね。パックツアーの添乗員さん(属性：勇者)は、自分の頭の上に乗せたり、最後には口で大き目のひとかけを咥えて上を向いたりしてたのですが、多数のウミネコが群がって、凄いみものでした。八木沢さんにもたくさんのカモメが群がっていますが、部長は笑顔。鳥、好きですか、と聞けば飼っている文鳥と九官鳥の話をしてくれました。どうやら鳥の気持ちがわかるらしい。
　因みに、「ウミネコパン」は海草入りでした。ちょっと塩気が合って磯の香りもしておいしかったです(←食べたんかい：良い子はまねをしないように)



いよいよ、明日はファイナル。寝付けなくて菩提樹寮の庭に出れば、そこには部長の姿。八木沢さんは不安や怖れや緊張……弱さを隠そうとしません。それが新たに部長が見つけた強さだと思います。……あたしは、部長をはじめとした皆に支えられて、怖くなんてなくなりました。仙台に来た当初のことがウソみたいですよ。……ええ、弱さを認めたうえでの強さってきっとホンモノですよね!!

この時点で、部長と笹かま先輩と伊織君の親密度がマックスに達しました。
(↑どういう拘りで親密度を上げたか一目瞭然です)



　明日は勝っても負けてもきっといい日！

　そして、素敵なサプライズが待っていたりもするのでした。


で、必殺技、撃てるんですよね？Ｋ○ＥＩさん、絶対に撃てるんですよねッ！

撃てなかったら


泣いちゃうゾ！

＊＊＊＊＊⑫発動せよ、必殺技！団結の至誠館！！＊＊＊＊＊

そして迎えたファイナルの日。爽やかにぱっちりと目が覚めます。
菩提樹寮で出会ったニアちゃんは、今までの頑張りを労ってくれ、心に思う人の名を聞いてきます。
ここまであたしがやってこられたのは、誰か一人ではなく皆に支えて貰ったからこそなんだけれど、誰か一人、といったらやっぱり部長なんですよね。…うん、部長の鶴の一声がなかったら、吹奏楽部にも入部できなかったんだし……ということで、八木沢さんの名を上げたら、ニアちゃんは“君の夏を締めくくるステージだ、頑張ってくれ”と送り出してくれました。

　ここでファイナルでの演奏曲目選択……といってもアンサンブル完成度140まで上がっているのは二曲のみなので、決めるのは順番だけです。……曲のレベルとしては低いのですが、締めくくりはやっぱりあの曲でしょう。
　で、一曲目は「カンツォーナ・ペルソナーレ、二曲目は「木星」。

　……妖怪の因縁の曲、思い出の曲……それをあたしたちは今年、一点の曇りもない輝きに昇華させる！聞いてて、じっちゃん、あたしはやってみせるよ！
　寮のラウンジで皆に挨拶し、緊張している伊織君を励ますためにも「最高の演奏をしてみせる！」と宣言し……部長が「皆で力を合わせて悔いの残らない最高の演奏をしましょう」と気負わず穏やかに落ち着いて、でも力強く言う。これがあたしたちのチーム、至誠館吹奏楽部。廃部になりそう、なんて逆風には負けな……ん、なんだか外が騒がしい？この菩提樹寮には、あたし達の他にはニアちゃんと律君と響也くらいしかいないのに……？？

　表に出れば……

　！！！！！

　そこには至誠館のみんな。テニス部の人も、野球部の人も、ラグビー部の人も、科学情報部の人も……ここ、横浜までわざわざ来てくれた。「応援の言葉は直接言いたい」「壮行会での演奏で俺たちも大会を頑張れた。今度は俺たちがお前達を励ます番だ！」「頑張れよ！俺たちがついてんだからな！」
　夏川さんも、亘理さんも、念のこもったお守りをプレゼントしてくれた。そして、……そして、ブラバン部の人たちまで！
　阿藤君は部長に、江波くんは火積くんと伊織くんに、照辺君は新に、目時君は狩野君に直接エールを送ってくれたよ……そして……「3」本編で至誠館吹奏楽部が星奏学院にやってくれたことを至誠館のみんながやってくれたよ。
「至誠館高等学校吹奏楽部の勝利を願いまして
生徒一同　はなはだ僭越ながら応援の言葉を申し上げる
五つ笹に誠の一字と――伊達の若駒らが挑むは――
栄えある大勝負――！
どーん
＊
＊
＊
～～中略～～
＊
＊
＊
フレッ、フレッ、至誠館！フレッ、フレッ、至誠館！
ドンドンドンドンドンドン
オオオ――ッ！！



