いつかはきっと
ミストが泉の傍を通りかかったとき、ワユは深いため息をついていた。ついで、かなり大きな呟きが彼女の耳に入った。 「ああ、もう、嫌だ！」 その声ははミストを反射的にさっと茂みに隠れさせた。何故なら、元気者の剣士がこんな風に弱音を吐くことなど、未だ嘗て無かったことだったからだ。ワユが弱気になる日、それは世界の終わりが来るまでないとミストは思っていた。 茂みからちら、と泉を見やると、上半身はシャツ一枚だけという姿のワユが、手を腰にやり、静かな水面に映った己の姿を親の仇を見るように見つめているのだった。彼女はやおら、近くにあったかなり大きな石を両手で持ち上げ、胸のところに抱え、えいやぁ、と泉に投げ込もうとして……あまりの重さに投げ損ねてその場にしりもちをついた。 「ワユさん！大丈夫!?」 思わず飛び出したミストだったが、ワユは怪我をしたわけではない。盗み見ていた理由をどう話そうかと悩んでいると、ワユはしりもちをついた姿勢のまま、その大きなひとみを見開いてキョトンと傭兵団団長の妹を見つめ、頭を掻いて笑い、ピョンと反動をつけて立ち上がった。 「ご免ご免！あちゃー、ミストに恥かしいところ見られちゃったかなー？」 ミストはぶんぶん首を横に振った。ティアマトに手鏡を見せて貰うことはあるが、砦に大きな鏡はない。自分の姿を映そうとするとき、ミストもここに来る。ワユの気持ちはわかるつもりだ。 「ううん。そんなことないよ。でも、気にすることないわ。ティアマトさんも言ってた。時期っていうのがあるんだって。私も悩んでたことがあって、そしたらティアマトさんがいろいろ教えてくれたの。ティアマトさんも、私達くらいの時にはやせっぽちだったんだって！」 決して発育良好とは言いかねる……扁平なワユの胸のあたりに目をやってミストは小声で言った。すると、ワユは恥かしがる風もなく大きな声で言った。 「そっか。そうだよね！修行すればもっと太くなるよね！よーし、見てて。ミストちゃんのことすぐに追い越してみせるよ！」 「え？修行？太くなる？私を追い越す？ワユさん、一体何の話？」 ワユは細っこい腕をぐっと曲げ、小さな力瘤を作って見せた。 「もちろんこの腕のことだよ。なんでだかミストちゃんよりも細いものね。うー、剣士としてちょっとばかりっていうか激しく悲しいよね。もっともっと筋肉つけなきゃ。うん。」 ミストは自分の二の腕のあたりをもう片方の手で掴んだ。これは筋肉ではないのだが。ボーレやヨファがいうところの「ぷよぷよした」皮下脂肪という奴なのだが……いや、それはともかくワユの腕は確かに細いものの、ちゃんと筋肉はついている。そうでなければ、いくら細身の剣といえども自由に操ることなどできない。あれだけ剣を振り回せれば十分ではないだろうか。 「ワユさん、ワユさんはどれくらい筋肉つけたいの？」 と、ワユの瞳が夢見る乙女のようにキラキラと輝いた。 「そりゃあ、理想を言えば大将くらいだよ！！あんだけ筋肉がついたらどんな剣だってらくらく振れる。大陸一を目指すからには半端な腕の太さじゃ間に合わないってば。」 兄は近頃とみに腕が太くなった。そのお陰で、この３ヶ月のうちにもう２度も服を縫い直す羽目になっている。ボーレだってアイクほどではないがこの間やはり服を直した。なんとなくヨファも時間の問題という気がする。青年達にとってそれはよくあることなのだろうが、女にとってはそれは普通ではない。ミストは、ワユの細身の体から兄のような無骨な太い腕が生えている様子を想像してげんなりした。 「ち、ちょっと、ワユさん、それはちょっと……」 「うん、うん、道は険しいよね。わかってる。鍛錬あるのみ！頑張るよ！」 “じゃあねー！”と手を振って木刀を握り走っていくワユを見送ってから、ミストはふるふるっと首を振った。 (どこがどうってよくわからないけど、これって何か違うって気が……。