やっとのことで爆薬で破壊された部屋の整備を終えたブルーの前にジンベエは虚空から突如出現した。 「おお！ブルー無事であったか！心配したぞ！」 副官ははあ、とタメイキをつく。 「心配していたのは私の方です。・・・・・まあ、あなたのことですから大事ないとは思っておりましたが。」 まわりに迷惑をかけるようなことはなかったか、と問うてみたかったが、あらたな事後処理をする気力は今の彼には不足していたため、言葉を続けるのをやめた。 と、ジンベエの足の後ろから、ひょこ、と一羽のペンギンが顔を覗かせた。 「ペンギンの・・・・雛、ですか？」 「ああ、この者か。試練を乗り越えた副賞にと管理人がくれたのだ。」 ペットの一羽くらいなら可愛いものだ。ブルーは目をぱちくりさせるペンギンに微笑みかける。 と、ぼた、ぼた、ぼた、とジンベエのマントからペンギンが・・・・出るわ出るわその数ざっと２０羽。思わず副官の顎が落ちる。 「どうだ。可愛いであろう。・・・・一緒に来るか、といったら頷いたので連れてきた。」 流石に副官の視線が険しくなる。 「返してきてください！」 「？何故だ？こんなに可愛いのに。それに一羽だけでは可哀相ではないか！」 「とにかく返してきて下さい！」 「・・・・・・むう。返そうにも管理人のところへはどうしたら行けるのか、はっきりしないぞ？」 二人がそんなことを言い合っている間にペンギンたちは副官を囲んでマイムマイムを踊り始める。 ギャラクティックジョーズ副官、ブルー。彼の気苦労は今日も絶えないようである。 管理人編 ＥＮＤ |