| 宇宙警察スペースＲ 番外激闘編 ６人目のレンジャー（後編） |
「おおおッ！ちょっと見てみぃ、ナナちゃん！あれが第11話でリニューアルされた研究室への扉じゃ！」 「賢者様ぁ！あそこにある鉢植えのお花は、第７話でお花畑の惑星からきた宇宙人さんがプレゼントしてくれた奴ですよーｖｖ」 焔たちスペースRの秘密基地“レンジャーベース”に初めて来たはずの吉岡教授とナナちゃんは呆気に取られる焔と黄田の前ではしゃぎにはしゃいでいた。 「ほれ、あそこの机にある直したあとがある花瓶は、第５話『美しき依頼人』の娘さんが警察署に来た時、取り乱した黄田君がわたわたして割ってしまった奴じゃ！」 「見てください！あの水色のギンガムチェックの台ふきん！あれは園子さんが焔さんに『給食のときの台ふきん事件を白石さんの前で言っていいの？』って脅したやつですぅ!!」 「うおぉぉぉぉぉぉ！そしてあの銀色の金属オブジェ！いつも蒼井君が手を置いて思索にふけるものじゃ！ついこの間ネットのスペースRファンショップで同じ形のペーパーウェイトが売り出され、好評で今は品切れだと聞く！！」 「あの・・・・ちょっとおっちゃん・・・・」 「くーっ！わしゃ幸せじゃ！」 「ナナも、ナナも幸せですぅ！」 「おっちゃん！」 「おおおおおおお！そしてあのスクリーンは！！」 「おっちゃん！俺の話も聞いてくれ!!」 熱血でもともと大声の焔が最大レベルで怒鳴った声で二人は縮み上がった。 「ちょっとは大人しくしてくれよ！・・・・あのな。俺たちはおっちゃんたちのこと、殆ど知らないんだぜ。ダーマの手下から狙われてたからここに連れてきたけど、少しは静かにしてくれ!!」 怒鳴る焔の頭をゴツンと音がするほどに拳骨が殴りつけた。 「何すんだよ！」 振り向くとそこにはぴしっと濃青色のスーツを着こなし、チタンフレームのメガネをかけた青年が立っていた。 「・・・いきなり殴るなよ！俺が何したって言うんだ!?」 蒼井 氷牙（あおい ひょうが）は横からの視線を焔に突刺しつつ言った。 「何度も注意しただろう。私たちは公僕だ。仲間内でもない限り声を荒げて会話するなど警察官として好ましくない。」 「・・・・・っつー。わかったよ。ブルー。」 蒼井はメガネのフレームに手をやった。 「作戦行動中以外ではその名は使うな。・・・・・・何故か・・・・・・うむ・・・・何故かはわからぬのだが、この頃その名は不幸を呼ぶように思えて仕方がないのだ。」 （・・・・・・・・・たしかに・・・・・・・） 「はいはい。氷牙のダンナ！」 「・・・・・・・・・その名も使うな。君とはファーストネームを呼び合う程に親しくはないつもりであるし・・・・そう呼ばれると何故か『ダイヤモンドダスト！』と叫びたくなるのだ。」 （あっちの人の字は“氷河”ですが） 「わかったよ。蒼井って呼べばいいんだろッ！」 「わかっているのなら初めからそう呼びたまえ。・・・・黄田君からの連絡で概要はわかったが・・・・そちらのお二人がダーマの配下に襲われたという方々ですか。」 ・・・・・・・・教授とナナちゃんは蒼井の方を見て両手を握って口の前にやり、感動のあまり目がうるうるしている。さすがの蒼井もたじろいだ。 「と、とにかく詳しいお話をお聞きしたいのですが。どうぞおかけ下さい。申し遅れましたが私は蒼井と申します。」 と、横合いから手が伸びて今まさに座らんとしていた焔の椅子からクッションがかっさわられた。 「何すんだよ！リヒト！」 濃翠のシャツに薄翠のネクタイ。カジュアルなジャケット姿の（←こんな鑑識、実在しません）金髪の青年がデスクの上に焔のクッションを置いた。 「何を、ってあたりまえのことだよ？こんなに可愛い可憐なお嬢さんを立ちっぱなしにさせておくつもりかい？」 そしてそっと、まるで羽毛を持ち上げるかのように優しくナナを手のひらの上にのせ、クッションの上に座らせた。 「さぁ、どうぞ、フロイライン。殺風景なところですみませんねｖ」 「え？風呂いらん？・・・あうー、こちらこそすみませんですぅ！」 ナナはぴょっこりお辞儀をしてからこちらを見て翠の瞳をウィンクさせているリヒト＝グリュネルフラッスをじいっと見、近くの椅子に座った教授の白衣を引っ張った。 「賢者様！こ、こ、これは！リヒトおにいちゃんの声、テレビの俳優さんとは違います。こ、この声をナナはよーく知っていますぅ！」 教授も首ふり人形のように頷いた。 「うむ！あの声は聞き間違えようのない、グリーンリバーの声じゃ！」 「そうですの！グリーンリバーさんの声ですの！流川さんです！ネスティさんです！ガンダムのヒイロさんです！ルナ２でもヒイロさんです！葉月王子さまです！