最強の好敵手
したたるような緑の森と、輝く湖に囲まれたヴェルダン王宮。開け放された大きな窓の中には、大きな椅子の背にもたれかかり、手にした手紙を睨みつけるようにしている若き王の姿があった。 王の名はファバル。弓の名手であり、民から慕われていた今は亡きジャムカ王子の忘れ形見である。その金の髪と大きな瞳はは母親から譲り受けたものであったが、顔かたちや凛とした雰囲気は父親に生き写しだった。 ファバルはもう一度手紙を初めから読み直した。…椅子の上に胡坐をかいて。豪奢な衣装も台無しの所作は、側近がいたら卒倒ものであったが、幸運にもここ、王の私室には他に誰もいなかった。 「……」 そして、胡坐をかいたまま書き物机の上からもう一通の手紙を取り上げた。こちらは何度も何度も読んだのか、紙に少し皺が寄っている。 “お兄ちゃん、元気？私は今、ユングウィのお城に来ています。シャナン様からお休みを貰えたのよ。お城ではレスターや、エーディン叔母さまとお茶を飲んだり、話をしたり、遠乗りに連れて行って貰ったり、毎日がとっても楽しいです。久しぶりに会うと、話したいことってとっても沢山見つかるんだね！お兄ちゃんともいっぱいいっぱい話したいです。孤児院の子のこととか、イザークで起こった面白いこととか。この手紙にも書きたいけれど、長くなっちゃうからあとでね。レスターや叔母さまはしばらくお城を離れられないんですって。だから私一人でそっちに行くね。じゃ、待っててね！ あなたの妹 パティより 追伸：ちゃんと王様をやってる？シャナン様みたいに、ってのは無理だと思うけど、頑張らなくっちゃダメだよ！” その手紙に親友のレスターからの手紙も添えられていた。今ではユングウィの城主となっている従兄弟のレスターは、頻繁にファバルに手紙を書いてくれる。通常、城主からの書簡は正式な使節の手で運ばれるものであるが、彼らの間の往復書簡、気の置けない手紙は城に出入りする商人が仲立ちしてくれていた。 「……ちくしょう。時期的に、ぴったりあっちまうんだよな。ただの悪戯だったらよかったんだが。」 ファバルは妹と従兄弟からの手紙を置き、睨みつけていた手紙をもう一度手に取った。質の悪い羊皮紙には、乱暴な字がのたくっている。…弓の練習を城壁沿いでしているときに、石に結び付けて中に投げ込まれてきたものだ。 “妹は預かった。命が惜しくば、王一人きりでヴェルダンの家宝、王冠の宝玉を持って北東の森の遺跡に来い。必ず一人で来るのだぞ。他の者がついてきた場合、即刻妹の首を刎ねる。これは脅しではない。” 手紙の中には長い金髪が何本か挟み込まれていた。パティのものに間違いない。 どうしたものだろうか。宝玉を狙っていることからして盗賊の類であろう。もっと厄介な相手ならば、魔法のかかった道具類を、更に、神々から与えられた武器、神弓イチイバルを要求してくるはずだ。 ファバルは傍らにたてかけてあったイチイバルを手に取った。戦場で、幾度となくファバルの身を、そして戦友たちの命を救ってくれた神弓。それを手にするたび、腕から肩、そして全身へ力が漲ってくる。 暗黒竜、ロプトゥスとの戦いが終わり、ファバルがヴェルダンで即位してからもイチイバルはその力を遺憾なく発揮した。力を頼りとした山賊まがいの豪族達が群雄割拠し、国が乱れていた当初、戦乱で弱小化していた騎士団は、のさばる豪族達を押さえつけることができなかった。小競り合いは争いとなり、大規模な戦になりかけたとき、苦戦する騎士団の先頭に躍り出て弓をひき、たった一人で敵を再起不能になるまでたたきのめした男がいた。騎士団は驚愕しつつも勝利して安堵したが、それが兵士に身をやつした国王だと知るや蒼ざめた。