さて！シーマはどうしていたであろうか！！！ （ああ、やっと総帥編です。…） 「だーかーら！いつもどうしてこうなのですのッ！」 見慣れない空間に出てしまいシーマはぶち切れていた。 「フィリア！フィリアッ！どこにいらっしゃいますの!?」 声を限りに叫んでいると、壁の向こうから人間がやってきた。が、フィリアではない。 「あら…あなた方は。」 現れたのは３人。その中の一人がぱあっと顔を輝かせ 「姐さんッ！」 と叫んだ。周りにいた２人も （おお、あれがお前の話していた噂の人か！素敵な人だな。） （うんうん。話を聞いて俺もあこがれちゃったもんな。こんなところで出会えるなんて！） と揃って瞳をうるうるさせている。 「な、な、なんですの一体ッ！」 もう皆さんはお判りのことと思うが、初めに「アネさん」と叫んだのは、不眠症の航法士である。このチームは「オペレーターＢチーム」。３人揃って穏やかのほほんな顔をしている。航法士はおどおどしながらも、この12時間耐久双六のあらましについて詳しい説明をした。 「・・・・それではあなたはこの『双六』とかいうゲームが終了しない限りは私が『あの方』にお会いできないと言うのですのッ!?」 「あ、いえ、でも、・・・はい・・・。」 シーマはキッと上を見上げ、印を結ぶ。魔法力が膨れ上がり、素人にもわかるようなオーラがたちこめる。 「あ、あの・・・何をなさるんですか・・・・」 「決まっていますわ！この邪魔な壁をふっとばすのです。」 ３人は慌てた。 「そ、それは困ります。」 「皆この双六をとても楽しみにしていたんです。」 「準備だってひと月以上かけたんです。」 「豪華賞品目指してるんです」 「僕ら仕事柄、地味なんですが、なんとか皆の前でがんばってるとこ見せたくって・・・」 「それに、この双六が途中で終わってしまったら副官殿も嘆かれるかと。…後始末をするのはいつだって副官殿ですから。」 最後の台詞でシーマの耳がピク、と動いた。魔法のオーラは急速にしぼんでいった。 「わかりましたわッ！ならば、この馬鹿げた遊びを早いところ終わらせてしまいましょう！」 そのときジンベエの声が響いた。 「オペレーターＢチーム！順番なのである！ダイスを投げるのである！」 シーマは航法士からダイスをひったくると投げた。５！ 「ほら！行きますわよ！さっさとついていらっしゃい！」 「「「は、はい！！！」」」 ・・・・シーマとオペレータ３人組の旅はこうして始まった。 ５マス進んだ先にはミッションカードが待っていた。迷うことなくシーマが一番上の札を引くと 「人助けをしてくること」 と書かれていた。 「・・・・なんて漠然とした書き方…これではどこで何をしていいのかわからないではありませんのッ！」 と、目の前になにやらもやもやとした空気の塊が３つ現れた。 「これはジンベエ様が設定した『時空間移動』の『場』です。ミッションカードに書かれた目的が達せられる場に繋がっている…はずです。」 「はず？」 「あ、いえ、双六が始まる前、ジンベエ様が『心配は無用なのである！我がやんごとなき魔法にて、目的達成の場につながっているッ！・・・・・・・・・・・』とおっしゃったのですが、たっぷり30秒ほどたってからそこに 「はず。」 と付け加えられたのを僕、聞いちゃいまして…司令官殿を疑うなどと言う不届き千万な部下になるつもりはないのですが…しかし… シーマははああああああ、と息をついた。 「とにかくいきますわよッ！…さて、どこに入ろうかしら。」 戦の空気が感じられる塊 上品な空気が感じられる塊 どんよりした空気（またかい！）が感じられる塊 |
