| 大切なこと３つ |
「････以上が、ヴェーダム＝セラフの宗教改革の概要です。」 ここはサントハイム王国の王宮付属神官学校の教室である。古びた、しかしよく整備された石造りの教室には20人の制服を着た生徒たちが座り、前で発表をしている自分たちの同級生の言葉を熱心に聞いている。穏やかな声で淡々と話を進めていく男子学生の声は耳に快いが、篭っている熱意は聴衆を釘付けにした。テキストは古代神聖語で記述された歴史書。翻訳するだけでも大変であるのに、彼は参考となる別の本も数冊読破し、内容を十分に消化していた。 「ここで注目したいのが、同じ時代に北部で起った、ミルカの宗教改革という俗称を持つ農民主体の改革です。両者を比較してみましょう。」 若干16歳であるが、主席である彼は、年かさの生徒と同じクラスにいた。すらりと高い上背と、落ち着いた灰色の目、同じ色の髪は、彼の年齢を少し上に見せ、クラスの中でも違和感はない。 「ヴェーダムの改革は、神学に新風を巻き起こしました。一方のミルカの改革は農民にとって難解である神学の解釈より、日々の生活での実践に主眼を置きました。この二つの流れは互いに独立し、相手を妨げることなく宗教界にずっと存在してきました。そして、実に現在の世界でも両者の影響は興味深い形で残っているのです。」 教室の前方の隅に座った教官が腕を組んで“うむ”というように深く頷いた。発表者の少年は、成績優秀なだけでなく友人や指導者達からの信頼も厚く、伝説の神官ルルド司教の再来とまで謳われ、ゆくゆくは城の司教となるだろうと噂されていた。 「例えば・・・・・」 いきなりどーん、という物凄い音がし、教室のアーチ型の窓にはめ込まれたガラスがびりびりと震えた。教官が窓をあけ、炎とキラキラ光る氷の砕片を壁に開けられた大穴から吐き出している高い塔を見上げる。 「魔道の塔が・・・・・あの位置は魔法の練習場ですね。一体何が!?」 学生たちも窓に群がって外を注視する。と、50メートルは離れているだろうその塔から怒鳴り声が聞こえてきた。 「そろそろ負けを認めたらどうなの！」 「そっちこそ、戯言抜かせ！」 その声を聞いて発表をしていた青年は天を仰いで掌で目を覆った。 「すみません、先生、僕はあの二人を止めて来ます！」 言うなり、発表原稿も何もかも放り出して教室を飛び出した青年の背中に教官は声をかけた。 「何も君が行くことはないだろう？こら、お待ちなさい、ディルト！」 ディルトは走った。二階の教室から階段を駆け下り、城の中庭を突っ切って魔道学校へ。途中、見張りの兵が何人かいたが、疾走してくるディルトを見ても制止はしなかった。・・・・・・あの二人を御せるのはこの青年しかいないのだから。 魔道の塔に入り、螺旋階段を一段抜かしで駆け上がる。若さに溢れ、身軽で足も長いディルトだが、目的の部屋にたどり着いたときにはすっかり息が切れてしまっていた。部屋を開け、睨み合う少年と少女を“ああ、やっぱりまたか”という表情で見・・・・・杖を構えた二人が再び魔法発動のための印を結び始めたのに気づいたディルトは一度息を落ち着かせるため深呼吸をしてから慌てて呪文を唱え始めた。・・・・・今、二人の呪文を封じ込めるほどの魔力を持っているものは、実はこのディルトしかいないのだ。 「我らを統べたもう大いなる神よ！邪悪なる心よりいでし暗黒の呪文を・・・・・じゃなかった・・・・神様ちょっと訂正いたします、御免なさい。・・・神よ！負けず嫌いで考えなしでどうしようもない幼き心よりいでし八方破れの呪文を封じ込め給え！」 中にいた少年と少女は相手を睨みつけつつ杖を振り下ろしたが、彼らが発動させようとしていた炎も氷も現れなかった。あれぇ？というように杖の先に嵌った宝玉を見、お互い顔を見合わせた後、入り口近くのディルトに気づき、驚きに目をみはる。ディルトははあ、はあとまだ息を整えていたが、いつもの穏やかな彼からは想像できない声で叫んだ。 