風色キャラクター語り |
| 「風色サーフ」のキャラクター語りです。ネタバレに留意しておりません。また、ところにより暴走しております。また、あとから少し付け加えたり削除したりする可能性がございます。 (09年チャットもどきで一人語っていたものをまとめるつもりだったのですが、ログが流れてしまいましたので、ゼロから再構成いたしました。ロムして下さっていた方、内容が変化している部分もありますことをご承知おき下さい) |
| ルカ コリン クラウス オズウェル アレック ヨハン セルジュ エリカ その他の人々 |
| ルカ・フォルゴーレ 真面目で爽やかで優しくて乙女ゲームの王子様的立ち位置のキャラクター。ということで、どんなに攻略が困難なんだろう、とビクビクしながら始めたところ、風色サーフというゲームは攻略そのもの難しくはなくて正直ホッとした次第です(ゲームを進めるにつれて「本当に王子様だった」ということがわかるわけですが…)。「俺には何も誇れるものがない」と卑下し、自分の存在意義を求める姿は、恋愛シュミレーションというよりも、王道の青春モノのように思えました。主人公を友人としてとても大切にし、彼女をきっかけに自分の本当の居場所を確認する……。心のすれ違いすら初々しくて思わず応援したくなる……そんなルカ。カレルヴォ王子という本名が似合わない、そんなルカ。すぐに顔を赤くしたり、ムキになったりするルカ。 ＥＤでは安易にハッピーエンドではなく「俺は王室を中から変えてみせるよ。いつかきっと迎えに来るから」という約束で終わってしまうわけですが、優柔不断に見えて、これ、ということにはむしろ頑固なルカのことですから、10年もたたないうちにどうにかしてくれるのではないかと思います。モルテンで飛んでいけ！(どうにかしなかったら、コリン或いはクーおじさんが王都に特攻をかけそうです) また、「飛行機の未来」を彼にしかできない形で切り拓いていってくれる重要なポジションにいるわけですから、ＥＤ後の責任はその意味でも重要ですよね。戦闘機以外の航空機開発をきっと推進してくれるでしょう。 お兄さんとの関係ですが、外向きの部分では相容れなくとも、内向きの部分ではむしろお兄さんの方がよりルカを理解してくれていたのではないかと思います。 個人的には「サンドウィッチイベント」のスチルが是非欲しかったところ。ああいった、ほのぼのとした可愛らしいイベントが彼には似合います。絶対。 （しかし、このルートはコリンの演説が全てをさらっていきそうになった気がしますね…) |
| コリン・グレイディーア ナンパなお兄さん。公式サイトに「エリートであるが実戦経験はなく、操縦技術が高いだけである。」などと書かれていて、どんなに鼻持ちならない人なんだろう……と想像していましたら、予想に反して大好きになりました。(いや、女の子を撃墜してまわるところは実際はどうかなと思いますが)実にぶっとんだ爆笑ものの酒癖の悪さも、女の子に声をかけてそのたびにカレンに、やがては主人公にまで突っ込みを入れられる彼は途中までは完全にギャグ要員のようでした。しかし……だんだんわかってくる彼の本質は、ナンパな軽薄男ではなく、家族思い、仲間思いの実に誠実でイイ奴でした。決して口先だけの若造じゃありません。恋愛ではなく友愛に燃えました……帝国に飛ぶ前夜のアレだけはどうかと思いますが。 本当にどうかと思いますがッ!! コリン本人のルートではなく、他のキャラクターのルート(特にルカ)で特に彼の良さがキラリと光るように思います。(ヨハン編ＢＡＤではその優しさに泣きそうになりました……兄貴、あれはやりすぎです)日常ではなく、本当に辛いこと、悲しいことがあったときに頼りになります!!(逆に、日常はどうか、というと、あのまま突き進むと第二のドゥニさんになっちゃわないかと心配(^_^)。弟さんは政治家の道を進んでいるようですが、コリンが実家に帰るとそれまで引き締まっていた空気がいい意味で「だら〜ッｖ」と緩むといいんじゃないかと思います。士官学校時代は、「成績優秀なれど、悪ふざけの首謀者となることアリ」などと評され、教官の皆さんに愛されているとイイ。そして、評定書に『決して酒を飲ますことなかれ』なんて赤インクで書かれて、コリン配属時にそれを見た副指令が眉をひそめていたりすると尚イイです。 |