「わわわわ、ここに入るんですか！」 「荒事は苦手です！」 「ここここ、殺されちゃったらどうしようッ！」 「いいからいらっしゃいなッ！戦のときこそ人助けは必要ですわよッ！」 男３人の腕を小脇にひっかかえ、シーマは飛び込んだ。 そこは石ころだらけの荒野で、一同の視線の先には緑色の髪をした少女が杖を手にしていた。少女の前には黒い服を着た赤毛の青年が腕を押えている。…刀傷だろうか。腕からは血が…女の子はしゃくりあげていた。 「どうして！どうしてうまくいかないの!?…神様、お願いします。優しき御手もて、傷負いし者を癒したまえ・・・・えいッ！」 杖を傷にかざす・・・が何も変化はない。 「セイラムさん、御免なさい…私、失敗ばっかり・・・」 黒衣の青年はふっと微笑んだ。 「ティナ、大丈夫ですよ。ほんのかすり傷ですから。」 「だって！私、シスターなのに。皆のこと治さなくちゃいけないのに！」 「ティナはまだ見習いでしょう。…これからがんばればお姉さんのように自在に杖を扱えるようになりますよ。」 「セイラムさんはクラスチェンジして杖が使えるようになったのに、自分じゃ治せない…だから私が頑張らなきゃいけないのに！一生懸命練習したのに。一杯勉強もしたのに！」 シーマはきっと二人を睨んでいる。あ、シーマさん、行動を起こしましたッ！ 割って入って怪我人を治してやる ティナを優しく励ます ティナを一喝する 「ちょっと失礼！」 シーマはすっと二人の間に入ると傷を癒してやった。あまりの素早い治療に二人とも目を見張る。 「あなたは私に助けられた。そうですわね？」 シーマに言われ、セイラムは反射的に頷いた。 「これは人助け。そうですわね？」 ティナもこくこく頷いた。 「では邪魔をしましたわ！これで失礼！」 オペレーター３人組が賛嘆のため息を漏らす中、シーマはもやもやした空気の塊の中に再び足を踏み入れた。 総帥のカリスマ度３ （メモしてください） さあ、次に進もう！ 「そこのお嬢ちゃん。泣き言を言っても傷はなおせなくてよ！」 振って沸いたようなシーマの出現にセイラムもティナも目を丸くしている。 「…もしもできる限りの努力をしたのであるなら、あなたに足りないのは自信ですわッ！自分を信じなさい。」 ド派手だが、それだけではなく大きな力を感じさせるシーマに何かを感じ、ティナは口をぎゅっと一文字に結ぶと精神を集中しもう一度杖を掲げた。今度は傷が治っていく。 「ふふ。そうですわ。…じゃ、私のここでの仕事はおわりましたわッ！」 オペレーター３人組は『ええはなしや・・・』としみじみしている。 総帥のカリスマ度１（メモしてください） さあ、次へ行こう シーマは二人の間に割ってはいると、びしいッ！と人差し指をティナの額にびし、と突きつけた。あまりの勢いにデコピンをかまされたようになり、ティナはすとんと後方にしりもちをついた。 「何を軟弱惰弱なことを言っていらっしゃいますのッ!?泣き言だけならサルにも言えますわ（←言えないと思うぞ…）ッ！あなたがこの人を治したいなら、今この場で成功させなさい。 「で、でも、お姉さん。私、頑張ってもできなかった・・・・」 「・・・・四の五の言っていないで成功させなさい！ここで成功させなかったら、あなた一生成功なんてできませんことよッ！」 あー。ティナの顔が涙と鼻水でべしゃべしゃになってるよ。 「ほら！そこが甘いというのですわッ！しっかりなさいませッ！」 怒鳴られ、えぐえぐとしゃくりあげながら、しかし、これ以上怒鳴られたら怖くてどうにかなってしまいそうだとティナが祈った「どうか成功させて下さい」という想いが天に通じたのか、杖をかざすとセイラムの傷がすうっと癒えた。 オペレーター３人組は思わず拍手した。 「その意気ですわ！いいこと、恋も魔法も最後は根性がモノをいうのですわッ！さッ！人助けもしたことですし、帰りますわよ！」 シーマたち４人はもと来た場所へと帰っていった。 ティナは唖然として呟いた。 「セイラムさん・・・・」 「・・・・なんですか・・・・・」 「あの人・・・・絶対にイシュタルより強いと思う。」 「・・・・私もそう思います。」 総帥のカリスマに５（メモして下さい） 次に進むぞ！ |