「もう！あなたたちはなんでこうも面倒を起こしてくれるんです！この間私と約束したでしょう！魔法は迷惑のかかるようなことに絶対に使わないって！」 壁に開いた大穴をびしぃっと指差す。穴を開けた張本人たちは、穴が開いたことにたった今気づいたような顔をしている。 「す、すまない、ディルト。しかし、こいつが魔道の本質も知らないのに、自分の魔法の力の方が上だなどと言うから！」 「あら、本質を知らないのはどっちかしら！自分の力の程度もわからない癖して！さっきの勝負だって、あたしの方が間違いなく勝っていたわ！」 また一触即発になりそうな険悪な雰囲気にディルトは一度息を吸うと大声で怒鳴った。 「いい加減にして下さぁいッ！ブライ！ルリア！」 しかめっ面をした小柄な黒髪の少年と、肩のあたりまでのウェーブのかかった赤い髪を綺麗に波打たせた美少女は縮み上がった。 「大体、魔法勝負は禁じられていることじゃないですか！いいですか、あなた方がここ数十年で最も力の強い魔法使いと評価されていても、教官に知れたら放校処分ですよ！」 著名な魔道士の家系に生まれついたブライも、家柄などはなかったが一心に学んで魔道の力を磨いてきたルリアも顔色を変えた。放校処分などになったら、勉学の道を閉ざされるだけでなく、この先はぐれものの烙印を押されてしまう。 「それに得意とする魔法が氷系と炎系。対極じゃないですか。どうやって勝負するっていうんですか。ああ、目に見えるようですよ。やみくもに魔法を発動させた挙句相手より強力な呪文を放とうとして壁をやぶったあなたたちの姿が。この部屋は魔道士の方々が念を込めて壁を作って仕上げた部屋でしょう？それを壊してどうします!?サランの町の人たちも炎と氷が噴出した様子を遠めに見て怯えているかもしれませんよ。・・・・・・・・意味のない競い合いなんかで人々の不安を掻きたてるなんて最低最悪です。」 怒鳴られて、ブライもルリアもシューンと肩を落として深く俯いた。魔道学校の制服である紺色のローブのフードが、背中側からはかったように同時に二人の頭に被さった。 「・・・・・・とはいうものの、二人とも被害が出ないようにここに来たわけですし、壁が破れたのは、学生が放つ魔法の強度を低く見積もりすぎていたわけですから、情状酌量の余地はあると思います。・・・・魔法勝負をしたことは隠しておきなさい。二人で魔法の技術を磨いていたことにしましょう。ね、そうしましょう？今からすぐに事情を説明しにあなた方の指導教官の先生の部屋に行きましょう。もちろん私も一緒についていきますから・・・・」 ディルトはそう言って優しく微笑むと、間に立って、ぽーんと二人の肩を叩いた。 ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ 「もう、どうしてそんなに喧嘩するんですか。」 学校が終わり、寄宿舎の裏庭で大きな石に腰掛け本を開いていたディルトは遊びに来ていたブライに1つため息を聞かせてから尋ねた。 ブライはディルトの隣に腰掛けようと弾みをつけて石に飛び乗った。そうでもしないと背の低い彼は石の上には上がれない。 「ディルトは叱られなかったかい？」 「ええ、授業中に飛び出したことについてだけ注意を受けましたけれどね。で、何で喧嘩するんです？」 「あいつが悪いんだ。」 「悪いって、どこがですか。」 ブライは太い眉を顰め、口を尖らすように突き出した。 「あいつは事あるごとに言うんだよ。『家柄なんか魔道士の力には全然関係なくってよ。大切なのは実力よ。』ってさ。」 ルリアの声音を真似る友人にディルトは笑った。 「ルリアの言い方にそっくりですね。・・・・・・でも、ブライ。家柄なんか大事じゃないっていうのはあなたも言っていたことじゃないですか。爵位を持っている家柄の級友に嫌味を言われている私を見て、『そこの神官学校の生徒！言い返してやれ！