ぶわっ
(↑目から滝汗)

そうよ、あたしたちはあたしたちだけで戦うんじゃない。ダッシュ＆タックルでファンになってくれたここにいるみんなの気持ちを貰ってステージに立つのよ。だから絶対に怯まない。最高の演奏をして見せるわ!!じゃあっ！いってきます！


　めんどくさい大将はやはり来ていなかったけれど、持てる力を出し切った、いや、それ以上の演奏をすることが、あんにゃろへのカンフル剤になると信じて、あくまでポジティブシンキングで突っ走ります。
　みなとみらいには火原っちも来てくれてました。火原っちの「コンクールは楽しい、何年経ってもキラキラの思い出になる」って言葉は、経験者が語っているからこそ心に響きます。火原先生、あたしは先生の教え子じゃないけれど、八木沢さんから色々教えてもらったから、実質孫弟子ですので！ありがとうございます。

　緊張しているけれど和気藹々な至誠館の雰囲気は、天宮君にとっては初体験のあれやこれやだったらしくはからずも彼のハートのど真ん中をズギュンしたようです。……なんか天宮が普通の人っぽく見えるから不思議です。暇があったら遊びにおいで。大判焼きを買って部長に“はんぶんこ”してもらったり、笹かま先輩から“チャレンジャーな味のB級グルメ”奢ってもらったり、新くん手作りの　ピニャンコ　ピニャータぶっ叩いたりしていると君のピアノの音は(それが君にとって良いかどうかは別として)ぐぐぐぅううんと変わっていくと思うわ、私。
　天宮君の「彼らなら負けてもそれをいい思い出にできそう」という言葉に冥加さんは「そんな偽りの慰めは上を目指すことを諦めた弱者に似合いの感情だ」とかなんとか一刀両断しておりますが、いやあ、それは、冥加さんがそういうの苦手なだけなんとちがいますかいな？

　「神の旋律の前に跪かせてやろう」

　と言い放って、演奏を始めたのがドヴォルザーク作曲のドゥムキー。白い長ランはためかせたマエストロフィールドは、いつみてもやっぱり『デュエル、スタンバイ！』な某社長(←古くてすみません)を彷彿とさせられるのですが、演奏効果は絶大。観客からも

　「恐ろしいくらいに圧倒的な音色」「凄い、なんだか、怖い」「空気が重い」「背筋が冷たくなる」などの声。

　吹奏楽部のの皆も圧倒され……でも、バンチョーは、この大会に賭けてきたということについては胸を張れる。精一杯やりたい、と力強く宣言。部長も、「僕たちがここまで来た理由」を思い出そうと語りかけます。……そうよ。気圧されちゃだめ。あたしたちは演奏を楽しむためにここにいる。それは他の人の音楽で揺らぐようなものじゃない。うん、部長のいうように、あたしたちには絆の力があるのよ。テクニックでは負けるかもしれない。でも、気持ちでは負けない！
　そして、ステージに！カンツォーナペルソナーレの旋律がホールに響き、いつも通りに八木沢部長のマエストロフィールドが発動し……正直、うまくいったかどうかわからない……(ママン、あたしはやっぱり指がつりそうになったよ)……いや、きっと駄目っぽい、かなり外してる。……でも大丈夫！


あたしにはデータロードという強い味方がッ!!
(↑駄目駄目です)


　いやいやいやいや、精一杯はやっとりますよ！ほら！客席のママンもじっちゃんも感激してくれてる。そうなんだ、あたしの音は昔とずいぶん変わったんだね。……技巧だったら、ヴァイオリンの先生についていた時の方が上のはず、でも…………あのね、お母さん、そしてじっちゃん、ここで一緒に演奏してくれてるみんながあたしを変えてくれたんだよ。