出た先は壮麗な宮殿だった。玉座に王らしき男が座り、その前に人間が列を成している。 列の先頭に居た人間が何か熱心に話をしていたが、王はしかめっ面で首を横に振った。王の横の大臣が大声で言う。 「もう下がれ！次の者！前へ！」 シーマはすごすごと引き下がった男をひょいと捕まえて訊ねた。男はシーマの容姿に心惹かれ、問われるままに答えた。 「あなたは知らないでここに来たのですか？スタンシアラ王は『予を笑わせたものに望みどおりの褒美をとらす』というお触れを出したんです。…私は一生懸命笑い話を考えて来たんですが…あ、今王様の前に居る人たちは世界を救うための『天空の兜』を求めて来たということなんですが…どうなることやら！」 シーマはにっこりと笑った。 「それでは、王様を笑わせ、『天空の兜』を受け取り、彼らに渡せば、私が世界を救い、究極の人助けをしたことになりますのねッｖ」 「は、は、はあ・・・おそらくはそうですね。美しい方。」 シーマはどん、と男の背を叩く。 「あらッｖ本当の事とはいえ、はっきり言われるのははずかしくってよッ！」 ・・・・・本当に恥かしがっているのだろうか。 さあ、シーマが行動を起こした！…って、あんた割り込みだよ。ほら、トルネコさんが驚いてる。 さてさてどうする？ 渾身の力を込めた駄洒落をとばす 王様を一喝する 総帥の名にかけて！・・・って何をする気だ シーマは王の前に仁王立ちになると、心持ち顎をあげ、こう叫んだ。 「王様、この部屋は寒いですわッ！なぜならッ！おーさむ（ま）ッ！」 寒い・・・（←寒色） しーん… トルネコも…アレク（←うちの勇者）もライアンもアリーナもブライもクリフトもマーニャもミネアも固まった。アレクは思った。 （……これが……これが顎を落とすという感覚なのか!?） はい、こうやってこのサイトの住人は『顎落とし』を覚えていくのですよ。 あーあ、オペレーター３人組も肩から下げた水筒をぶらぶらさせて放心状態だ。 目を点にする王の前でシーマは言い放った。 「さ、思う存分お笑いになって。聞いて差し上げますわッ！」 王様はまだ立ち直れない！ 「どうなさいましたのッ!?さあ、華麗に大きくお笑いなさいませｖｖｖ」 にこやかに細められたシーマの暗赤色の瞳の奥に何か怖いものを感じた王は、口の端に強張った笑いを浮かべた。 「ほほほ、それでよろしいのですわ。さあ、確かにお笑いになりましたわね。お約束は守っていただきますことよｖ彼らに『天空の兜』を！」 オペレーター３人組が拍手し、その場に居た人々すべても拍手に加わった。 シーマは運ばれてきた兜をアレクに被せた。 「よく似合っていますことよッ。あの方の足元にもおよばずともあなたはなかなか良い青年ですわッ！精進なさいませッ！さッ！人助け完了ですわ。次に行きますわよ！」 シーマたちは去っていった。マーニャが呟く。 「…ある意味師匠と呼びたいわね…」 総帥のカリスマ５（メモして下さい） さあ、次、行ってみよう！ シーマは王の前に立つと横目で睨みつけながら言い放った。 、『笑わせろ』という課題そのものに無理がありますわッ！そういう主観が入るような試練というのは非論理的ですわよッ！」 あ・・・シーマさん。兵士が取り押さえにやってきましたけど… 「ちょっと、邪魔しないで頂戴ね。（魔法で気弾を放つ）そういうあやふやさが歴史的な悲劇を何度か生んで来たのを私は知っておりますことよッ！だから、邪魔しないでと言っておりますわッ！（魔法で電撃を放つ）いい？おわかり？だ・か・ら・邪魔しないでと言っているではないのッ！・・・」 シーマの魔法によってあっという間におよそ50人の兵士がその場に昏倒した。クリフトとミネアとアレク（←うちの勇者）が慌てて介抱に走る。王は顔をひきつらせた。屈強な兵士を一瞬にして倒すとは…も、もしやこの女、魔王エスタークの手の者か!?王は笑った。懸命に笑った。スタンシアラの王は家臣の命を尊ぶ優しい王であった。 シーマはそれを見て嫣然と微笑んだ。 「今お笑いになりましたわねッｖＯＫ天空の兜とやらを戴きますわｖ」 シーマは運ばれてきた兜をアレクの頭に戴冠式のように被せた。 「精進なさいませね。あなたも努力すれば『あの方』に少しは近づけますことよッｖさ、人助けも済んだわ。行きましょう。」 去っていくシーマを見送り、ブライは呟いた。 「あの魔法力…放っておくには惜しいが…さりとてサントハイムに欲しいかというと…ううう、考えただけで怖ろしいわい。」 総帥のカリスマ度２ と記録して下さい さあ、次へ行こう。 シーマは目を閉じると一心に呪文を唱え始めた。 