お兄ちゃんみたいなふっとい腕になれるわけないじゃない。お兄ちゃんの腕の太さって男としたって、太すぎる方だと思うし……第一あんなにすらりと伸びたワユさんの綺麗な腕が太くなったら何か嫌!!) ぶんぶんと頭を振るミスとの背後からティアマトの落ち着いた声がした。 「ミスト？どうしたの？」 「あ、ティアマトさん、あの、ワユさんが……」 ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ ミストからワユのことを聞いたティアマトは少し笑い、しかし、顔をしかめて真剣にワユのことを心配しているミストに、ワユと少し話をしてみるわ、と請合った。夕食後、ティアマトは自室にワユを呼んだ。 「……私達に見えないところでそんなに無茶な鍛錬をしているの!?」 ワユの日々の修行メニューを聞いたティアマトは半ば呆れたような声を出した。 「それ、私が騎士だったころに受けたどんな鍛錬よりも激しいわ。」 「えー、そうなんですか？……だったらどうしてあたしの腕は細いまんまなんだろうなぁ。……得物が細い剣ってところがいけないのかな。……そうだ！ティアマトさんみたいに、斧をもったら少しは太くなるかなあ。そういえばラルゴさんも斧使いだったし……ううう、あの腕、ほれぼれしちゃいますよね。」 まったく、この子は、と傭兵団の副長は目を細めた。 「私があなたくらいの時には、腕が太くなるのを嫌がったものだったのだけど。」 「えー！どうして！あ、いえ、どうして嫌だったんです？」 ティアマトは回顧した。強くなりたかった。強くなって尊敬するガウェインのそばに居られるようになりたかった。……しかし、彼には自分を可憐な少女としても見ていて欲しかった。だから、鍛錬するに従って上腕に筋肉がついていくことが堪らなく悲しかった。……それはいつしか気にならなくなったのだけど。……ガウェインがエルナを妻としたとき、その時を境にして、ティアマトの想いは「振り向いて欲しい」から「共に戦いたい」「背を護りたい」に変わった。それからはむしろ男のような腕になりたいとさえ思ったものだった、が、そう思いはじめてから皮肉にも腕は太くならず、女性の柔らかなラインを保っている。 「ご、ごめんなさーい、話したくないことならいいです。でも、鍛錬のときだけでも斧を素振りしたら腕、太くなるかな。だったら、斧での訓練の仕方、教えて下さい！あたし、剣で身をたてようっていうのに、今のまんまじゃこの傭兵団の中じゃキルロイさんにしか腕の太さじゃ勝てないです。ヨファにさえ負けてるんだもの。」 ティアマトは陽だまりのようなキルロイの笑顔を想いながらくすっと笑った。確かに彼は細くみえるが、実のところは着やせするタイプだ。本人もティアマトの腕より自分の腕が太いことにびっくりしていたけれど。 「キルロイは厚着しているからわかりにくいけれど、あなたより腕は太いわ。」 「へ？キルロイさんにも負けてる!?わーッ！どーしよー！こうしちゃいられない。鍛錬しなくちゃ！」 「どうもしないでいいわ。男と女じゃ体のつくりが違うんだし、あなたは細身だからこそ身軽に素早く動けるじゃないの。」 ワユは聞いていなかった。失礼します、といって、飛び出していくワユをティアマトは呆れて見送ったが、叫んだ。 「ボーレから斧を借りて素振りなんかしちゃ駄目よ。素人がやったら、腕に筋肉をつける前に肩を壊してしまうわ。わかった？ワユ。」 ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ 「うー、いたたた。」 歩きながら左手で右肩を押えるワユの横でティアマトが彼女の肩から腕を軽くマッサージしながら首を振った。 「だから以前に止めたのに……幸い筋に異常はないようだけれど。普段使わない筋肉をいきなり使うからそうなるのよ。いい、斧を使うときは…」 「ストーップ！」 