お願いです、もうこんな大胆なことはなさらないで下さい、と懇願する騎士団長や大臣達に向かってファバルは不服そうな声で言った。 『どうして国王が出張っちゃいけないんだよ？城の奴らが困ってたら助けるのが王様ってモンじゃないのか？』 有難いことですが、怪我でもなさったらどうするおつもりですか!? 『うんうん、怪我はしないように気をつけるさ。それに、万一怪我をしても、オレは治りが早い方なんだ。気にすんな気にすんな。』 …気にしないわけにはいかないではないか。 それからもファバルは、盗賊団が出た、地方領主が反旗を翻した、と報告があるたびに大臣の目を盗んで嬉々としながらイチイバルを担いで出陣し、ほぼ一人だけで敵を壊滅させた。つい一ヶ月前、不覚にも足に切り傷をこしらえ、（それは戦いではなく、前方不注意で歩いていて石にけつまずいたせいなのだが）、ジャムカの父の代から城に仕えているという老いた大臣に、お願いです、無断で出陣するなどもうやめて下さい、ああ、隣国のレスター様はあんなに繊細でで思慮深い方なのに、陛下はどうして大雑把で大胆すぎるのでしょう。私は心配で命が縮まりそうです。陛下にもしものことがあったら私はジャムカ様にもそのお父上バトゥ様に顔向けができませぬ。…と涙ながらに訴えられて、“しばらくは絶対に城を抜け出さない”と約束させられてしまったのであるが… 「困った…」 しかし、ファバルが困ったのは、大臣との約束があったからではない。 「……オレの部屋、四六時中見張られているじゃねえか。どうやったら抜け出せるんだよ!?」 ……もう、遺跡に行くことは決めているらしい。ファバルの考える“しばらく”は数日間くらいのことであるから大臣との約束を破るわけではないし、、何より、彼は父親は違うがたった一人の妹を何者にも代えがたく愛していたからである。彼は開け放された窓を見た。 「しゃあない。ここから降りるか。」 躊躇なく護身用の短剣を使って王冠から宝玉を外す。王冠が歪んだがそんなことは知ったこっちゃあない。、赤い宝玉を無造作に懐に入れ、シーツを破き紐にする。盗賊稼業をしていた養父から以前に教わった“絶対に解けない結び方”で紐を結び合わせ、端をどっしりとした机の脚に固定する。豪奢な王の装束を脱ぎ捨て、獣の皮を綴って作った上着を羽織る。寝台の下に隠してあった矢を矢筒いっぱいに入れ、背に負う。最後にイチイバルを担いだ。 「お、いけねえ、いけねえ。」 机の前に戻って紙に大臣宛の短い書置きをしたためると、彼は身軽に窓の外へと躍り出た。数秒後には大地を踏みしめ、ファバルは手紙で指定された遺跡に向かって走っていた。 ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ 遺跡につく頃には太陽はだいぶ西よりになっていた。ここは、嘗て大規模な盗賊団の根城となっていた場所であるが、ファバル自らがその息の根を止めた。もしや、それを逆恨みした残党がこのような振る舞いに及んだのかもしれない。 ファバルは隙間から草がぼうぼうと伸びた石畳の上に立ち、半壊した石造りの建造物群に目を向けた。隠れるところが無数にある。敵にとってそれは有利だろうが、自分にとっても有難い。彼は非常に目が良い。ちら、とでも敵が動きをみせてくれればしめたものだ。物陰に隠れながら敵を狙うことができる。…しかし、気配は全く感じられなかった。 「オレだ、ファバルだ！約束どおり、一人で来たぞ。」 石の柱の陰に隠れ、腹のそこからがなった声は広い空間に散っていった。 「妹を返せ！」 あたりは静まり返ったままだ。 「どうした!?