| クラウス・ウーデット ……物語にはあの終わりにしかなかったのでしょうか。あまりに綺麗にエンドマークまで進んでしまって、異議を唱えることすらできない雰囲気です……でも敢えて異議を唱えるならば……エリカに「未来を贈る」と約束しておいて、あんな手紙はないでしょう。もしも手紙を残すのであったなら、最後まで『クーおじさん』で居て欲しかった。…(異論はあると思いますが、私は『副指令らしくない手紙だ』と思ったのでした。) なによりも、帰ってこないと！ 帰ってきて、エリカちゃんと一緒に、エリカちゃんの両親の家に行って、エリカちゃんのお母さんと積もる話をすればイイ。昔のようにレコードをかけて、初めはリズお母さんと、そして次にエリカちゃんと踊ればイイ。昔を思い出して、今を見つめて、そして、幸せな形で未来を踏み出して欲しい。それは必ずしも恋愛がどうのこうの、という形でなくていいとすら思えます。 クラウスにとってのお守りだった「うさぎのぬいぐるみ」も空に飛ばされたまま行方不明。せめて、あのうさぎだけでも戻ってきてはくれなかったか。……いや、あのうさぎさんがどうにも「希望」の象徴のように感じられたもので。もちろんエリカちゃんのもとに帰ってくれれば本望ですが、ぐっしょり濡れた状態で、浜辺に流れ着き、どこかの小さな女の子が「かわいいうさぎさん！」と家に連れて帰ってくれるだけでもいいんです。 こんなにぐたぐたと言っているのは、クーおじさんが好きだったからで…… クーおじさんのルートは、整備の彼が豹変するルートでもあるので、やっていて辛いことこの上なかったのでした。 |
| オズウェル・アグスタ・ウエストランド 初期のオズウェルは本気で彼の丸い頭を「グー」で殴りたくなりました。色々裏にあるのだろう、と予想はつきます。技術も経験もない17の女の子が自分のもとにやってきてイラつく気持ちもわかります。 しかし、どう見ても、あれは先輩整備士としての言動ではない。育つものも育たない。とてもじゃないですが、大人の振る舞いじゃない。結果的に後半部分では主人公とベストコンビになるのですが、トゥーフォンとアレックさんがいなかったら、きっと「除隊エンディング」を目指していたかもしれません。 すべてを「彼はぶきっちょなんだよ。ホントはアツいハートを持ってるんだよ。だからひとまず耐えてよ」で終わらせたくない。最初にぶっすり刺されちゃったら立ち直れない人だっているんですよ〜〜。エリカちゃんは強い子だったから大丈夫だっただけなんだよ〜。 オズウェルは気難し屋ですが、ティノさんやアレックさんや、「大人視線で穏やかに心遣いをしてくれる人」には心を開くようですね。逆に、ああいった人がいてくれなかったら、オズはいつまでも自分の防衛の為に張り巡らした壁から中々出てこられなかったかもしれません。 だからこそ、あの戦車イベントが大好きで…あのとき、エリカは、いや、それまでずっと一緒にいたトゥーフォンも、初めて「本当の仲間」になったのではないかと思います。「整備士３人エンド」っていうのがあったらひとまず目指します!!(勿論無いですが)。 後半のオズウェルはとにかく一生懸命で、いい奴で、頑張りに頑張って前半が「嫌な奴」だったこともあって好感度10倍アップくらいの勢いでした。恋愛イベントも満載でしたが、それ以前に息のあったコンビとしての二人が好きです。キスよりも二人で寝こけているスチルの方が好きです。 しっかりとまとまっていたオズウェルルート、トゥーフォンが最後までいい奴だったオズウェルルート。1つだけの心残りは、ドゥニさんとフランツさんのことでした。二人が生存する展開があったらどんなに難易度が高くても挑戦しましたのに(涙)。 |
| アレック・ユーティライネン 穏やかで優しくて紳士的な補給班のトラック運転手さん38歳階級は伍長さん。……トラック運転手さん、ということで、パイロット以外の視点から物語を見ていく役割なのかな、と勝手に思っておりました。 違いました…!! そして、あの穏やかさも、優しさも、アレックさんが通ってきた道を思ったら急に切なく悲しいものに思えてきてしまいました。 飛べなくなったエース。救国の英雄と讃えられ、なのに助けたかった人を助けられなかった人。共に空を飛んだ青い「相棒」を貶めてしまったことを嘆く人。……そして、全てを自分の責任とし、「こんな俺」といい、人に対して優しく振舞う一方で自分が幸せになることを放棄しているような人。(エリカちゃんへの過剰ともとれる心遣いも、彼の「贖罪」ともいえる優しさからなのだと私は思っています) ……この人を幸せにしないで誰を幸せにする。 だから、アレックさんが空にに戻ったとき、恋愛抜きで目頭が熱くなり「燃え」ました！空戦のときもしかり！恋愛だけに終始しないパイロットとしての生き方に(私が)撃墜されました。 