ミストが二人の間に割って入った。 「鍛錬の話は一切しちゃ駄目！腕太くしたいとかいうのも。傭兵団のみんなだってびっくりしてたわよ？シノンさんなんて、飲んでたお酒吹いちゃって、『アイクどころか俺より太くなりいっこねえ』って怒鳴ってたじゃない。ティアマトさんもよ。今日はお祭で、しかも警護の依頼が来ていないのよ！昨日も約束して貰ったとおり、自分がアイク傭兵団の団員だって言うのもなしだからね。今日は一日、お店を見たり、お買い物したり、お菓子を食べたりして過ごすのッ！」 ワユの瞳がキラッ、と光った。 「お店？いい剣の出物があったりするかな？」 「だから、ワユさん、剣の話も駄目ッ！護身用の短剣以外、砦に置いてきて貰ったのは何の為だと思ってるのッ!」 今日は、傭兵団の砦から程近い村のお祭日である。ボーレとヨファから一緒に行こうと誘われたミストだったが、彼女はお昼になったら合流しようね、とかわした。生真面目な副団長ははミストが誘わなければ祭りを楽しむことをしないのを彼女は知っていたし、ワユは一人で出すのは何か心配だった。それに、女だけで村をまわるのはとても楽しいものである。いつもの通りでいい、と固辞する二人に、村娘の着るような服を着せ、前に立って歩くミストは元気溌剌、あとから歩く二人は、スカートの裾を邪魔に思い、いつもよりもぎこちなく歩いていた。特にワユは無闇にぎくしゃくとし、可愛らしい服が台無しだった。 「わー、今年は盛大だね、ティアマトさん。」 「そうね。本格的に復興したということだわ。いいことよ。」 「あ、あそこのリボン、ワユさんに似合うんじゃない？ね、ワユさん、……って、ワユさんどこ行ってるの？」 ワユは大道芸の人垣に突入していた。人垣の中央には、一人の背の高い男がおり、木刀を両手に口上を述べていた。 「さぁてお立会い、お立会い。この木刀で、俺に打ちかかってみないかね。五回剣を振り下ろして一度でも俺の体にかすりでもすりゃ、あんたの勝ちだ、賭け金を二倍にして返すぜ。だが、俺が全てを木刀で受け止めるかかわし切ったら賭けた金は俺のもの。運試しは五回もあるんだ、どうだい、あんたに有利な賭けだろうが？さあ、挑戦する奴はいないか？」 男は相当の遣い手なのか、地面に置いた籠には相当な金額の貨幣がじゃらじゃらと入っている。 はいは〜い、と勢いよく手をあげ、ワユが前に進み出る。男は鼻で笑った。 「冗談はよせよせ。あんたみたいなほそっこい嬢ちゃん、いくら木刀でも怪我するぜ！」 「おじさん、それはないよ！あたし、こう見えても、アイ…」 ワユはミストにスカートをぐいっと引っ張られて黙った。約束だ。自分が剣士だということ、ましてアイク傭兵団の一員だとは言えない。ううう……としょぼんとして俯いて拳をぎゅっと握るワユに対して、男はニヤッと笑い卑猥な言葉を浴びせた。と、ティアマトがすっと進み出た。制止しようとするミストに目で合図して人の輪の中心に出る。 「こりゃまた、別嬪の色っぽい姐さんだね。やるかい？あんたは特別に掛け金なしでもかまわんぜ。ちょろっと仲良くさせてくれりゃあ本望だ。」 男のにやにや笑いを無視し、ティアマトは差し出された木刀を受け取り、軽く振り、何かに気づいたのか小さく笑った。 「ん？さあ、姐さん、どっからでもかかってきな！」 ティアマトは、一度木刀を上段に構え、すぐにいささか不自然に右手逆手に持ち替えて刀の先を左下へと流すように横に構えた。 「ティアマトさ……」 ハラハラしているミストの肩をワユがぎゅっと抱いた。 「大丈夫、ティアマト副長に限って、判断を間違うことなんてないよ。……戦斧が一番の得意だけれど、剣だって、並みの剣士よりずっと使えるんだから。」 頷くミストの目前、ティアマトは木刀の重さを確かめるかのようにゆうらりゆうらりと先を動かした。 「はッ！」 気合い一閃、薙ぐように払った木刀は、見事男の脇腹を捕らえていた。