シンタローさんです！社長さんです！フェイさんです！セイリオス王子です！機関車トーマスのオリバーです！」 ・・・・・・これ確認するのに一時間くらいかけました・・・・すんません。力を込めて『君はバカか!?』と管理人に言ってやって下さい。全部わかった方は管理人と一緒に踊りましょう。・・・・・・しかしナナちゃん、君、かなり守備範囲広いね・・・ グリーンリバー、グリーンリバーとぶつぶついう二人の会話を聞き、リヒトは長い指で金髪を掻いた。 「ええと、グリーンリバー・・・・・緑の川ってなんのことでしょう？」 教授はわたわたと腕を振った。 「ヤッホー！来たわよ！」 「お！オソノ！早いじゃないか！」 「最高時速で吹っ飛ばしてきたからｖうーん、今回のチューンアップは成功だわ。あら、そちらが連絡で言っていた人たちね。初めまして。私、桜野と申します。」 ポニーテールをピンクのリボンで縛った園子はにっこり笑ってみせた。その肩には濃いピンクと薄いピンクの横じまタイツをはき、ピンクの飛行スーツを身につけ、ピンクの髪に白い鳥の羽をあしらった飾りをつけたマペットが乗っていた。マペットはナナを見て両手を組んで嬉しそうに声を上げた。 「妖精！なんて久しぶりなんでしょうッ！そこの妖精さん！私はマゼンタといいますのよ！よろしかったらあなたの運んでいる幸せを分けてちょうだいねッ！」 「は、はいー！マゼンタさん！仲良くして下さいねー。」 「うーん・・・・・語尾延ばしは感心しませんことよッ！ハキハキ喋りなさいませッ！」 「は、はい・・・・・うう、賢者様ー、ナナ、ちょっとマゼンタさん、苦手かもー。」 「何か仰いましてッ!?」 「・・・・・ナナちゃん・・・・・・わしも何かちーっとばかし、どこかの誰かと会話しているような気分になってきよったぞー。ん、ナナちゃん、マゼンタの鼻の辺りを見てみぃ！」 わたわたと腕を振っていた教授はさらにわたわた腕を振った。ナナも慌てている。 「賢者様・・・・マゼンタさんもホンモノです！テレビでお鼻のところにあった縫い目がありません！」 「うむ。思い返して見れば、変身したレッドとイエローの背中にファスナーもついておらんかったぞ！」 「そしてリヒトおにいちゃんはグリーンリバーさんの声ですし・・・」 「うー・・・・なんかブルーは子安声に聞こえてきたぞ、わし。・・・・・・・・・そしてこのレンジャーベースもテレビのセットなどではない！本格的な建造物だ。つまり、彼らはテレビ放映されたドラマの世界そのものの存在ではないのじゃ！この世界で生き、平和を守るために命をかけて戦っている本物の正義の戦士たちなのじゃぞ！」 「感動です！ナナ！猛烈に感動してます！・・・・あう！でもそうしたら、もしもあのシーターっていう怪人さんに掴まったら、ナナは殺されてしまうですかー？それはいやです！テレビと同じで最後は“めでたしめでたし”でなければいやですぅ！」 蒼井がごほん、と咳払いをした。 「そろそろ調書を作成したいのですが・・・・・」 ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ 結局調書の作成には２時間を費やした。調書はすぐに転送され、ほどなく白石 純香がやってきた。白のスーツに身を包んだ純香はメンバーの位置を確認し、黄田から一番離れた場所に座った。このへんの心遣いも実にさり気ない。彼女もまたテレビの役者と一味違っていた。・・・・テレビの画面で見る彼女よりずっと華奢で理知的な美しさが感じられる。 「私は白石と申します。お二人ともご協力有難うございました。これから指令の指示をお伝えいたしますね。焔くんと黄田くんはシーターの足取りを追って下さい。シーターが現れた地点の時空の歪み解析はもうすぐ出るところよ。」 焔は目の中にハートを浮かべて頷いた。黄田は顔をあげることもできずに俯いている。 「桜野さんはマゼンタさんと一緒にシーターのいう『究極魔法』がどういったものなのかを調べて。宇宙の情報バンクに直に高速テレパシーアクセス（←なにそれ）できるのは地球ではマゼンタさんだけ。お願いします。」 マゼンタはまかせてッ！というように胸を叩いてみせた。 「蒼井くんは一般の警官の警戒配置を考えて下さい。そしてリヒトくんは、妖精さん・・・ナナさんといいましたね。ナナさんの血液を分析して。きっと何かしらの秘密があるはずと司令は考えていらっしゃるわ。ナナさん、吉岡さん、敵はあなた方を狙っています。この基地の中にお部屋を用意しましたからそちらでゆっくり待機していてくださいね。」 「よーし！頑張るぞ！黄田！いくぞ！」 席を立とうとしていた焔の鼻先に蒼井は紙束を突きつけた。 