更にエリカちゃんが「アレックさんに翼をあげる」こと、アレックさんが「戦争の道具としてでない飛行機を作ることができる世界を贈る」こと、が互いにうまく噛み合って、オズウェルとは別の意味でのベストコンビだと考えています。ほのぼのと幸せになってほしい。 アレックさんルートではオズウェルの役回りが、気の毒だけれど凛としていて実によいのですが、これはオズウェルのエリカちゃんへの強い恋慕の情は確かにあるとしても、それ以上にオズウェルがアレックさんのことをなんとかしてあげたいという彼の優しさがあのような行動をとらせたのだろうとちょっと穿った見方をしています。オズウェルとアレックさんが親友になっただろうEDの世界は優しい(無理をした優しさではない)ものになっていることでしょう。 殆どのルートではアレックさんはロビュにいないのですが(きっと、アレックさんが基地にいたら、アレックさんの「飛べない」苦悩を描かないわけにはいかなくなるからだと思われます)、誰かが死ねば、アレックさんは壊れてしまうかもしれない……いや、でもそんなことはないでしょうか。弱いけれども強いアレックさんだから……でも…・・・ と逡巡しつつ、やっぱりアレックさんＥＤを今日も選択する今日この頃。 |
| ヨハン・レーヴェンハルト 帝国のエース、グリュンフォイエル。無表情に何十機もの王国機を撃墜した大陸大戦の「死神」。 階級社会の帝国において、正しく評価されず、むしろ蔑ろにされた男。飛行機に愛されたが、彼は、空も、飛行機も愛することがなく、自らの故国を「灰色」と評する男。自分が撃墜した敵の家族に形見である認識票を渡しに王国へ来た男…… アレックさんとは別の意味で悲しく切なくなる人ですね。 フォンク亭での暮らし、エリカちゃんとの飛行機を仲介とした交流は、彼に「グリュンフォイエル」でも「レーヴェンハルト准尉」でもない「ただのヨハン」としての穏やかな生活は彼にとっての宝石のような日々だったでしょう。 ただ、ヨハンは自分のことを少しも大切だと思っていないようでそこが終始気になりました。 自分を愛せない人は、なかなか他の人の愛し方もわからないのではないかと思います。 ヨハンにとって、エリカちゃんは「愛しているという気持ち、愛し方を教えてくれる相手」なのですが、ヨハンの気持ちが一途であればあるほど哀しくなってしまったのは私だけでしょうか。ヨハンＥＤを迎えなかった場合、彼の心を氷解できるのはフォンク姉弟かアレックさんなのではないかと思っていますが、きっとそれは難しいのでしょうね。いつか、彼が、故国を「灰色」と呼ばず、国土の美しさやまっとうに働いて日々を精一杯生きている人に接して、「ここにも、このように美しいものがあるのだ」と再確認して欲しいです。 ＥＤは彼はいともやすやすと飛行機を降りてしまい、エリカちゃんも飛行機から遠ざかってしまう(←話の展開の上では仕方がないとしても実はこれが最も残念なこと)のですが、「二人でいれば何もいらない、それでいい」ということはないはずで、いつか二人で再び飛行機に乗って欲しい。もう飛行機に乗ってもヨハンはただのヨハンでいることができるはずです。そしていつかユクトランドに戻ってきて、サラねえさんに思いっきり冷やかされるとイイ！天然発言大爆発させて「ヨハン〜!!はぁ、もうわかってないなぁ」なんてセルジュにため息つかれるとイイ。ロビュのみんなと交流しなおすとイイ！アレックさんやコリンと並んで飛ぶとイイ!! |
| セルジュ・フォンク 話を進めるのが最も辛かったルートでした。主人公を「ねえちゃん」とよび、大陸大戦で父を失いながらも、飛行機が大好きないつも元気で明るいフォンク亭の看板息子。最後までその性格は変わらず、主人公を軍から離れたところでサポートしてくれると信じていました。 なのに、なのに。 空爆。祖父母も、母も、サラ姉さんまでも奪われ、心が砕かれてしまい、病的なまでに「主人公を守る」ことに拘る。「ねえちゃん」という呼称は「あんた」にかわり、パイロットになってオオルリに乗り込んでしまう。 確かにセルジュの遭った悲劇は並大抵のことではなかったのですが、ここでそれをやってしまうのか、というイベント満載でどんどん心が陰鬱になってきてしまいました。大人たちは初期に一発セルジュを殴ってやるべきだったと思います。ティノさんが、コリンが、アレックさんが、ドゥニさんが殴り、(ルカやオズウェルはちょっと殴れない。副指令は殴らない。)最後にエリカちゃんが殴って…(どんだけ殴らせたいんでしょう、私は)早いうちに目を覚まさせてやるべきだった。セルジュがああなってしまったのには、周囲にも責任がいや、周囲に責任があったはずです。 セルジュにはもっと他にやれることが一杯あったはず。