| 父の日の贈り物 |
家族を思いやる心は、いつの時代、どんな世界にも共通なものである。そして、感謝の気持ちは毎日あるのだけれど、「こどもの日」「敬老の日」「母の日」「父の日」といった、家族の名前を冠した日というものもまた、多くの世界に存在する。 ここ、サントハイムでもその例外ではなく、あと10日で「父の日」を迎えようとしていた。 あの暗黒が世界を支配した日々が終わり、城下町サランにも活気が戻った。街の通りには子供達が駆け回り、商売人たちは威勢の良い声をおかみさんたちに向かって張り上げる。街は、平和だった。 さて、サントハイム王宮は平和になっただろうか。 答えよう。 概ね平和である！と。 概ね、とはどういうことだろうか。 答えよう。 今は平和である。しかし、これからその平和がかなりの高確率で破られるかもしれぬという予測の元に、局所的に頭を悩ませている人間が居たのだ。 発端は、「父の日」である。そして、「父の日」でまず最初に頭を悩ませたのはアリーナ姫であった。 はたして自分は何をすべきであろうか。父の日に何を贈ればよいのか。 アリーナは自分がこういったことを考えるのに不向きな精神構造をしていることをよく承知している。 小さな頃はよかった。 「お父さま、大好き。いつまでも元気で居てね。」 と飛びついて頬にキスするのが父の日のプレゼントだった。 少し大きくなると、何か贈り物をしなければ、と思い、ブライやクリフトや調理場のミランダおばさんに相談して、お菓子を作って贈った。綺麗な紙を折って袋を作って、お菓子を入れて、リボンをかけて。……ありがとう、の言葉と一緒に贈ると、父王は目を細め、リボンを解くと一口菓子を口にして、とても美味しいよ、アリーナ、私こそ有難う、と抱き上げて抱擁してくれた。それは、あの厳しい世界を救う旅に出る前まで続いていた行事であった。 でも…とアリーナは思う。お菓子を作ったといっても、アリーナ自身は武闘の鍛錬に打ち込んでいたため、菓子作りの能力などなく、少しばかり手伝っただけで、殆どはミランダの手を借りた。菓子を入れる袋の作り方だって毎年のように忘れてしまうものだから、その度にクリフトに教えて貰わなければいけなかった。リボンだけは自分で結んだが、一回目は毎度見事に曲がってしまって、結局何度も結びなおすのであった。 それに……父王は、嫌いとまではいかないが、ブライのように甘い菓子を取り立てて好んでいるわけでもないとアリーナは既に知っている。では、何を贈ればよいのか。生憎、王族という立場にある父王は、大抵のものは所持している。更に、アリーナは王女といえど自由になるお金を持ってはいない。いや、どんなものを贈っても父は喜んでくれるだろう。だが、アリーナが贈りたいのは、父が心の底から欲しがっているものなのだ。……それはどういったものだろう。果たして自分はそれを準備できるのだろうか。 ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ 「ふうう」 深刻そうにため息をついたのを聞き、一人で午後のティータイムを楽しんでいたブライは、二切れ目のチェリータルトを口に放り込んでから、脱力して立ち尽くす遠縁の青年に、まあ、座れ、と正面の椅子を指差した。。 「なんじゃなんじゃ。ためいきなんぞつきおって。ため息をつきすぎると幸せが逃げるというぞ。……どんな厄介ごとが起こったんじゃ？聞いてやるから話すがいい。……おおかた、『父の日』のことについてじゃろうが。」 「じいさま、よくおわかりで。」 驚いたようなクリフトにブライは、『年の功じゃ、そのくらいわからんでどうする』と一度ふん反りかえってみせたが、いやなに、姫様はワシのところにも来なすったからの。と笑って見せた。 「そうですか。じいさまのところにもいらっしゃいましたか。