　天音も演奏を評価してくれてました。特に八木沢部長とかなでちゃんの音は群を抜いているらしいです。そんな中、冥加さんはかなでちゃんの「金の弦(コルダ)」に気付いた様子。うん、そうだよ。楽器店に生息してる気さくなでっかいファータ(…だと思ってる)がはってくれたんだ♪　そしたら、冥加さん、なんか楽しそう。あ、この人、ライヴァルが力を発揮すればするほど燃え上がる「ちょっとばかし捻くれてて中二病そこそこはいってるけど、最後まで行ってみたら実のところ『意外なほどに正統派のライヴァルでした』」キャラクターだわ、きっと。

　天音の二曲目は、天宮君の「天使の指先」が遺憾なく力を発揮した出来となりました。大地先輩、ハル君、そして神南の二人もその完成度に驚愕しつつ、それでも至誠館の善戦を疑っていません。そして楽屋では


　なんか、ほのぼのしてた。

　部長御大が、天音の演奏の素晴らしさに驚き、でもいい演奏を聞けたことに喜んでいるご様子。新君は柄にもなくちょっとセンチメンタル、笹かま先輩が、無駄に湿っぽくするな～と怒り、バンチョーも「勝つか負けるかわからないっすね」とちょっと肩から力が抜けたような台詞そして、
　「天音の演奏がどうとか廃部になってしまうとか全部忘れてしまって自分たちらしい演奏を思い切りやろう」
　と部長に言われれば、妙に心が軽くなる。そうそう、難しく考えたらダメ。心を込めて大切に演奏しましょう。

　・・・・・・・そしたら、……かなでちゃんの心の中の「花」、あの花びらが全部揃った！
仲間と共に音楽を奏でる「喜び」が胸の内に溢れてくる

おおおおおおおおおおおおおおおおおぅ！

何、この湧きあがってくるもの、こみ上げてくるものは。……炎のように熱いけれど、焼き尽くし、灰にする獰猛さは感じられない。そう……これは……ぬくもりをあたえ、遥かなる天空より命の誉め歌をいきとしいけるものに常に送り続ける、太陽の熱……!?
　ああ、あたしのマエストロフィールドの在り処が今ならわかる。…………みんな、見ていて……ラストステージに、皆から貰ったあたしの「花」……いいえ、皆で育てた「至誠の花」を咲かせてみせるわ！
(↑いや、必殺技完成って、漫画だったら見開き一ページくらいで主人公が滔々と語ってそうなんで……流石に長すぎた!?)

　奏でるは「木星」……謳いあげるメロディー。誰が主役でもない。一つ一つのパートは他のパートを盛り上げ、唯一無二の曲の姿を作り上げる。あたしは皆の「音」に心を委ねる。新君の音、伊織君の音、火積君の音、笹かま先輩の音、八木沢部長の音……あたしのマエストロフィールドは……皆の音に連れて行って貰った温かな場所で花開く……

　おおおおおおおう、ひらひらのロングドレス……なんとはなしに花の妖精めいたかなでちゃんがふわりと浮き上がり、……すっと振り返る




　目からビーーームっ!!




　(……って見えたのは私だけですか??)

　結果……評価SSS(←アレ？あれだけ操作ミスがあったのにすんなりクリア??……って必殺技おそるべし??)!!

他校の人たちが、じいちゃんが、火原先生が、至誠館の皆誉めてくれ、ブラバンのみんなも喜んでくれる。さすがだな、とゆったりと呟く目時君も、こうなることは最初からわかってた、と憎まれ口のようだけれど、嬉しげにいう阿藤君も……今ならわかるよ。もう、敵じゃないよね？音楽の仲間だよね？

　笹かま先輩に言われてやっと優勝したことを実感した部長も、役員さんから渡された銀色のトロフィーを手にして目に涙。部長だけじゃない、みんな、みんな、幸せの涙がそれぞれの目に。うおおおおう、あたしも……ううん、コレは汗、汗よ、汗なんだってば！ほ、骨のある女は泣かないんだからね！

うおおおおおおおおん！！
(↑ひとまず遠吠えしておきます！)