例えば、意識を取り戻さないサラ姉さんの看病のためにロビュ小隊にとどまっていたセルジュが、職員の負傷でてんてこ舞いになっていた厨房の手伝いをティノさんの口利きで始めるとか……。パイロットとしても、オズウェルのような同僚としても働けないけれど、疲れたエリカちゃんにお茶を入れたり、ドックに軽食を届けたり、深夜までシチュー煮込んだり、そういったお手伝いはできるはずで、本来のセルジュ君の良さが発揮できたのではないかと思います。話の流れでオオルリを扱わなければいけない事態に直面するのはアリですが、彼に機銃を撃たせてはいけない。絶対。飛行機が一度嫌いになり、最後は再び好きになる…そんなイベントがあってもよかった。 甘いといわれようが何といわれようが、完全回復したサラ姉さん、ティノさんも含めた「フォンク亭幸せエンディング」を見たかったです。 |
| エリカ・アレーニア 我らが主人公。真面目で、一生懸命で、弱いところもあるけれど強くて、周囲の人たちにもきちんと感謝できて、とても好感の持てる女の子でした。更に愛すべき飛行機バカ。小さな頃から「エンジンがお友達」というだけのことはあり、戦闘機であるオオルリを「あの子達、この子達」と呼ぶ姿がとても可愛い。気づけば、攻略キャラクターに萌えるというより「エリカちゃん、がんばれ！」とエールを送っていました。この主人公がいなかったら、きっとこのゲームをこれほど好きにならなかったでしょう。 実際(ルートによりは少し違いますが)恋愛にずるずると没頭していかない部分がポイント高かったです。イベントも、恋愛以前に「この人(たち)のために今自分ができる最良のこと」を考えて行動できる彼女の「頑張り屋さん」なところは、同性異性に関係なく応援したくなるはず!!ミニスカニーソックスな軍服なんていらない。ドレスなんかいらない。コリンの言うとおり、整備の作業服を着てはたらいている姿が彼女のもっとも生き生きとした姿です。はい。 どんなエンディングを迎えるかはプレイヤーの思惑次第なのですが、私は、いつか軍を離れ、でも、最後の最後まで空と飛行機を愛していって欲しい。 |
| その他の人々(簡単に) ティノさん……まさかの隠しキャラですが、ティノさんの視点からのエリカちゃんの可愛らしいことといったら(眼福)！これからもおいしい食事をお願いします!!アレックさんとオズウェルとセルジュとサラ姉さんと…なんだ、ティノさん、いろいろな人と繋がりがあるじゃないですか!!とにかくみんなと幸せに!! サラ姉さん……認識票を手渡すヨハンとの会話に惚れました!!ふんわりしているのに、実はとても強い女の子。強くて、優しくて……いつまでもセルジュの心配をしていないで、さっさと自分の幸せ考えていいんだよ、と言ってあげたい。でもそういったら「ふふふ。そうねぇ、いつかはそうなるといいわねぇ。それより、あなたも今度は恋人さんと二人でここに来てね〜。待ってるわぁ。」なんてやんわりと返されちゃいそう。それも含めてサラ姉さんが好き。サラ姉さんに夢見がち。 フランツさん…軍人らしい軍人さん。この人が画面上に入るとピシッと画が引き締まります。……こういう人が小隊には少ないので、彼の胃が痛まないかと心配です。ドゥニさんとは永遠の腐れ縁でどうぞ。 トゥーフォン…私にとってのトゥーフォンは「補給班ルート」での彼なので、基本イイ奴です。……ずっと整備班にいて欲しい。「仲間」の大切さを彼ほど身に沁みて判っている人はいないと思うので… 親方…・クラウスとアレックさんの過去を知る貴重な人ですが、それを抜きにしても、この人は凄い。階級などものともせず「いい仲間といい女を大切」にするナイスガイ。実際、クラウスとさしで話せるのは彼だけなのでしょう。80越すまで整備の要として君臨していただきたい。(ジパングにいるはずの奥さんと娘さんのことがちょっと心配ではあります) カレン…おしゃべり大好き元気っ子。突っ込みを入れて欲しいときに突っ込んでくれる実に優秀な人材。しかし、トゥーフォンとの幼少時の思い出にあるとおりに、根本が本当に優しい子。幸せになれ！ アリサ…コリンルートをクリアしてからは「救急箱を振り上げてフランツさんの後頭部を強打する」姿が脳内再生されるようになりました…いやいや、いつも控えめなのに、看護士としていうことはピシッと言える彼女には感心しました。カレンといい、アリサちゃんといい、エリカちゃんは本当に良い友人に恵まれていますね。 ドゥニさん… ドゥニさんは、ずっとそのままで居て欲しいです！(ていうか居て下さい!!) |
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