で、じいさまはどうしたのですか。」 「どうもこうも。何をしたらいいかわからない、と姫様がおっしゃったでな。じいに頼ってどうしますか、もう年端の行かない子供ではないのですからご自分でなんとかなさいませ、と突っぱねてやったわい。…むう、まあわしと違って『そば仕え』たるお前さんが無下に突っぱねるわけにはいかんじゃろうな。して、どんな具合だ。」 クリフトはまたため息をついた。 「姫さまは、とにかく、陛下が本当に喜ぶようなものじゃなければ贈る意味がないとおっしゃって。だから、今年はお菓子だけを贈ってそれで終わりにするのはやめる、と宣言なさって。でも、どうしたらよいのかわからない、と。で、わたしもない知恵を絞ってはみたのです。」 お主に知恵がなかったら、サントハイムで知恵があるのは両の手の指の数ほどもいまいて、とブライは呟く。 「まずは、贈り物として品物を用意する必要はないのでは、というところから出発しまして。陛下が喜ぶようなことをすればよいと考えました。姫さまと共に真剣に考え、陛下は毎日のお仕事で肩が酷く凝っているということでまずは肩をほぐしてさしあげるというのはどうだろう、と一見無難な方向に落ち着きました。……しかし……」 「なんじゃ。」 青年神官は眉を下げる。 「その危険性はじいさまが一番お判りだと思いますが…あの旅の折、腰が痛いと愚痴っていたじいさまに姫さまが『私が揉み解してあげる！』とおっしゃられて、気合を入れて揉み解し、『大丈夫？強すぎない？』とお尋ねになったのに対してじいさまが強がりのやせ我慢で『羽毛が体を撫でた程度にしか感じませんぞ』などとおっしゃり、それが姫さまを本気モードに移行させ、ある意味会心の一撃が決まった形となり、私のホイミ三度がけでやっとこちらの世界に戻ってきたあの日のことを既にお忘れでしょうか。」 ブライのこめかみに、つーっと冷汗が伝った。 「うむ、ある意味アレは最終決戦よりもしんどかったかもしれぬわい。……確かに危険じゃ！陛下はそこいらへんのことはわしに似ているからの。強がって我慢し肩骨が砕けるかもしれぬわい。」 「はい、そこに思い至りまして、私は別の案を捻り出しました。親というものは、子の成長が何より嬉しいものですから、それを示すような振る舞いをその一日してみては、と。ただ、肩揉みは危険だ、方向転換せねばと焦って咄嗟に言ったことですので、具体案などありませんでした。誤魔化すようですが先ずは形から、と提案してみました。未来の女王として落ち着いた立派な振る舞いをし、お手伝いなどすれば、それがなにより陛下にとっての喜びではないかと。……ですがそれも頓挫しました。」 「どこいらへんで頓挫したと？」 神官はテーブルに額を付け呻いた。 「現在の姫さまの能力では、陛下のお手伝いをしようとしても足をひっぱって仕事を増やすだけなのは目に見えておりましょう？」 「じゃな。」 ブライの即答にまたクリフトは呻いた。 「それに、立ち居振る舞いだけでも時期女王然とできるかというと……お化粧は『顔にペンキを塗っているみたい!!』と断固拒否されますし、正式な式典で踵の高い靴を履けば50歩に一回は躓き、長いドレスの中では靴を脱いでいるのは城内周知の事実。……侍女さんに「ご免、これ持ってて！」と靴を差し出していりゃあわからないわけないじゃないですか。折角髪を結い上げても無意識に掻き揚げてむちゃくちゃにしてしまいますし、何よりドレスを着てもいつものチュニックのときと行動が変わらないものですから、フリルだのレースだのをあちこちにひっかけてしまい……ドレスを着たときに、切れたりほつれたりした部品……というかレースだの飾り釦だのなんだのをお針子のメイさんと私でちくちく応急処理をしていたことが今まで何度あったかと。」 