……部長の言うように、この中の誰が欠けてもここにはたどりつけなかったわ。皆に感謝。

さて、気持ちも落ち着いたところで、祝賀会(……ってなってますが、こういう大会だったら、優勝校の為の会でなく、本来は『交流会』とか『交歓会』ってことですよね)の話題に。　部長が学生はそれが正装だから制服で参加していいよ、っていってて、あたしも五つ笹のついた至誠館のセーラー服で出席する気満々だったんですが、ハル君通して神南部長が「埋もれないようにこれを着ろ」ってドーレースーを届けてきました。……でもそれはハル君が持ってきた用件のうち小さな方。早くこちらに、と促されてみなとみらいの前に出れば

　旗を振り、歓声をあげる、至誠館の生徒達の大集団。林原君も内藤君も、榎本君も……先に横浜入りいた人たちから吹奏楽部が健闘している旨のメールが届き、取るものとりあえずはるばる仙台から駆けつけてくれた皆が、優勝を祝福してくれています。

　ぶわわわわわわ

　さっき抑えた涙が堰を切って流れてきちゃったじゃあないですか！……むっ、むむううううう！こ、これは泣くのが正解だ！いくら骨があったって、ここは滂沱の涙を流して正解だわ！皆、泣いちゃおう？泣きながら、笑おう。涙で感動を、笑顔で「ありがとう」を伝えよう！！みんな、ありがとう……みんなのおかげで、あたしはあたしの中に音楽を取り戻せたんだよ。





場面変わって祝賀会。華やかさの中、自分の身の置き所をみつけるのにあわあわする至誠館勢(たぶん新は除く)の中、悠然と現れ至誠館を祝福する神南の二人。「３」本編と同じく、『至誠館に飽きたら神南に来い』とかなでちゃんを勧誘しますが、懲りない人たちですねえ(そして……芹沢君は……徹頭徹尾今回は空気でした……《涙》）。「３」本編より透明感が増強されたように感じられた天宮君は一人で登場。こちらは、至誠館、というよりかなでちゃん個人への思いを語り倒していきます。


他の天音メンバーは……？七海君に、祝賀会などという無駄なものに割く時間はないと言い放ち、かなでちゃんに、「次は俺が勝つ」と伝えろ、と語る冥加氏。……かなでちゃんの実力を認めてくれて嬉しいですが、「至誠館」の音楽にコメント欲しかったかも。……ゲームでは語られなかったけど、この後七海君は祝賀会会場まで来て個人的に至誠館を祝ってくれることでしょう。



　そして、「仙台の妖怪」……おそらくはブラバン部員から『吹奏楽部優勝』の連絡が行ったのでしょう。妖怪は呟きます。

　「……本当に奇跡をなしとげるとはな。認めざるを得ないな。あいつらの……信念の強さを」

　あ、……長嶺さん、ちょっと、笑ってる？

　最強最凶の堕天使ルシファーだと思ってたけど、実は不器用なだけで、うちの菩薩様(八木沢部長)と双璧の大天使サマだったり……


しないわな！
(↑いろいろと根に持っている我が家のかなでちゃん……長嶺氏、笹かま先輩の言うとおり根はいい人なのかもですが、アレが愛情表現だといわれてもだなあ……アレを認めたら精神的なDV容認することになっちまうですがな)




星奏のみんなは全員で登場。律君も響也も誉めてくれ、大地先輩は最後まで大地先輩だった(笑)。そして、ハル君発見と同時に新がぐいっと引っ張り込んで、ハル君交えて「至誠館の仲間」記念写真。ハル君は他校生だけど、この大会ではずっと一緒だったものね。サンドブラストで作ったグラス、部室できっと優勝トロフィーの隣に並べるよ。この写真と一緒にね。
　そして、ライヴァル宣言。「勝つ」ことが目的じゃないからね。仲間たちと音を重ねて楽しみながら音楽を作って、全力を出して戦う約束。それが、あたし達の言う勝負、だよ。


……そして……回廊で会ったニアちゃんにも祝福され、促されて泉水のある庭に出てみればそこに部長が……うん、大会の後、話があるって八木沢さんいってたものね……で、……お話をうかがって……