「何だ？これ。」 「・・・・・・お前が線路に不法侵入した際の報告書だ。書き方が成っていない。間違いを直しておいたぞ。」 「お、さんきゅ！・・・・・って何だよ、これ、間違ったところに訂正が書いてある付箋が貼ってあるだけじゃないか！」 「・・・・・・・自分で直さん限り向上もない。」 「ドケチ！蒼井のドケチ！」 「まあ！私の蒼井様の愛の鞭を理解しようとしないとは、やはり童顔バカはおバカですわね！」 「何をいう、ぬいぐるみッ！・・・・・・・おい、リヒト、ナナちゃん見つめてどうした・・・・？」 リヒトは答えなかった。焔の言葉の通りナナをじっと真顔で見つめている。 「・・・・・・・お前が女好きなのは知ってたけど・・・・もしやショタコン(///)!?」 園子がガツンと焔の腹にエルボースマッシュを入れた。 「それを言うならロリコンでしょうが！・・・・・ってあわわ・・・・リヒト君、ごめーん、変なこと言っちゃって・・・・・。さ、マゼンタ、私たちも行くわよ！」 レッド、イエロー、ブルー、ピンク、マゼンタが出撃し、白石も部屋を教えて去り、残っているのは二人とリヒトだけになった。 さて、教授は大人しく与えられた部屋で待機しているようなキャラクターであろうか？ そんなことはあり得ない！ 部屋に行くふりをしてこそーっとラボに入り、あれこれいじってプロテクトを外し（←第14話でのパスワードがそのまま使えたりした）コンピュータを立ち上げると真っ先に監視カメラ系に手を加えて自分がここにいることや部屋にいないことがわからないようにし、・・・・・さっそく教授は元の世界では果たせなかったある夢の実現に向かって新兵器の研究を始めたのであった。 ふふふふふ・・・・・・ ・・・・・・あまり怪しく笑わないで下さい・・・・あなたの方が地球征服を企む怪人に見えます。 一方、リヒトはナナから採血したあともしばらくじいっとナナをみていた。 「どうしましたですか？もっと血が必要なのですかー？」 「いや・・・・・君はナナちゃん、っていうんだよね。」 「そうですー。」 「誰が名前をつけたの？」 「うーん。ナナは生まれたときからナナなのですよ。リヒトおにいちゃん。」 リヒトは目を閉じた。 「・・・・・・もう一度僕のことを呼んでくれないかな・・・・・」 ナナは不思議そうに首を傾げる。 「リヒトおにいちゃん？」 「・・・・・・もう一度。いや、繰り返して？」 「リヒトおにいちゃん。リヒトおにいちゃん。リヒトおにいちゃん・・・・・これでいいですか？」 リヒトは端正な顔に泣き笑いのような表情を浮かべた。 「・・・・・・・・人間が生まれ変わって妖精になる、なんてこと、ないよね。ああ、御免。変なことをいっちゃったね。可愛いフロイライン。」 「よいのですよ。グリーンリバーさんの声でお話して貰ってナナはとっても嬉しいのですよｖ」 「・・・・・だからそのグリーンリバーさんというのは一体誰なの、フロイライン・・・・・」 ・・・・・・・真実は別に知らないでもいいだろう・・・・・・・ ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ それから３日が過ぎた。リヒトの分析により、ナナの血液の中には“何とか要素”というもの（ああ、何とか、って素晴らしい）があり、それが魔法発動のキーとなるらしい。また、マゼンタの協力によってわかった清らかな妖精100人を捕らえて発動するという究極魔法は、とんでもないもので、半径50メートルにわたって、術者以外のすべての命を瞬時に奪うという殺戮魔法だった。 そして！レンジャーベースに連絡が入った。オペレーター席の純香が言う。 「みんな！R-13 地点、遺伝子研究所にシーターが出現したわ。スペースR、出動してください！」 椅子に座っていたメンバーは一斉に立ち上がり、出撃シューターに足から滑り込む。 「みんな・・・・気をつけて・・・・」 純香はメンバーに・・・・特に一人には強い思いを込めて無事を祈った。 ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ ５人が園子の操縦する「レンジャーカー」（←因みに慣れていない人が乗るとあまりの高速に気絶する）遺伝子研究所に到着した時、何人かの所員が倒れていた。各々、警察手帳を掲げ、変身完了し、中に飛び込む。 シーターはこの施設の広大な中庭に居た。 「おや、皆さん、随分ごゆっくりとしたご到着で・・・・」 黒いローブの陰から笑いが聞こえる。レッドがびしいっと指を突きつける。 「お前を逮捕する！」 シーターは尚もくすくす笑っている。 