家柄なんてここじゃ関係ないんだぞ』って叫んだのはどこの誰でしたっけかね。」 ううう、とブライは唸った。 「ルリアのは逆の意味で嫌味なんだ。僕の家は代々魔道士の家柄で爵位も持ってる。ルリアのところは違う。ルリアは僕が家柄にしがみ付いているろくでなしだって思ってるみたいだ。」 ディルトは本を閉じて膝の上に置いた。 「ルリアはとっても頑張ってますよ。人一倍努力をして、陰口をいう人がいてもそれをはねのけるだけの実力をつけて・・・・・・あなたに憎まれ口を叩くのも彼女の頑張りの一環でしょう。」 ブライは足をぶらぶらさせた。 「それはわかっているけど・・・・・・」 ディルトは上を見た。陽光がさんさんと降り注いでいる。 「はああ。意地っ張りなんだからな。二人とも素直になっちゃえばいいのに。」 「ん？何か言ったか？」 「いや、独り言。」 と、そこにルリアが走ってきた。 「ブライ！居たわね！探したわよ！」 ブライはぽーんと岩から飛び降りた。 「何だよ、一体。」 「今度こそ勝負よ！」 「・・・・・・魔法勝負は校則違反だ。もう絶対にやらないってディルトに誓っただろうがッ！その舌の根もかわかないうちに何だよ、それ。」 ルリアはホホホホ、と笑った。 「大丈夫よ。今度は絶対に誰の迷惑にもならないから！」 ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ 「・・・・・・暑いな・・・・・悪い、ディルト。」 夏休みに入った或る日、三人は乗合馬車に乗り、サランから北西に行った小さな村で降りた。そこから歩くこともう半日。ブライは自分の右後方にゆったりとした歩調で歩いているディルトに声をかけた。歩幅の関係で他の二人が二歩歩く間にディルトは一歩半というペースだ。 「・・・・・・・いいですよ。見届け役は必要でしょうし、第一、あなたたち二人だけじゃ心配だし。」 「心配？」 ディルトの左を歩くルリアが小首を傾げた。 「二人とも回復魔法は使えないでしょう？それに、・・・・・男の子と女の子が二人っきりで旅行ってのはまずいでしょう。」 ルリアは口に手の甲をあてて笑った。 「そんな心配は無用だわ。ブライには女の子をどうこうするような勇気なんてひとっかけらもないんだから！」 「ふん！ルリアのことを女だなんて認識してないだけだ！」 「まーッ！なんてこというのかしらッ！今のうちに憎まれ口は叩いておくといいわ。もうすぐあたしの魔法の方が完全に上だってことが証明されるんだから！」 まあまあ、とディルトは二人の間に入る。 ルリアがこの前楽しげに切り出した話というのはこうだ。旅人から城に投書があったという。とある山の洞窟から魔物が呻くような声がする。声がするだけで実害はないが、何かが起るのではないかと心配だ。かといって調べにいって魔物に食べられでもしてしまったらそれこそ大変だ。ついては城の兵士に調査して欲しい・・・・と。サントハイム王は兵士を派遣する決断をしたという・・・・しかし派遣が行われるまでには少し間がある。兵士が派遣される前にその洞窟に行って魔物退治をする。そのときにトドメをさした方がひとまず勝ち、ということだ。これなら人の役にも立つし一石二鳥だわ、ルリアは高笑いし、来ないなんていわないでしょうね！とブライを挑発し・・・今に到る。 山道にさしかかり、３人は岩だらけの道をよじ登りながら進む。魔物の声は聞こえてこないがいかにもそれらしき洞窟が目に入った。 「いよいよね。」 「ふん、ルリアの炎魔法が発動される前に奴をカチンカチンに凍らせてやるからな！」 「勝手に言ってなさい！」 洞窟の入り口に立った三人は耳を済ませた。魔物の声がする。 「そ・・・・・そうとう大物のようね。」 「怯んだか！」 「ふん！大物だっていう事実を確認しただけよ！」 言い合う二人を他所にディルトは背負い袋からランタンを取り出して火をつけた。洞窟の中を３人は寄り添うようにして進み・・・・・いきなり明るい場所に出た。