お前さんまでがなんで針仕事をしとるんじゃ、そりゃあ過保護じゃろう、と呆れつつ、ま、姫様にいきなりしおらしくしろというのはまさに付け焼刃という奴で無理じゃな、とブライはカップから悠然と茶を啜った。 「はい。姫さまもそうおっしゃられ、私も同意しまして。」 「……それで煮詰まってわしに相談しに来たのか？」 クリフトはがば、と上体を起こした。 「そうではないのです。二人して良い案がないかと考え込んでいたのですが、姫さまは突然『よい考えが浮かんだわ！』とそれは嬉しそうに目を輝かせ、部屋をでていかれたのです。」 「……ならばお前さんが悩む必要はなかろうて。」 「……そのときのご様子が……新しい超必殺技を思いついた、とはしゃいでいらっしゃるときとほぼ同じ雰囲気でしたので。もう私は心配で心配で……ああ、思い出されます。あれは半年前のことでしたか……」 ブライは思い出す。……確かあの時には……もう使用されていない古い物見台であったから人的な被害はなかったものの尖塔が一つ見事に瓦解したことを。それはもうどこをどうやればここまでできるのかわからないほどすっきりさっぱり徹底的に破壊しつくされて、その根本では必殺技の完成に莞爾たる笑みを浮かべたアリーナが立っていた。 ブライはタルトの最後の一切れを咀嚼し、飲み込むと、腕を組んだ。 「で、お前さんは何をして欲しいんじゃ、わしに。」 「……姫さまが何を考えているかわかりませんが、私には止める自信がありませんので、とにかくじい様にお知らせして気持ちを落ち着けようかと。」 ブライはふうっと息をつくと、テーブル上の小さな壺をとって、蓋を開けると秘蔵のハチミツ菓子をひとつ取り出し、クリフトに握らせた。 「城のものには警戒しておくようわしから伝えておくゆえ、もう心配は止せ。あとはもう陛下と姫様、親子のことと割り切ってわしらは静観をきめこむことじゃ……」 そして、ぼそっと付け加えた。 「それ以上心配すると禿げるぞ。」 ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ そして、父の日である。ブライや幼い頃から常に一緒の傍仕えがいくら贈り物の内容を聞いてもヒミツヒミツとはぐらかせられ、今日に至る。父が既にこの世の人ではないクリフトは、ミランダおばさんの息子のダニロと一緒に城内の聖堂に行って、祈りを捧げて父への贈り物とした。おばさんに拠れば、アリーナは今年もお菓子を用意しているそうだ。しかし、それが父の日のメインの贈り物ではないらしい。それも、今までは小さな可愛らしいクッキーやカップケーキであったが、今回はたっぷりクリームを挟んだロールケーキであるというところがまた怪しさ大爆発である。 さらに、不可解なことに国王であるライル自身が朝から姿を消している。政務については前日に大臣達に代行を頼んであり、支障はないのだが、ほぼ失踪状態である。 これがごく普通の親子であるなら、今日一日は仕事を休む、と宣言したのは、親子水入らずで過ごすためであり、 『お父様、朝食は私が用意致しましたの。お口に合うかどうかわかりませんけれど。』 『おお、姫よ。私が好きなものをよくわかっているね。このジャムは何かな。綺麗な色だね。』 『うふふ、お城の果樹園で取れたオレンジの皮で作ったマーマレードですの。それも私が煮たのです。お砂糖の加減はどうですか。』 『うむ……ああ、丁度いい。ありがとう、私の大切な可愛い娘。』 『朝ごはんのあとはお庭を一緒にお散歩致しましょう。お父様のために薔薇を植え替えて作った場所がありますの。』 といったほのぼのうふふあははなお花畑的情景を想像するかもしれないが、何せアリーナである。アリーナなのである。そんなことは在り得ない。 心配でおろおろするクリフトを落ち着かせ、ブライは彼を伴ってライルの私室へと共に歩き、控えの間に待機している侍従に今朝のライルの服装を尋ねた。