「何が可笑しい!?」 「いえいえ。優位にたっているのは私の方ですよ？あの小さな妖精を私にお渡し下さいな。でないとこの施設の地下にいる人たちの命があぶなくなりますよ？」 「何ぃ!?」 「・・・・・・・地下には研究員が山ほど。そして私は魔術師。魔法の発動体を地下に置いてきました。ちょっとここで呪文を唱えれば、あら、不思議、地下の人間は黒こげ。ふふ、おわかりですかね。」 「・・・・・・・・くっ・・・・・」 ここでシーターと戦おうとすれば、市民に危害が及ぶ。といって、ナナを渡せば危険な究極魔法が奴の手に。 レッドの後ろからずい、とブルーが前に出る。 「いいだろう。妖精は渡す。だから研究員を解放しろ。」 「ブルー！お前いったい何を言ってんだよ！」 「・・・・どのようにして妖精を渡せばいいのだ？」 「バカ！俺がリーダーだぞ！」 前に出ようとするレッドをイエローが止めた。 そのとき、ピンクが叫んだ。 「OKよ！」 と、喚いていたレッドも、戦闘意志を見せようとしていなかったブルーももちろんグリーンもシーターに向かって身構えた。 「！な、何を!?人質がどうなってもいいのか？」 レッドが笑う。 「俺たちはスペースRのメンバーは５人だけじゃない！もうひとり、チンケなぬいぐるみだけど、頼れる仲間がいるんだよ！そいつがあんたのいう仕掛けを解除した。」 「ぬぅ？はったりもいい加減にしろ！そんな気配、わが魔力では感知しなかったぞ。」 ピンクがロッド（←それはミニパトから伸ばして駐車違反のクルマの近くにチョークで文字を書く棒に酷似していたが）をシーターに向かって突きつける。 「マゼンタの魔力はあなたを凌駕していたわ。あなたに気取られないように動くなんて朝飯前よ、ねー、マゼンタ！」 マゼンタがテレパシーを送って寄こす。 （ええッ！園子！・・・・・・それはそうとそこの赤い童顔バカ。また私をぬいぐるみと言いましたわね。後で電撃くらわせますわよッ！） 「この非常時に何言ってんだよ！」 （ふふふ。とにかく蒼井サマの立てた計画は完璧ということがまた証明されたわけですわ！） シーターは歯軋りした。 「ええい！一斉攻撃だ！」 シーターの呪文で虚空からコウモリのような小さな魔獣が呼び出される。リヒトが園子を庇って前に出る。 「セイクリッド リキッド！」（←いいのか、そんなに安直な命名で） グリーンの投げた（←そもそもあんたどこからそれを出した）カプセルが魔獣の真上に飛び破裂し、薬品を霧状に振りまいた。霧をあびた魔獣は溶けていく。 「ブルー、アイスブレード！」 ブルーがボタンを押すとワンドからアイスブルーのブレードが出現し、魔獣に向かって振り下ろすと凍り、ついで粉々に崩れ去った。アイスブレードの技の中でも特に難易度が高い技だ。敵が凍りついたところで、剣の動きによってあたりを真空に近い減圧にし、氷を瞬時に水蒸気に変える・・・・・・・・・・人、それをフリーズドライ、という。 （↑つっこんでやって下さい） ピンクもバトントワリングと見紛うばかりのロッド操作で確実に魔獣を落とす。 一方、レッドとイエローはシーターの前に苦戦を強いられていた。シーターの魔法は遠くにも届く。一方、彼らの遠距離攻撃手段はシーターの張った障壁でことごとく跳ね返されてしまうのだ。 「うおおおおおおお！」 捨て身でイエローが体当たりをかけたが、シーターの体に届かず、電気ショックのようなものが体に走って倒されてしまった。レッドはイエローを必死で引きずり遠ざかる。 「「「レッド！イエロー!」」」 雑魚を倒した三人が駆け寄る。そして各自の必殺技でシーターを攻撃する。 「無駄無駄無駄無駄ァ！（←これを知っている方がどれだけ存在するやら不明）私はあなた方の戦い方をずっと研究してきたのですよ。私のこの障壁はあなたたちには破れはしません。」 自分たちの技を出し尽くして五人は進退窮まった。レッドが呟く。 「俺・・・・・・・最高加速をかけて突っ込んでみる。今までやったことがないから奴の障壁やぶれるかもしれない。」 「君はバカか？（←これはグリーンリバー声でどうぞ）・・・・・・・保障がないものを試すな。・・・・・・・・・・それに・・・・・」 「それに・・・・？」 「お前はリーダーだ。・・・・・・・・・リーダーなしではまずかろう。・・・・・・・だから私が行く！」 走り出したブルーの耳に“はっはっは！”という声が聞こえてきた。 「？」 と、建物の屋上に吉岡教授がはたはたと白衣の裾をはためかせて立っていた。 「おっちゃん！危ないからはやく逃げろ！！」 「いやー、遅れてすまんの。トランクの中、あまりの加速に気絶しておったわい。