驚愕して目をみひらく相手の前で、ティアマトは木刀の柄を地面につけ、勢いよく足で刀身を踏みつけて折ってしまった。 「何をしやがる！」 割れた刀身の中から転がり出たいくつかの金属塊をティアマトは拾い上げてみせた。 「それはこちらが聞きたいわ。……鉛のおもりをとんでもないところに仕込んであるなんて。これでは、普通に剣は振れないわ。なまじ、剣を扱っている人間ほど、違和感で刀を操りにくくなる。……私はこれはイカサマだと思うのだけれど、あなたはどう思うのかしら。」 男の目が大きく見開かれた。ティアマトはじっと窺っている。と、群集から『イカサマだ！』『金を返せ！』という声が飛んだ。男は逆上し、腰の真剣を抜いた。このような場、しかも丸腰の女に対して真剣を抜くとは、この男、過去に人を幾人も斬ってきたのに相違ない。ティアマトは素手のまま、ひらりと身をかわす。何度か男が剣を振るうちにティアマトの赤毛が一本斬られてはらりと地に落ちた。 「……あのイカサマ野郎、人並み以上の腕はもってるみたいね。」 はらはらしてワユの腕を掴むミストをよそに、ワユは戦況を冷静に観察していた。 (そして、なんでだか副長の動きはいつもより鈍い…どうして？こりゃ、加勢したほうがいいや。) 躍り出たワユに、男は怒鳴った。 「ガキはすっこんでろ！」 「ガキじゃないってば！」 そして、ワユはティアマトの動きが何故鈍かったのかを自分自身で思い知った。…これは、長いスカートのせいだ。よぅし、ここはばっさりスカートを切り払って……しまったらきっとミストに叱られる。とにもかくにも。 「ええい！」 ワユはスカートを勢い良くまくりあげて腰にからげ、腿に縛り付けておいた剣……さきほどからのギクシャク歩きの元凶……を外して、鞘におさめたまま男の剣を受け止めた。その隙に、後ろに回りこんだティアマトが男の腎臓のあたりを拳で強打すると、暴漢はその場にくず折れた。すかさず、ティアマトが周りから投げ入れられた縄で手足を縛った。 ワユが身動きを封じられた男の頭をパコンと軽く鞘で殴った。ティアマトが制止する。 「もうやめなさい」 「……こいつってば、あたしのことガキって言って相手にしようともしなかったッ。うー、あったまくる。」 （そこなの？) ティアマトとミストは顔を見合わせる。と、騒ぎをききつけてきたのか、人垣の中にボーレとヨファを見つけた。 「あ、おーい、二人とも、そこに居たんだ？」 ワユが大声で叫ぶと二人は頬を赤くした。 「え？何？何？」 ……この年若い女剣士は、自分が公衆の面前でスカートをがばっとまくりあげていることなどすっかり忘れてしまっていたのだった。 ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ 「……やんなっちゃうな。」 炊事場で親の仇でも見るように芋を睨んで皮剥きをしつつ、ワユはぶつぶつとつぶやいた。 「あたしは鍛錬に鍛錬を重ねてるつもりなのに、傍からみたら、『ガキ』にしか見られない。……一流の剣士なら、初対面の相手だって威圧できるはずだのに。……ツイハークさんとか、ソーンバルケさんとか、大将だって……やっぱり、腕がこんなにほそっこいのがいけないんだぁ。はあ……腕、太くしたいなあ。大将みたいに肉を沢山食べたら太くなるかなあ。でないと大将と手合わせしたときに簡単に跳ね飛ばされちゃうよねえ。あああ、大将がうらやましい。」 と、後ろから太い声が降ってきた。 「俺がどうかしたか。」 「あ、大将！……どうしたんです？」 「……一応、俺も炊事当番だ。」 「あ、そうかぁ。」 隣に座り込んで芋を剥き始めたアイクに、ワユは、どうやったらアイクのように腕が太くなるだろうか、やっぱり肉を食べないといけないのだろうか、と真顔で尋ねた。 すると、アイクはワユと同じように真顔で返答した。 「俺並に肉を食うのはやめておけ。ワユがそれほど多く肉を食ったら腹の具合が悪くなるのがオチだ。