侍従に拠れば、ライルは城下の一般人と変わらぬ身軽な服装であったという。因みに、この侍従、信頼すべき人物ではあるが、元はといえばライルが若い頃からの友人(腐れ縁、ともいう)でありライルの『ちょっとした悪戯』には自身もワルノリして付き合ってしまうところがあり、その点では要注意人物である。 (はてさて……父娘揃って城下町に買い物にでも出かけたか？) それは父の日としてはどうなのだろう。 尚も尋ねると、侍従はライルが身につけていった服や靴の様子を詳細に告げて笑った。ブライもそれを聞いて爆笑した。 と、大臣の一人が駆け込んできた。 「なんじゃなんじゃ、落ち着け。何が起こった。」 大臣は、大きな銀製の指輪を差し出した。指輪にはサントハイムの紋章が刻まれており、封蝋印として使用できるようになっている。間違いない。これはライル王の持ち物だ。 「……これをどこで。」 「聖堂の尖塔の上層部、踊り場に落ちていたのを巡回の兵士が発見いたしました。ブライ殿、これはいったい。陛下はご無事なのでしょうか。もしや何者かに拉致され……っ！」 「……拉致するのに聖堂の尖塔の踊り場は適切な場所ではないとおもうがのぉ。して、何か手はうったか？」 「兵に城内をくまなく探させておりますが、未だ陛下のお姿はどこにもなく……」 おろおろする大臣に、ブライは落ち着け、と言い、これは拉致などではない、兵は引き上げさせろ。ときっぱりと指示した。訳のわからないクリフトが、じいさま、これはどういったことですか、自信がおありのようですが、本当に大丈夫なのですか、と問うと、ブライはクリフトについてくるよう顎をしゃくってゆっくりゆっくり聖堂の方に歩き始めた。 「のお、クリフト。聖堂の建築物としての特質はどんなものじゃ。」 急に問われ、クリフトは建造年や設計者や石材の産地などをあげたが、ブライは首を振る。 「そういうことではない。構造的なことじゃ。具体的に言えば屋根限定じゃ。あの建物は下から見上げる分には急傾斜の屋根がいくつも連なっているように見えるが、会堂のど真ん中辺りは意外にも傾斜が緩くなっておる。水が流れる路は確保されておるが、周囲を他の屋根に囲まれ、真ん中で昼寝などしても落下の危険がほぼない。……お主ならよーっくわかっておろう？」 「は、はい。裁縫の授業から逃げ出した姫さまを探すとき、あの屋根は必ず確認する場所の一つでした。」 「わしもじゃ！ライル陛下が血気盛んなお年の頃、姿をくらませた際にお探し申し上げる場所としてあそこはかなりの重要地点じゃったわい！」 「はあ、しかし、それが今回のこととどう繋がるのでしょう。」 「確定ではないがな。……陛下も姫さまもあの屋根のことをよーっく知っておる。そして、姫様は『自分が成長したこと』を示そうとしておった。そして、最重要の手掛かりとして、陛下の服装がある。ありゃあ、陛下が皆に隠れて鍛錬をばおっぱじめる時の服装じゃて。」 クリフトは目を丸くする。ライル王が若い頃優れた武闘家であったことは耳にしていたが、未だに腕を磨いているとは。 「……ったく。血筋じゃろうな。なんじゃ、驚いておるのか。まあ、陛下も亡き王妃様とご結婚なさってからは目に見える場所での鍛錬も破壊活動もぱたりとおやめなったからのー。確かに若い頃のような底なしの体力と素早さはないと嘆かれっとたが、最低限の動きで全てを制する技がある。……正直……」 尖塔の階段を、腰に手をあてながらブライはゆっくり登っていく。 「陛下があの『導かれし者』の旅に同行なさったとしても我らと共に戦えたじゃろうとわしゃ思うておる。」 その、腰の曲がった小さな背中にクリフトは階段を上る助けになれば、とそっと手を添える。 「……姫さまは、そのことをご存知なのですか。」 「そりゃあな。