ブルー、冷静なお主が向こう見ずなことをしてどうするんじゃ!?ふふふふふ。さあ！わしからのプレゼントじゃ！相手がおまえさんたちのことを研究し尽くしたのなら、新しい技をぶつければいいのじゃ！」 教授は大きな籠のようなものを投げ・・・・・飛距離が短くて建物の端に落ちた。・・・教授、もっと体を鍛えようね。レッドがダッシュして拾い上げる。 「な、なんだい、おっちゃん、これ。ボールが５個入ってるけど。」 「ふふふふふふ。わしがやりたくてもやれなかったもの・・・・・・何せ光太郎はヒーローと言っても一人しかいなかったからな。さあッ！それこそがわしが夢にまで見て白昼夢でも見続けた究極の協力攻撃アイテムじゃ！ラボの無断使用を幾年月（←三日ですってば）、血と涙と汗の結晶ぢゃ！さあ、各々自分の色のボールを取って・・・・・・って、ちゃんと聞けって！」 「おっちゃん！シーターが攻撃してきてるんだぜ！ゆっくり聞いてなんかいられないよ！」 「・・・・ったく！礼儀を知らん怪人じゃ!!!わしゃ、怒ったぞ！」 教授は呪文を唱え・・・・・・うんうん。嘗ては“黒森の賢者”といわれた魔道士総帥だものね。 「守護の力持ちし大地の精霊よ！障壁もて我らを守りたまえ！」 シーターの周りを囲むように障壁ができた。 「ほいほい。これで説明ができるｖいいか？各々のカラーのボールを取るのじゃ。ボールの色を叫びつつ上空に投げるのじゃあ！レッドのボールには他のことも書いてあるから気をつけてな！レッド→ピンク→イエロー→グリーン→ブルーで頼む。よし！戦士たちよ、行くのぢゃあ！」 レッドが投げる。 「レッド！」 「おお！いい声じゃ！ヒーローの資質バッチリじゃな！ちーとばかし童顔なのが気になるが、光太郎も女顔とはいえとてもいいヒーローじゃった!!」 「ピンク！」 「おおおお！女の子でも声量はたっぷりじゃな！うんうん。ポーズも決まっておる。」 「イエロー・・・」 教授はこけた。 「おまいさん、ここにいたって恥ずかしいというのか!?」 「で、ですが、自分はいままで横文字の技というのはしたことがなく・・・・」 「ふにゃあ、でかい図体のわりに気が小さいのぉ！・・・・・・でも頑張れ！大声で叫ばんと発動しない仕様になっておるのぢゃ！」 ・・・・・・・あんたまたそういうところに拘ってるんですか・・・・ 「・・・・・・・うーん。そうじゃ！20代のおなごが100人ほど際どい水着を着て追いかけてくる場面を想像してみぃ！」 「うわ。そりゃ羨ましいな〜。」 のんびり言ったリヒトが園子に殴られた。 黄田は素直に想像し・・・・・・顔を真っ赤にして（←ヘルメットの中だからわかんないんですけど）叫んだ 「いえろー！」 「そうじゃ！その意気！うーんやはりカタカナは駄目じゃろか？」 「グリーン！」 「ブルー！」 上空に投げられたボールは融合してめまぐるしく色の変わる大きなボールになった。 「そうぢゃ！そこでレッドがみんなの心を合わせてスペシャルハイパーシュートを怪人に向かって・・・・」 ・・・・・・・・あのぉ、シーターの前の障壁、解けちゃってますけど。 「何ぢゃと!?」 ・・・・・・・・その協力攻撃の準備には時間がかかりすぎるのでは・・・・・ 「ふーむ。次回は考慮しておこう！」 「おっちゃーん、なんとかしてくれー！」 地下からマゼンタが駆け上がってきた。 「な、なんということですのッ！」 ごめんねー、教授のせいでみんながピンチなんですよ。 「な、なんですって！私の蒼井様がピンチにッ!?」 ・・・・・・・蒼井君だけかいッ!? 「うー、ぬいぐるみ、危ないから下がってろ!!お前じゃ援軍に来て貰ってもどうしようもない！」 「まー！童顔ヘタレバカが何をぬかしなさいますのッ！」 うむ・・・・マゼンタではどうしようもない・・・・マゼンタでは・・・・・・・ん？６人目のレンジャーが居ればいいのか!? 「ふふふふ、いやぁ、仕方がないのぉ・・・・うむうむ別にわしゃあそれを望んでおるわけではないのぢゃがｖ」 ま、またやるのか・・・・・・・!? 教授はオーバーアクションで腕を回した。 「チェンジ！リアクションスタート！光よ、我に来たれ！・・・ぢゃｖ！」 シーターは突如現れた 「６人目のレンジャー!?」 「テイクオフ！・・・・ぢゃ！」 教授はすーいと空に舞い上がる。 「いくぞ！サンダーハリケーン！・・・・ぢゃｖ！」 今まで見たこともない魔法にシーターは慌てた。 「よしッ！皆！俺に力を分けてくれ！スペースRレインボーシュートッ！」 「レッドの元に皆の心の力が結集する！さあ、必殺技の発動じゃ！見よ！天地鳴動侃々諤々超ハイパーウルトラG級のキックが炸裂じゃあっ！」 ・・・・・・・教授、あんたが実況放送してどうしますか。 