「魔道士総帥の権威と理力と根性にかけて…！」 そこで暗赤色の瞳をかッ！と見開く 「王よ！思う存分お笑いなさいませッ！」 するとスタンシアラ王の口の端が上に向かって吊りあがり、笑っているようなご面相と相成った。 「おお・・・・王が笑われた・・・・・！」 広間に居た一同がほーッ！と息をつく。シーマはにこっと笑った。 「ごく初級の魔法ですことよッ！…もっとも私の場合『笑いなさいといったら笑うのですわ』と言っただけで９割以上の者は笑うのですけれども。ふふふ、日頃から魔道の技を磨いていると、日常の言葉の中にも魔力が篭ってしまいますのねｖ それは違うと思うぞ… 「さあ、私に『天空の兜』を！」 シーマに言われ、大臣があわてて兜を持ってきた。シーマはアレク（←うちの勇者）の翠の髪に髪飾りのような外見の兜を載せた。 「お礼なら結構ですことよｖ真に偉大なものは見返りを求めないものなのですからｖほほほほほ！さあ、これで完了しましたわ！行きますことよ！」 去っていくシーマ達を見てアリーナが傍らの神官に言った。 「…なんだかあの人が『泣け』って言ったら『わらいぶくろ』でも泣きそうだわ…」 「…ええ…私もそう思います…」 総帥のカリスマ度４ と記録して下さい さあ、次へ行こう！ |
どんよりした中に入っていくとそこはやっぱりどんよりしていた。 コタツの上にノートパソコン。書きかけの文をほったらかしにして、一人の人間が足だけコタツに突っ込んで仰向けに倒れていた。 「・・・な、何が起こりましたの!?」 シーマたちが近づいていくと、人間は目をあけた。 「み…みず・・・・・」 シーマはぱちっと指を鳴らし、“水ッ！”と叫んだ。オペレーター三人組が走り、どこからか盆に載せて水入りのコップを持ってきた。 ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ 水をごくごくと飲んだ人間は、ふう、といって頭を下げた。長時間コタツに嵌っていたため脱水症状を起こしかけたらしい。 「有難う、島岡総帥。」 「ん？私の名前を知っているということは、あなた、もしかして『管理人』という人間ですわね？ま、それはおいておいて、あなたが困っていることは何なんですの。あなたを助けるまで私達はミッションが果たせないのですわ。さあ、聞いてさしあげるから早くお言いなさい。」 管理人はもごもごと言った。 「・・・・・・・ないんです」 「？はっきりとおっしゃい！！」 「す、すみません。なかなか文章が書けないんです!!（←切実）更新できない管理人なんて…ああああああもうどうしたらいいか…」 管理人の悩みはわかった。さて、どうしよう。 代わりに書いてやる 怒りまくる アドバイスする 「・・・・なんとだらしのない。ま、凡庸でしかも努力が中途半端だからこういうことになるのですわよッ！仕方ない。私が代わりに書いて差し上げますことよｖ」 シーマはパソコンに向かった…ってあんた、使えるの？ 「ふふふふ。こういったものは『記録せよ！』と命じれば魔法力でなんとかなるものですわよｖ」 そういうもんなの？ とにかく管理人は嬉し涙を流さんばかりに喜んだ。 「総帥、いったい何を書いてくださるんですか？」 シーマは管理人を暫く見つめてからキャッｖと言った。 「それをここで言えと仰いますの？い・け・ず、な方ｖ情熱的で…蕩けるような…夢見る乙女の…ギターは白で…屋根は赤くて…」 わー、なんか違うモードに入っちゃってるよ、この人。 「わ、わー、そ、それは…お気持ちは有難いんですが、それは私の意図と違っているような…そ、そんなお話を今ここで更新されても・・・」 管理人は子犬のような瞳で見上げている。 さて、どうする。 妥協する いやｖそれでも書きたいものを書いちゃうｖ 「仕方ありませんことね。」 シーマはふう、と息を吐き出した。 「お気持ちはわかりますのよ。恋はじらされればじらされるほど熱情が高まり、やがて天上の妙なる歌が聞こえるところまで昇っていきますことをｖ・・・・今はまだ時ではありませんのねｖではあちらの世界での私の日常について書いて差し上げますわ。