| 随分おそくなりましたが、あとがきを書いています。 この話でははみだしシークレットチームドロップアウトのチームリーダーことジョセフィーヌ ルノーとロマノフのことが明らかになっています。 最も温厚なロマノフですが、家族関係は５人の中で一番悲惨です。最も愛していた人がおそらくは自分の為に死に、その死を明るみに出すことすらできず自分で死体を埋める。・・・・・だのに彼は終始冷静です。・・・・チームの重鎮（といってもまだ30代後半ですが）の彼は、あとの４人を見守る役目を自分から負っていますが、このままでよいのだろうか、とも思います。 そしてジョー。 宇宙連邦の中でも一目置かれる大企業の令嬢。社会に何も疑問さえ抱かなければ、アランのことを大切に思う優しい気持ちさえなかったら、彼女はそれなりに幸せに暮らしていけたと思います。 でも、できなかった。 そして、あそこまでの過去を作らなくても、というようなひどい経験をさせてしまいました。 乱暴されて、子供まで身ごもらせられて・・・・・とてもじゃないけれど、明るいＳＦの女主人公の経歴ではありません。 でも、彼女は、そうやって一度そんなことがあったからこそ、優しくなれるのだと思います。カイユンやロマノフに対してはもちろんのこと、どこか人格崩壊しているソーンダイクやマリオにも、悪いことは悪いと度突き倒しながらも目をそむけることはしません。 彼女は強い人ですけれど、本当の意味での強さとはまた違うと思います。・・・・彼女はまだ、義理の母親であるリジーやパーカーの庇護から抜け出ようとはしていませんし、自分が堕ちていったことを乗り越えていない部分があります。 この話、恋愛要素が殆どありませんが、ジョーはこのままでは人を好きにはなれないと思います。好きになったとしても、その人の前からどんどん逃げていってしまうでしょう。 彼女が本当の意味で自分の過去を乗り越え、人を好きになって存分に甘えられる幸せを見つけたときがこの話が終わるときなのではないかと思います。 現在第６弾まで続いているということは、中々幸せになってくれないということなのですが・・・・・・ さて、今回、書いていて、不覚にも三白眼の爆破屋が妙に可愛くなってきました。 群れるのが嫌いだといいつつ、ジョーやカイユンと絡むのが大好きなようです。 ああ、私には真にニヒルな男は書けないようです。 絶対に手が届きそうにない人に惚れたようですが、どうなりますことやら。 それでは、また、次の話でお会いできれば幸いです。 どうか、ジョーを、この５人を見守ってやって下さい。 |