しーん 「おっちゃん！発動しないぞ！」 「あー、スペシャル技じゃから、通常技の1.75倍の声量（当社比）でないと発動せん仕様になっておるｖ」 「なんだよ！それ！ま、いいか！ スペースRレインボーシュートッ！」 （↑虹の七色でお届けできないのが残念です） 「この声量が必要なのでしたら、確かに赤い能天気バカしかできない技ですわねッ！」 マゼンタが呟いたがとにかく虹色のボールは高速で回転しながらシーターの体目がけて蹴りこまれた！ 「ぐふっ！」 シーターはボールを受けて後方に吹っ飛んだ。起きあがろうとするシーターの手首にブルーが“無力化電磁手錠”をがちゃっと嵌める。 「あなたはこれから宇宙連邦の法に従って連行される。あなたに保証される権利は・・・・」 シーターはにやにや笑っている。グリーンがはっと気づいた。 「レッド！こいつの生体反応レベル、異様に低いぞぉ？う、まさか！」 「ふふ。やっと気づきましたか。分身魔法によって私の体は二つに分かれております。今頃もう一人の私はあの妖精を手中にいれているはず・・・・・」 「うんにゃ。ナナちゃんは警戒厳重な基地内にいて安全なはずじゃぞ？」 「おやおや？あの妖精はふらふらと町に迷い出たようですよ？いや・・・星の台警察にいるみたいですよ。ふふふ。もう間に合いませんがね。」 リヒトは青ざめた。 「園子ちゃん！急いで戻ってくれ！」 「まっかせて！フルスピード出していいのね？ヤッホーっ」 ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ そのころナナはシーターの言葉通り、ふよふよと飛んでいた。 「賢者様ぁ、どこにいるのですかー。」 ・・・・・・・ナナは無断で焔たちにくっついていってしまった教授を探していた。何せナナは教授のことを今は亡き教授の奥さんより頼まれているのである。 「ナナを置いてどこにいったのですかー。只でさえ運が悪い賢者様が、幸運を運ぶナナを置いていったら壊滅ではないですかー。」 足は『星の台警察署』に向かった。表向き、焔たちが勤めている場所である。 「いませんねー。・・・・・・・姿かくしの魔法をつかっているとナナに気づく人、一人もいませんー。・・・・・・ナナたちと同じような心をもっている人には見えるはずなのですがー。ちょっと調べてみましょうか・・・・賢者様、星の台警察署の見学をしているかもしれないですー。」 と、そこにシーター（その２）がいきなり現れ、ナナの小さな体を鷲づかみにした。 「な、なんですか！離して下さい！」 「ふふふふふ・・・・・・やっと手に入れたぞ。今日はこの『妖精魔力抽出器』も携えてきた。今までに集めた99人の分の魔力と100人目の血を使えば究極魔法が私の手に！」 「そ、そんなことはいけません！そんなことをすればみんなのニコニコ顔が見られなくなってしまいますー！」 「うるさいぞ！よし！まず魔力を抜いてやる！」 怪しげな円筒をナナの頭にかぶせるとナナは“きゅう”と言って気を失ってしまった。 「お、おお！究極魔法の極意が湧き上がって来たぞ、そしてこの妖精の血を飲めば・・・・」 そこに一陣の風が巻き起こった。 「な、お前は誰だ！」 灰色の作業着を着てモップを手にした初老の男性。そう、彼こそが謎の司令官、灰谷 警悟である。 「その子を返しなさい。まだ引き返せる。引き返せるうちに引き返す勇気があれば人は必ずやり直せるのだ。」 「生憎私は人間ではないのですよ。・・・死になさい！」 警悟は放たれた火球をモップの柄を回転させて跳ね返した。・・・知る人ぞ知る超合金製のモップである。 「むッ！これではどうでしょう！」 威力を高めた火球がやってくる警悟はまたモップを回し・・・・跳ね返せないと判断するや、50代とは思えぬ敏捷さで片手横転して避けた。と、警悟が耳に仕込んでいる通信機から純香の声が入ってきた。 「司令！焔君たちから連絡です。シーター（その２）がそちらに行った模様です。彼らも全速でそちらに急行中。」 「・・・・・純香君か。現在既に戦闘中だ。」 「！あ、あの、とにかく通信をそちらに繋ぎます」 「おお、純香さん、司令と繋がっておるのか？あー、あー、水兵リーベ僕の船。マイクテステステス。よいか！シーター（その２）の魔法に苦しんでおるのなら、モップの付け根の金色ボタンを押すのぢゃ！」 ・・・・・・確かに・・・・・見慣れぬ小さなボタンが。警悟がボタンを押すと、シャキーンとモップが一段伸び、金色のオーラを放つようになった。 「い、いつの間にこのような改造を!?」 オーラの眩しさに一度は目が眩んだシーター（その２）だが、再び攻撃をしかけた。