凡庸な毎日で恥かしいのですけれどもｖ」 いいえ、あなたの日常に限って凡庸であることはないと思います。 シーマは驚異的な速さで文を書き上げた。 「さて、ここにいる理由はもうなくってよｖ管理人さん。ではくれぐれも頼みましたわよッ！ゆくゆくは・・・・・・ふふふふふふふふふ。」 ああ、シーマ、その笑い方はある意味お父さんにそっくりだ… 総帥ののカリスマ度２（メモして下さい） さあ、続けよう 「書けないですって!?何を寝言を言っておいでなのッ！大体ですわね、ほーむぺーじとかいうものは、自分が書きたいから開設したものではなくってッ!?それをもう駄目だのつらいだの消えてなくなりたいだのぐちぐちぶつぶつ。一人の問題なら、勝手に地の底まで落ちて行けとお勧めするところですわッ！しかし、サイトにはお客様という存在があるではないですの!?全国一千万の私のファンや、私とあの方を応援（きゃッｖ）して下さる乙女ゴコロの理解者が!!駄目だのつらいだのと思う暇があったら、黙々と書きなさい！それができないのならサイトを畳んで西日暮里にでも夜逃げすることねッ！（←何故に西日暮里!?）」 オペレーター３人組ははらはらしている。管理人は手の甲で涙を拭っていたが一度頷くとパソコンのキーに指を置いた。 「それでこそ、私の生みの親ですわッ！」 ３人組は割れんばかりの拍手をする。 「さッ！ここでの仕事は終わりましたわ！次に行きますことよ！」 シーマを見送った管理人はまた涙をこぼした。 「さっきは怖かったから誤魔化したけど…やっぱり書けない物は書けない…」 いや、しかし、恐怖感をバネに書くという手もある。頑張れ、管理人、頑張れ私。（←あ、素が入った） 総帥のカリスマ度５ と記録して下さい さ、次行こう 「どういうところでつっかかっているとおっしゃいますの？」 管理人は下を向いたままである。 「プロットとか…断片的で…うまく繋がらなくて…」 シーマはパン、と手を打ち合わせた。 「そういうのは私得意ですのよｖ壮大なラブストーリーの組み立て方、伝授してさしあげてよッｖ」 管理人のこめかみに冷や汗が伝う。…皆さんもご存知の通り、管理人は「甘いの書けない同盟」を設立しようかと本気で考えたこともある、「そういうの駄目駄目人間」である。瞳の中にハートマークが飛び交っているシーマを前に固まるばかりである。 「で？どの話の誰と誰を『幸せいっぱい』にすればいいのかしらｖｖｖｖあぁん、私のことは、い・い・の。だって、私の話は今ここで進行中なわけだからプロットは立っているわけでしょ。で、誰？」 管理人はおそるおそる『こんなのどうでしょう』と、いくつかの組み合わせを提示した。シーマは蒼ざめた。 「…あなた、何か勘違いをしているんじゃなくって!?」 「…一応管理人なんで勘違いはないと思うんですが」 「…この組み合わせは無理だわ。」 「そーなんですよね。ははは。でも、どうかなあ、なんて。」 「・・・あなたが『そーなんです』でどうしますのッ!?そ、そうだわ、これを参考になさいませッ！」 シーマはどこからともなく一冊の本を取り出した！おおッ！それはまごう事なき『ハーレクインロマンス』！…もしや愛読書…？っていうか、どうやって手にいれなすった!? 「まずはそこからお始めなさいな。それからセカチューあたりを攻めることね。」 「私はセカチューよりピカチュウの方が…ついでにピカチュウよりもロケット団の方が…」 「つべこべ言わない！これで書けますわね！書けないなんて抜かしましたらこの機械、ぶっつぶしますわよッ！」 片足を軽く上げ蹴飛ばすしぐさをするシーマ。 「わー、それだけは止めて下さい！書きます！書きます！書きますから！」 シーマの足にすがって止める管理人。まるで金色夜叉の寛一お宮である（←わからない人はお父さんお母さんおじいちゃんおばあちゃんに聞こう！…でももしかして弟妹が知ってたら・・・どうする？）おろおろするオペレーター３人組。シーマはにっこり微笑んだ。 「そ。書きますのね。…これでミッションクリアですわ！行きますわよ！」 えぐえぐ言っている管理人にシーマはくるりと背を向けた。 総帥のカリスマ１（←メモして下さい） さあ、次行こッｖ |