やっとのことで爆薬で破壊された部屋の整備を終えたブルーの前にジンベエは虚空から突如出現した。 「おお！ブルー無事であったか！心配したぞ！」 副官ぎょっとした。上官の顔はすすで真っ黒に汚れていた。 「ジン様！お怪我は！」 「大事ない。すすで汚れたのと・・・・・・むう、多少は火傷をしたようではあるが・・・・ ・・・・・これは完全に無事であったｖ」 大切に腕に抱えていた紙袋を副官に差し出す。受け取ったブルーは中を確かめる。 「これは・・・・クッキーですか？」 「見ての通りだ。チョコチップクッキー、という。一枚どうだ。」 副官はさく、とかじり、笑った。 「少し私には甘すぎますが、そうですね、なんだか懐かしい味がします。」 「うむうむ、そうであろ、そうであろ・・・・・うっ！失策だ！帰る時にあの者をスカウトしておくのであった。ブルー。このクッキーを焼いたものは明らかに私と同じ光を瞳に湛えていたのだぞ！ジンベエ・フォン・シャークスコッチ！痛恨であった！・・・・・いや、絶対にスカウトしてみせる。スカウトして日々、茶菓子を焼いて貰うのだ！そして春の日溜りのようなあの笑顔をを見ながら茶を飲むのだ！」 ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ 「・・・・・ジン様・・・・もうやめて下さい！」 「弱音を吐くな！お前も手伝うのだ！」 家事担当をスカウトにしに行くべくジンベエは今日も誤爆の実験をしている・・・・・そしてそこには瓦礫の山。後始末をするのは当然副官である。 ギャラクティックジョーズ副官、ブルー。彼の気苦労は今日も絶えないようである。 おそらくカイユンはジンベエと仲良しになるだろうということで・・・・（汗） ＳＦ編 ＥＮＤ |