洞窟の中であることは間違いないが、天井にぽっかりと穴が開いており、地面には草もまばらに生えている。ディルトはランタンを消し・・・のっそりと頭を出した魔物に気づいてとびすさった。・・・・・・・大きい・・・・・・・頭の幅だけで１メートルはあるだろうか。・・・・・しかしこれは一体どういう・・・・・・・たしかにこれは魔物・・・・・だろう。しかし、今まで本で見たどんな魔物とも似ていない。・・・・・強いて言えばサンショウウオに似ていなくもないが、体はピンク色で頭はまん丸で・・・・・なにやら愛嬌がなくもない。 魔道士二人は杖を構えた。 「氷よ！」 「炎よ！」 同時に印を結ぶ。氷が、炎が杖の先から魔物に襲い掛かり・・・・・・襲い・・・・・かかったのだが魔物はぴんぴんしている。 「なんだと！」 「何よ！あれ！」 焦った二人は先程よりも意識を集中させて魔法を放つ！しかし・・・・・・結果は同じ。魔法が乱れ飛ぶ中、魔物は全く表情を変えていない。 「あたしの炎が効かない!?」 「僕の氷も!?」 二人はディルトを振り返った。 「「ディルト！聖なる真空の刃は!?」」 それを聞く前にディルトは呪文を完成させていた。かまいたちが魔物に迫る！しかし・・・・・・結果は二人の魔法と同じだった。 呆然とする中、ディルトは違和感を覚えていた。この魔物には生き物が発散する“気”が感じられない。 （もしや！） ディルトはゆっくりと魔物の方に歩いていった。あとの二人が騒ぐがディルトは足を止めない。そして、魔物の直前まできて・・・・・手を延ばして頭に触れようとしたが、手は魔物の皮膚をつきぬけてしまった。尚もディルトは前に進み・・・・・地面から小さな宝玉を拾い上げた。と、同時に魔物の姿は消えた。 「な、なんだ、一体!?」 ディルトは笑った。 「幻影と幻聴の魔法がこの宝玉にかけられていたようですよ。・・・・・・ブライ、ルリア、相当大きなお灸を据えられたようですね。・・・・・・・考えてみれば、ルリアのところに旅人からの投書の内容が届くところからして変です。・・・・・・まだわかりませんか。魔道学校の先生たちはあなたたちを罠にかけたのですよ。きっとここに魔物退治に来るに違いない、ってね。しかし待っていたのは魔物の幻影と幻聴。私たち神官を目指すものと違ってあなたがたは生き物の”気”は読めないはず。もしも私がいなかったら二人は魔力が切れて逃げ出したことでしょう。これに懲りて魔法勝負など二度とすることがないようにと先生たちは戒められたのですよ。」 そのとき、洞窟の奥から何かがやってくる音がした。ディルトが口を引き結ぶ。 「・・・・・・・・しかし・・・・・・・私たちが大きな魔法を使い続けたため、洞窟の奥で眠っていたものを起こしてしまったようですね・・・・・」 現れたのは三人が書物で知っている魔物だった。・・・・・魔法耐性の強い小さな竜・・・・・・・ 「！ブライ、魔法が効きにくい相手よ！頑張りなさい！」 「言われなくてもわかってるッ！ディルト、物理攻撃は任せたぞ！」 ディルトは背に負った剣をすらりと抜き・・・・情けない顔をした。 「・・・・・・・・剣術の成績は“良”なんですよ。他は全部“優”なんですけど・・・・・」 「何だって!?」 「ちょと！私たち、あまり魔力が残ってないわよ!?」 「総力戦だあッッッ！」 あまり効かないが魔法使いたちは呪文をぶつけ、ややへっぴり腰ながらディルトが伐りかかる。もはやブライとルリアのどちらの魔法がより効いたかなんて誰にもわからない。竜の爪がルリアに襲い掛かる！ディルトが剣で押し返すが押し返しきれずにもんどり打って倒れる。そのディルトを助けるべくブライが横から氷魔法を浴びせかける。 「炎よ！」 「氷よ！」 「やあッ！」 力を振り絞ったサントハイムの三人の優等生たちの前に竜が身を横たえたのは戦いを始めてからだいぶたってからのことだった。