それに……食費に金がかかるとミストやオスカーやセネリオに叱責される。」 うー、でも、腕、太くしたいな。とワユが呟くと、アイクは尚も真顔で返した。 「俺は腕を太くしようと思ったことなど一度もない。鍛錬をし、食いたいものを食い、そうしたらいつのまにかこうなっていた。……それは結果であって目的ではない。俺は俺の思うとおりにやってきて、今の俺という一つの形になった。ワユもそれでいいのじゃないか。……お前のやり方で鍛錬をし、飲み、食い、日々暮らしていけばいい。その結果、腕が細くなろうが太くなろうが嘆くことはない。それはお前自身が到達したお前なりの、いやお前という唯一無二の形なんだからな。」 ワユは目を見開いた。 「……大将。」 「なんだ。」 「いや……大将が難しいこと喋るの、久しぶりに聞いたよ。」 「そうか。俺は頭が悪いから、喋ったことが難しかったかどうかよくわからんが。」 ワユはニコニコと目を細めた。 「難しかったよ！そいでもって、すっごくいい話だったよ!!そっか！あたしはあたし、だよね。大将、あたしがどんなあたしになるのか、見ててね！あたしはあたしのやり方で強くなって、いつか大将と肩を並べてみせるからさ。」 「ああ、楽しみにしてる。」 ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ 白い僧衣姿がこちらに向かって走ってくる。愛馬の世話をしていたティアマトは、息をきらせて馬屋にかけこんできて激しく咳き込むキルロイの背を優しくさすった。 「どうしたの？キルロイ」 「あ、ティアマトさん、ワユさんが僕のことを追いかけてくるんです。いきなり、『あたし、キルロイさんの恋人になるねー。』なんて宣言されてしまって……いきなりのことで、さっぱり訳がわかりません。やっとここまで逃げてきたんです。」 ティアマトは小声でごめんなさい、と言った。 「え？どうしてティアマトさんが謝るんですか？」 「あの……ワユが腕を太くしたいっていってたのはキルロイも知ってるわよね。……そのことはどうやら解決したらしいのだけれど、武者修行で手合わせしたいと思った人に、子供だと思われて相手にされないのは絶対に嫌だから、色っぽくなりたいっていって……何を思ったか四六時中私に貼りついているものだから、私なんかを手本にするより、恋をするのが一番よ、って言ったら、あの子、しばらく腕組みして考えて、『だったらやっぱりキルロイさんよね、うんうん、あたし、キルロイさんのこと、大好きだもん！』って……」 「！そ、それは……ワユさんは気持ちのいい人だけれど、いきなり言われても……」 そこに話題の主が走りこんできた。 「わー、ここにいたんだキルロイさん、探しちゃった〜！あたし、はりきって恋しちゃうからね〜！よろしく〜！」 小さく噴出すティアマト。眉を下げ、困った顔をするキルロイ。ワユは満面の笑顔。 この元気者の女剣士が色気づく日はアイクと肩を並べるよりもずっとずっと……まだまだ先のようである。 |
| アイク傭兵団、ワユさんの話です。痩せたい〜というのは多くの女性の望みですが(私もそう考えることがありますが)、ワユの望みは逆、でも、「こういう体型になりたい！」という思いは痩せたいというのと同じ……というような設定で書いてみました。ワユはいつまでも元気溌剌でつっぱしって欲しいです。キルロイとは可愛いほのぼのコンビですね。大将ことアイクへの気持ちは今のところ純粋に尊敬ですが、時がたてば少しは変わってくるでしょうか。アイクは…彼こそあらゆる意味で最も変化がないというか既にできあがっている輩かもしれませんね。 ワユにしても、その他の傭兵団の面子にしても、彼らが彼ららしく生きていけることを願って止みません。 そして、ティアマトさん、ワユ、ミストがいつまでも「三姉妹」的ポジションでありますように。 |