姫様は陛下に訊かなんだし、陛下は教えようとせなんだ。じゃが、一流の武闘家というものは、日常の身のこなしから相手の力量がある程度わかるというぞ。今度のこともだからこそ、じゃ。」 封蝋印が見つかったという踊り場まで来て、ブライは窓を調べた。 「微かじゃが枠に足跡がついておる。陛下のものと、姫様のものと。……間違いない。二人は屋根の上じゃ。」 窓から身を乗り出すクリフトの上着の裾をブライはぎゅっと握って引き戻す。 「邪魔するな。……陛下がこのごつい封蝋印を外されたということは……」 大臣から受け取った指輪を上に上げ、環を通して空を見る。 「こんなのが当たったら痛い、という配慮によってじゃろうからな。」 ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ 聖堂の大屋根の上、中央付近の傾斜が緩い場所に、アリーナはライルと隣り合うように仰向けに寝そべっていた。ぜーっぜーっと二人とも大きく息をしているのは、先程までの激しいやりとりを物語っている。 「ああ、久しぶりにいい汗をかいたぞ、アリーナ。お前が昨日ここへの『招待状』を持ってきたときには随分と驚いたがな。」 アリーナは難しい顔をし、父の方に体を倒す。 「……『父の日』には娘の成長を見せるのがいい、ってクリフトに言われたから……でも、……ああ、どうしてなの？私、仲間と一緒に世界を救う旅をしたのに！今日も、お父様に勝つことで私はこんなに強くなってるっ今まで育ててくれてありがとうて言いたかったのに。……どうして簡単に一本決められちゃったのかしら。ああ、不甲斐ない！」 王はくすっと笑った。 「そりゃあ、そうだ。……アリーナ、お前は戦いの旅の間、鉄の爪をつけ、相手を討つための戦いをしてきた。今のように徒手空拳で防具も付けずに相手と技を高めあうための試合には不慣れだ。それからお前の戦い方には致命的な欠陥がある。それが何か知りたかったらクリフトの戦い方を見なさい。」 クリフト？なんでクリフト？クリフトは武人ではないのに？ 呟くアリーナに王は微笑み、それと、と付け加えようとして辞めた。“私はお前の次の手が簡単に読めるのだよ。……だって子供の頃からお前をずうっと見てきたのだからね。”なんて気恥ずかしい言葉、自分には似合わない。 「アリーナ、そう、落ち込むな。また来年来ればいいことだ。私はまたお前の挑戦を待っているからな。」 すると、アリーナは大きく頷き、腕をのばした。ライルも腕をのばし双方転がったまま握った拳をコツ、と合わせてニカ、と歯をみせてそっくりな笑顔で笑いあった。 お父様、ミランダさんと一緒に大きなロールケーキを作ったの。鍛錬の後には甘いものが一番よね！ああ、とっておきの紅茶を入れてな。少しジャムもいれてみようか。ブライとクリフトも呼ぶか？あら、ダメよ、今日は父の日ですもの。 ああ、そうだな、と頷いてサントハイムの国王は、屋根に大の字に寝転がった。そして、頬に風を感じながら世界が平和になってから初めての親子水入らずの『父の日』を満喫することにしたた。 |
| 開設12周年でキョウ様よりいただきましたリク、「6月のお題・父の日」です。アリーナメインで、とお便り戴いたのですが、クリフトとじい様がほぼフルに物語の進行役をしております<(_ _)><(_ _)><(_ _)>(申し訳ございません申し訳ございません)。徹頭徹尾格闘バカなこのサイトのアリーナですが、その父ライル(このサイトでの名前、オフィシャルの名前は不明)も、子供の頃はブライの手を散々焼かせた腕白坊主で、今も根っこの部分ではアリーナと互角の格闘バカ……で、こんな父の日となってしまいました。ライル陛下が幸せなようなので、許してやってくださいませ。尚、この話の後に続くのがサイト既存の短編『姫と近衛と神官と』になります。 |