三人はしばらく仰向けに寝転がって息を整えていたが、やがてディルトが起き上がると二人の友人が体のそこここに作った傷に薬草をあて、また仰向けに転がった。ルリアがディルトを見、顔色を変えた。 「ディルト！腕のところ！酷い傷じゃない！早く呪文で！」 「魔力が切れました・・・・・・・」 「えッ!?ど、どうすればいいんだ？そうだ！薬草は!?」 「すみません・・・・回復魔法で事足りると思っていたのであまり持って来ませんでした・・・」 「このバカ！じっとしてろ！僕たちがなんとかするから！」 無理はしないで下さいよ、と心の中で言いながら、ディルトは意識を失った。 次に彼が目を覚ましたとき、腕の傷には薬草があてられ、魔道士のローブを裂いて作られた包帯が巻かれていた。空には満天の星・・・・・・ 「気がついた？」 洞窟の入り口で左隣に座ったルリアが優しく言った。 「有難う・・・・・・薬草を採って来てくれたんですね。」 右に座ったブライが頷く。 「ああ、ちょっと見つけるのに苦労したぞ。」 「ったく、ブライったら薬草のそばを通っていても見逃すんだから・・・見つけたのはあたしよ。」 「・・・・・崖っぷちから採ったのは僕だろう!?でも、ディルト、正直肝を冷やしたよ。・・・・・人のことはいえないけど、薬草くらいは十分に持って歩こうな。・・・・・それと剣術の稽古もしてくれよ。」 「はは・・・・精進しても“優”にはならないと思いますが。」 三人はしばらく星を無言で眺めていたがぼそりとブライが言った。 「3人いたからなんとかなったな。」 珍しくルリアが同意して頷いた。 「・・・・・・また、こんなことがあったら宜しく頼みますね。」 「ディルトと一緒ならね。・・・・・ブライと二人っきりで戦うのは御免だわ。」 「何おぅ！」 ディルトは笑った。 「はい。そのときは三人でワンセットでお願いします。」 ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ それから長い年月がたった。世界を救う長い旅の途中、勇者アレクとその一行は小さな町に立ち寄った。 「私は道具屋にいってきますね。薬草を買わねばなりませんので。」 背の高い神官が仲間達に言うと踊り子の衣装を着けた娘がぶつぶつ言った。 「エー!?もうなくなっちゃったの？」 「いや、なくなったわけではありませんが、薬草だけは十二分に持っていた方が宜しいですから。皆さんは先に宿に行っていて下さいね。」 仲間に軽く片手を上げ、道具屋を探しながら、彼は少年の頃、師であるサントハイム城司教に言われた言葉を思い出していた。 （クリフト、お前もこれから先、旅に出ること、そして戦いに臨むことがあるかもしれません。そのとき、神官は回復呪文や防御呪文だけができるだけではいけないのですよ。お前にそのときに大切なことを３つ教えましょう。 １つ目は薬草をいつも十分に持っていくこと。魔力は有限なものですし、呪文を封じられることもありますからね。 ２つめは剣術も練習すること。神に仕える私たちにとっても剣が必要なことはあるでしょう。 そして、３つ目、これが一番大切なことなのですが・・・・） クリフトは振り向き、宿へと歩いていく仲間達の後姿を見ながらその言葉を思い出し、微笑を浮かべた。 「信頼する仲間と共に在り、心を合わせて戦うこと・・・・・・」 大切なこと３つ おしまい |
| 77777連続ラッキーキリ番の1つ77776ＨＩＴクスノキ様からのリクエスト「ブライ＆ディルト＆ルリアの青年時代の話」です。考えても考えてもいがみあうブライ＆ルリアとそれを嗜めるディルトという図式しか思い浮かびませんでした。3人の性格は歳を経ても全く変化していません。 駄文ではありますが、管理人自身が大好きなトリオですので（ルリアとディルトはオリジナルキャラクターですし）、書かせていただいてとても楽しかったです。それではお目汚し、失礼致しました!! |