晴れた日の昼下がり、TFDアジト、古びた倉庫の前にメンバー五人とプラス一人、作者のクスノキが何かを見上げている。 「う〜ん、良いね良いね♪われらの大冒険活劇にはもってこいの看板だワン」 完成直後、まだペンキも乾ききらない看板を前にしてゴン太が満足そうに言った。その横には毛皮のいたるところに黒いペンキをこびりつかせたフランクがいる（なんてこった！これじゃダルメシアンだ！）。手には使い込まれたハケが握られており、看板との激戦の様子を物語っているようだ。 「けっ、隊長サンはほとんど何もやってねえじゃんか。俺と、クスノキが全部やったようなもんだろ」 「いやあ確かに、拙者らはほとんど見てただけでござったなあ。両人とも、器用なもんでござる」 少し離れた廃材の板切れの上に、いつのまにかきちんと正座したミッキーが、どこから出したか湯呑みの日本茶を飲みつつ言う。あんたはお茶飲んでただけだったね。 「おいおい、自分たちの作者に向かって呼び捨てはないでしょうフランク君や。あ、どうも、クスノキです」（←カメラ目線で） クスノキと呼ばれた人間がカメラに向かって挨拶する。それを見てじっとしていられる連中だろうか？いやいやとんでもない。 「ど〜っもこんちは！！オレがTFD隊長の、TFDタイチョーのゴン太だワン！！よろしく〜」（カメラに向かって走りつつ大ピース） 「おれロッキーね、ロッキー。あれ？おれ映ってる？映ってるのこれ？ちょっと・・・・映ってるって？よかったよかった、うひゃひゃひゃひゃ！」（ゴン太に割り込み、肩に腕をまわす） 「おいっ！一番の功労者である俺をさしおいてなっに目立ってんだよ！！ほらウォレットも来いって。映ろうぜ」 「・・・・・・・・・」（まんざらわるくもなさそうな感じでフランクと肩を組む） 「「「「いえ〜〜〜いっ！！！」」」」（全員牙をむきだし、満面の笑顔でカメラに超接近。カメラさんひいてますって） 「ああやれやれ、とんだビデオレターになってしまったな」 毎度おなじみの展開に苦笑いしつつミッキーの横に座り込むクスノキ。ミッキーが如才なくお茶を差し出す（だからどこから出てくるんだ？）。 「ビデオレター？どちらへでござるか？」 「いや、俺が多大にお世話になっているお方でしてね・・・もちろんお前たちもなんだが。現物だけではあれなんで、一緒に送ろうかと思ってさ」 「ああ、ばけさん殿でござるな？お噂はかねがね聞き及んでいるでござる。う〜む、いつか直接ご挨拶したいものでござるな」（お茶を飲んでいる） 「それはそうだねえ。ああそうだ、あの看板、名刺サイズの作りますか。印刷機はあったっけ？」（ずずっとお茶をすする） 「そうとう古いやつならそこの倉庫に・・・。ああ、なるほど。例の司令官殿にでござるか。たしか名刺を集めておられたはず。いい心がけでござるな」 お茶を飲み干し、クスノキが立ち上がる。 「お〜いフランク！！もう一仕事だあ！！」 「なに！？」（遠くで振り返る） 「隊長たちもであるよ！！印刷機を引っ張り出すでござるっ！！」（懐からひもをとりだし、素早くたすきがけ） 「よ〜っし、がんばっちゃうよ〜！！ワンワンッ」 「ち、ちからしごとはちょっと・・・ってうわあっ！はなせえ！！」（無言のウォレットに引きずられていくロッキー） よく晴れた空のした、TFDのアジトには今日も活気が絶えないのだった。 （おわり） |
| クスノキさん、ビデオレター有難うございました。そして縮小して名刺にしていただいたモノも無事に届いております。看板の本体はなにやらわらわらした小さなものたちがそちらに『看板交換』に伺う作戦（襲撃かい!?）を練っておりましたので、どうかお気をつけ下さい。・・・・・って、ゴン太、かわいいですねぇ。これからも宜しくお願いします。ああ、ミッキーさんがいれてくれる日本茶が飲みたい・・・・（ばけ：管理人） |