パティの声を聞かせろ！」 すると、聞き間違えようのない妹の声がかなり遠方からした。 「お兄ちゃん！逃げて！危ない！」 その声を聞いて、ファバルはふうっと息をついた。パティのいる場所はわかった。そちらに向かってほんの少しだけ頭を動かした。すると、一本の矢が僅かに見えているファバルの頭に向かってとんだ。額当てにしている白い布をかすり、布ははらりと地面に落ちる。ファバルは色を失った。…そしてすぐにやりと笑った。 “なんていい狙いをしてるんだ。そしてあんな遠くから撃ってくるとはな。もう少し頭を覗かせていたらお陀仏だったかもしれねえ…こいつはできる。ゾクゾクしやがる。” こんな気持ちになったのは、レスターと一緒に弓の訓練をして以来だ。レスターは強弓をひく腕力はなかったが、自分を遥かにしのぐ狙いの正確さと速射の技術を持っていた。今、額当てを切断した矢を放った主は、おそらくは自分と同程度の腕力を持ち、レスターと同じくらい狙いが確かだ。 “世界は広いモンだぜ。まだまだこんな強敵がいたとは。” イチイバルを引き絞り、敵に向かって放つ。もとより相手を射抜くつもりはない。挨拶のようなものだ。 それに答えるように相手からも矢が飛んだ。ファバルが高く撃てば相手も高く、低く撃てば相手も低く撃つ。…相手もファバルの弓の腕を評価しているのだろう。心から楽しんでファバルは弓を射た。二人の丁度中間に聳える塔の上の彫像目掛けて放たれた二人の矢は、一本が左目に、もう一本が右目に命中した。そして、矢筒の中の矢が少なくなったとき、ファバルは叫んだ。 「出て来い。あんたとはさしで勝負がしたい。殺し合いではなく、純粋に弓を競いたい。」 ファバルは用心しながらも、柱の陰から一歩、また一歩と敵に向かって歩き出した。イチイバルの弦は引き絞っているが、殺気は薄い。 「どうした。出て来い。」 すると、瓦礫の陰から敵が現れ、がなった。 「この、大馬鹿！こっちに来な！」 ファバルは、目をこすった。こすって相手を見てからもう一度こすり、それが幻でないのを確かめてから走った。そして相手から数メートル離れた場所で、止まった。相手は弓を手にし、鋭い視線をファバルに向けている。 「女だったのか。…あんたはいったい……ま、まさか、かあちゃん？母ちゃんなのか？」 相手がうむ、と大きく頷くとファバルはイチイバルを放り投げて駆け寄った。…が、ファバルの母、ブリギッドはガツンと拳骨でファバルの頭を殴った。 「な、なにすんだッ！」 吹っ飛ばされて蹲るファバルに、旅装束のブリギッドはやれやれ、という顔をして低い声で言った。 「あああああ、実の親の親の顔を忘れちまうとはね。我が息子ながら情けない。」 「無理言うなよ、母ちゃんと別れた時、俺はまだ十にもなっていなかったんだぜ！」 ブリギッドは嘆息した。 「情けないことならまだ山ほどある。…自分の相棒を投げ捨てるとはあんまりだ。」 言われてファバルはイチイバルを掴み揚げて大事そうに抱えた。 「それに、今のはなんだい？あたしが非道な奴だったならあんたは額のど真ん中を射抜かれてあの世行きだ。それに、敵が一人だとは限らなかったじゃないか。そうしたら射手を倒せたとしても次の瞬間には命を落としている。第一……挑発されたからといって、一人で来る王様がどこにいるかい!?…世界ひろしといえども、このあたしのどまん前にいる阿呆くらいのものだろうね。」 「そ、それはパティの奴が誘拐されたってことだったから…」 ブリギッドは厳しい表情を崩さない。 「確かにそれもあったろうね。でも、あんたが自分の力を過信してたってのも確実だ。…いいかい。いい王様って奴は、国民のためにいろいろ心配をするのが仕事だ。