「３」のときもそうでしたが、あまりの直球に、「チーズ転がし祭り」で丘の上から投げ落とされるチーズ以上にゴロゴロ転がらざるを得ませんでした。


　あなたが好きです　叶うことならば、これからもずっとあなたのそばにいたい


　それはこっちの気持ちですよ！部長のペットに合わせてずっと音楽重ねさせて下さいッ！……って気持ちを伝えたあとの部長の笑顔が眩しいです。

またまた惚れなおしてまうやろー！(あたしがもしも男子だったとしても、アナタの笑顔にはノックアウト)


二人のことが大好きなモンでただならぬ雰囲気を察し心配して誠館吹奏楽部員4名がこっそりあとをつけていたのに500円賭けてもイイ。告白の時に目を輝かせ聞き入ろうとした新の首根っこを引っつかみ火積君がずるずるひきずっていって退去したのに500円賭けてもイイ。告白後、会場に戻る間に、なんでもない段差で部長が3度ほどこける方に500円賭けてもイイ。手を引っ張っておこそうとしてくれるかなでちゃんに「じ、自分でたてますから」と頬を赤らめる部長が見られるなら魂を売ってもいい。

　そして、新君に

　「……う～ん、……小日向先輩と部長のふか～い絆は認めますけど～～、オレたちだって、先輩のことだーい好きだし、やってることだけ見ると、ちっちゃい子のなかよしさんって感じで～、なんか、オレもしかしてまだわりこめるかも～　＼(≧▽≦)／　って……AI！また火積先輩がなぐったー！って論評されてるとよいよ。

　もうね、この二人は、周りがやきもきするくらい、恋人としてのあれやこれや(物理)は何もかも遅々として進まず、でも、お互いが一番わかりあえる『半身』であればよいよ。骨のある女としてはごく自然にそう思うよ。



さて、大層楽しませていただいた「AS至誠館」ですが、八木沢さんEDを見てから、火積君、新くん(逆注目)、妖怪、ハル君、そしてノーマルエンディングを見まして…………長嶺氏エンドの大会時のあのアツさにぬおおおおおお、となったわけです。はい、あたしは骨のある女であると同時に暑苦しい女でもあります。

　やはりッ！「大団円エンド」が必要なのではないか、と！難易度最高でイイ。例えば、長嶺氏の技術レベルを20まで上げ、八木沢部長を、部長自身が嵌めた頚木から解放し、バンチョーの過去の因縁を清算し、新くん絡みでブラバン部若手とのタマシイの交流をし、ハル君を仲介として星奏の皆とも語り合い……全部クリアすることが必要でもいい。

……間に合わない伊織くん、もう、彼に頼むしか、と長嶺氏に要請し、例のアレを八木沢さんが破り捨て、ホールに響き渡る「木星」……二曲目を客席で聞き、至誠館優勝を確認後、ひっそり一人で会場を出ようとする長嶺氏の手を掴むハル君。


　「……何を逃げようとしているんです？僕はこの手を離す訳には行きません。……『木星』を共に演奏したあなたには、彼らと共にトロフィーを受け取るために舞台に上がる『義務』があります。……権利と共に。(舞台をちら、と見)……いや、義務や権利なんて野暮なものでしたね……ほら……あなたは待たれてるんだ、あんなにも！」


　舞台上で手を延べるかなで、部長、笹かま先輩。トン、と背を押されればそこには目時と阿藤。横で、小さく、しかし決然と「長嶺部長、行くべきです」と顔を見上げる江波。

　「……全く、君らはいつからそんなに暑苦しい人間になったんだ。」

　といいながら、舞台に向かう長嶺。ステージに上がってきた彼の手をしっかり握る八木沢部長。二人の背をバンバン叩く狩野先輩。……そんなスチルが見られたらあたしゃK○EI本社に向かって五体投地致します。
　そして、「３」のプレイレポの時から叫んでおりますが、特にAS至誠館では、団結力の勝利なわけですから、狩野＆伊織君を交えた至誠館6人協力MF(←戦隊モノのノリ)を発動させていただきたい！


諸君、
それが、正しい乙女ゲームファンの願う道だ。
(え？違うの？)







とひとまずこんなところで。

最後に何時も通り叫んで終わりとさせていただきます。

八木沢さんフォーエバー


至誠館フォーエバー！
(長嶺氏、君もね！)



おあとが宜しいようで<(_ _)>


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