しかし、オーラは魔法を悉く跳ね返す。意外な展開にキレてしまったシーター（その２）は一度地団太を踏むと長く伸びた爪でナナの腕を傷つけた。たらり、と血が垂れる。そのときにスペースＲたちは駆け込んできたが時既に遅くそシーター（その２）は指で受けたナナの血をぺろりと舐めた。シーター（その２）はナナをぽいとゴミのように投げ捨てた。咄嗟にリヒトが抱き上げる。 「これで究極魔法は完成した！見るがいい！・・・・もっとも見た次の瞬間にはあなたたちは蒸発してしまっているでしょうけれどね。花の香りと朝露を主食とした清らかなる妖精たちの魔力！我が体の中でふつふつと負の魔力へと変換されていく！ふはははは！見よ！究極の魔法!!!!!」 しーん。 ・・・不発ですかい。 「見よ！究極の魔法！」 しーん。 声でかくしても駄目みたいですね・・・・・ そのとき教授が得意げに言った。 「ふふふふふふ。残念じゃったな！ナナちゃんの主食は花の香りと朝露ではなく『ラーメンとコーラ』なのだ！」 「そ、そ、そんな・・・・・・・・そんな反則が・・・・・・・そんな反則が許されていいものか〜〜〜！」 ガクリ、と膝をつくシーター（その２）にレッドが手錠をかけた。そして全員変身を解く。 「灰谷のおっちゃん！あー、気絶しちゃってるよ。（むろん、気絶したふりだけである）しっかたないなー。ま、俺たちの正体なんて知らない方がいいんだけどさ。よいしょ、っと。」 焔が灰谷を背負う。 「とにかくこれで事件解決だな！」 皆にこやかに微笑む中、リヒト一人が熱心にナナの手当てをしていた。気を失っていたナナが気づくとぎゅっと抱きしめてきた。 「リヒトお兄ちゃん？」 「よかった・・・・・無事で・・・・・・・」 いつもお調子者のリヒトがひたすらシリアスに呟くのを聞いて一堂頭からクエスチョンマークを大放出していたのであった。 ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ 別れはいつでもつらいものである。一同は三丁目交番から程近い場所。教授たちが初めてこの世界に来たところに来ていた。 「吉岡さん。それでは“戻りたい”と思っただけで戻れるものなのですか。」 「うむ。そういう仕様になっておるのぢゃ。」 ナナが、ああ！という顔をした。 「でしたら、ナナが狙われているとわかったときに戻ってしまっていれば、皆さんに迷惑はかからなかったことになりますぅー！」 た、確かに・・・・・・ すると園子の肩に乗っていたマゼンタがややそっぽを向きながら言った。 「でもそれでは私たちは知り合いにはなれなかったではありませんのッ！ですからあなたは帰らなくてよかったのですわッ！あなたがいたからあの怪人も逮捕できたのですし。・・・・・ダーマ一味を一網打尽にすれば、私の母星を破壊したスペースクリミナルの情報もつかめるはず！あなたは私のお手伝いをしてくれたことになりますのよッ！」 ナナはマゼンタの傍まで飛んでいって彼女の額にキスした。 「マゼンタさん、ありがとうですー。一人ぼっちでこの星に来て、随分寂しいことも多いと思いますのにマゼンタさんは偉いですー。ナナだったら一杯泣いて一杯甘えちゃうところなのに、頑張ってパキパキしてます・・・・・・」 「な、何をおっしゃいますの、いきなりッ！」 「・・・・・・ナナはマゼンタさんとよーく似ている人を一人しっていますー。だから・・・・だからマゼンタさん、一杯幸せになってほしいですー。」 「・・・・・・・・・・・あなた、その語尾延ばしを改善すれば、親友の契りを結んであげてもよろしくってよ！」 ナナは首をふった。 「親友はなってあげる、ものではないですー。いつの間にかなっているものですｖナナにはスペースＲの皆さん全員が親友に見えますです・・・・」 「ふ、ふん、そうかも・・しれないわね。・・・・ちょっとあなた、なんかリヒトが話があるみたいよ？」 背後を振り向くとリヒトが立っていた。小さな指輪を差し出している。 「これ、良かったら。ナナちゃんなら腕輪になるだろう？」 「貰っちゃってよいのですか？」 「・・・・・・昔、渡したかった子に渡し損ねちゃったもので、悪いんだけど・・・・」 ナナは指輪を腕に嵌めた。 「うわぁ、ぴったり！・・・・・・・・・って・・・・・・・・わわわわわわ、こ、これは！！！！・・・・・・」 「ん・・・・・どうしたの？」 ナナは助けを求めるように教授を見た。 「賢者様ぁ・・・・・・これ・・・・・・」 「こ、これは！・・・・・・・・・シルバー素材の四葉のクローバーの指輪!?」 （↑わかる方、顎落として下さい） 「ど、どういう反応をしたらいいですかー？だってグリーンリバーさんなのですよ？」 「あの・・・・・だから・・・・・・そのグリーンリバーさんというのは誰なの？」 「いや、リヒト君にはわからんでいい！さて・・・・そろそろ潮時じゃな。空間もだいぶ歪んできよったのがわしには感じられる。・・・・レッド・・・・その熱血をいつまでも大切にな。イエロー、女の子とも仲良くなるのぢゃぞ。ピンク、チューンナップのヒントをメモっておいたからあとで読んでおくれ。グリーン・・・・・・何もいわん、グリーンリバーさんが誰かなどと追求はするな。ブルー、お前さんの不器用な友情がわしゃいとおしい。・・・・・・だから焔を鍛えるために２ヶ月前から昇進試験のプリント予測問題を嬉々としてつくったりするな・・・・・ときにはストレートな言葉を聞きたいぞ。そしてマゼンタ・・・・・・もしも両親と再会するようなことがあったら素直な労いの言葉を忘れずにな。特に父上には。純香さん、あなたが恋しているのは誰なのかわからんが、こういう場合、恋は実る！少なくとも最終回の３回前くらいには実る！だから諦めたりしないでおくれ。」 「あの・・・・・・最終回っていったい何のことでしょうか？」 「あ、いや、こっちのはなしぢゃ！」 「おっちゃん・・・・・・・もう会えないのか？」 レッドに言われ、教授は空を仰いでかねてより考えてあったポーズを決めてみせた。 「皆に絶体絶命の危機がやってきた時には必ず助けに現れるぞい！」 急速に空間が歪み始めた。 「では！さらばぢゃ！」 「さようなら、ですー。」 焔たちは教授とナナが消えていった空間をしばらくじっと眺め続けたのであった。 ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ 「でねー！凄かったんだから！」 「ふーん。」 はしゃいで喋り捲るくるみに気のない返事を返しつつ、教授は飛び出たスプリングをよけてソファーに寝転がり、ビデオを観ながらばりばりと煎餅を齧っていた。 「またまたｖフェスティバルに行けなくて残念だったのはわかりますけどッ！いじけちゃってーｖ６人目のレンジャー、予測できなかったわけじゃないけど、やっぱり意外だったんですよ〜ｖ 結局、教授たちは水島市から消えた時間の直後に戻ってきた。で、こうしてフェスティバル帰りのくるみトークに付き合わされているのである。 「いいんじゃ・・・・・・だってわしらはホンモノの・・・・・ぶつぶつぶつ・・・・・」 教授としてはスペースＲの並行世界に行ったことは至上の喜びではあったが、やっぱりフェスティバルにも激しく行きたかったらしい。で、戻ってからずーっと今までに録りためたスペースＲのビデオを観ているのだ。 と、がばっと教授が身を起こし、画面をスチルにするとナナを呼んだ。 「ナナちゃん！第17話で記憶を吸い取る怪人に攻撃され、リヒトの思い出がフラッシュバックするじゃろう！観てみぃ！ほれ、このワンカット！この女の子、ナナちゃんにそっくりじゃぞ！」 「あれー、気づきませんでしたー。・・・・・・・・・・・・・・・・・な、なんかナナ、リヒトおにいちゃんと激しく因縁があるですか？」 「そんなこと言われてもなぁ。・・・・・・・・テレビシリーズでは一応リヒトの謎は明かされるじゃろうが・・・・・・うーむ一体テレビの世界とあそことはどこまでリニアに繋がっておるのか・・・・・うむ・・・・・」 ダーマとの戦いはまだ終わっていない。そしてリヒトとナナちゃんの因縁とは？グリーンリバーさんとはいったい誰か？（←・・・・・すみません）黄田君は女性恐怖症を克服できるのか!?園子の夢のチューンナップマシーンは完成するか!?そしてマゼンタの王国再興は？灰谷司令の正体はバレるのか？そして焔と蒼井は友情を育めるのか。そして、全国の野郎ファンが注目する純香さんが恋する相手とは!!?謎は謎を呼び謎は深まるばかり！ 教授は小さく微笑んだ。 「また行ってみるしかないのぉ♪ ははははは！と高笑いする教授をくるみは不思議そうに見つめる。 「なにせ、わしは第６のレンジャーじゃからな！」 ６人目のレンジャー おしまい |
| ・・・ゲームネタとアニメネタおり混ぜ、一部わからないところがあったかもしれませんが、話の筋には関係がありませんのでそこらへんはどうか読み飛ばしてやって下さい。 一応 グリーンリバーさん というのは緑川 光さんのことです。 リヒト グリュネルフラッス はドイツ語。 蒼井さんが子安声、というのは氷室 零一さんのイメージで・・・・・ リクをして頂いた水原 素子様、なんだかかなり遊んでしまいましたが、どうかツッコミをびしばしと入れてやって下さいませ！ |