決して周りに心配をかけるのが仕事じゃない。聞けば、あんたは、いろんなところに出張っていって矢をうちまくってるそうじゃないか。そんな奴は王様失格だ。」 「……俺は成りたくて王になったんじゃない。……海賊だったかあちゃんにはわかるだろう。ちんまりと窮屈な服を着て城ン中に上品におさまってるなんて俺には耐えられないんだ。」 「海賊だって同じさ。あたしの養父は海賊の首領だった。斧と弓を使う技量は図抜けていたが、それを振るうのは最後の最後になってからだってよくあたしに言ってたよ。養父のあとを継いで頭になったあたしは、その通りにしてきた。もっともあたしの場合は女だってことと養父と血の繋がりがないってことで、ねじくれた子分に裏切られちまったけどね。でも、これは確かさ。人の上に立つ奴に力は必要なのかもしれないが、それは毎日振り回すもんじゃあない。」 ブリギッドはそこまで一息に言ってから崩れた塀の上に腰をかけた。 「……母ちゃんは、手紙を使って俺を試したんだな。」 「そういうことになるかな。」 「……久しぶりに会うっていうのにあんまりだ、なんて思わなかったのか。」 「久しぶりに会うからさ。……ファバル、あんたがどんな風にジャムカが生まれ育った国を治めているのか、それをこの目で確かめて、具合が悪いところがあったらとっちめてやろうと思ったんだ。」 ファバルは母親の落ち着いた黒い瞳を見、肩を落とした。 「俺は王様っていう器じゃねえんだよ。……母ちゃんの方がよっぽど似合ってる。……そうだ！母ちゃんがヴェルダンに来ればいい。俺なんかよりよっぽどいい女王になれる。大臣や兵士達だって、ハラハラしないで済む。」 ブリギッドはからからと笑い、ファバルの傍にしゃがんでコツン、と額を叩いた。 「あんたがダメな王だなんていっちゃいないよ。…ファバルは周りを思いやれる子だ。そして心根が真っ直ぐな子だわ。…ジャムカがそう育って欲しいと言っていたその通りにあなたは育ってくれたわ。……城下町でいろいろな人からあなたの評判を聞いた。がさつで、大胆で、突拍子もなくて、型破りで…でも、みんなあなたを好きだと言っていた。あなたに任せればこの国は大丈夫だと言っていた。…あたしは嬉しかったよ。あんたみたいな息子を持って鼻が高いよ。…会いたかったよ、ファバル。こんなに大きくなって、丈夫に育ってくれて…」 そして、しっかりとファバルを抱きしめたので、ファバルはそれきり何も言えなくなってしまった。ただ、ブリギッドの金髪に顔を埋めて、母さん、と呼ぶことしかできなかった。 しばらくしてからブリギッドは不思議な微笑を浮かべてファバルに囁いた。 「それに、あたしはこの国にとまるわけにはいかない。」 「どうしてだ？母ちゃんはこの国の王子だったジャムカ父さんと結婚したんだろうが？」 「……デューがね、このままだとあたしから離れていきそうだったから……いろいろとアレコレ迫ってね……奴は物凄く困惑してたけど……それくらいで怯む母さんじゃないからね。だって、今はデューがあたしの一番なんだから。…今、あんたとパティの弟だか妹だかがお腹にいるのよ。…そんなんじゃ、ヴェルダン王宮に居られる訳ないでしょう？」 ファバルはぽかん、とし、それから微笑んだ。この人はもしかして、ヴェルダンに居られない様になるためにも子供を作ったのかもしれない、とファバルは思った。そして、そっと母親の腹に触れた。 「俺やパティもこっから出てきたんだよな。……弟か妹、生まれたら見せに来てくれよ。」 「勿論。ファバルにとっても家族なんだしね。」 そこまで笑顔だったファバルは、片手で顔を覆いしかめっつらをした。 「…でもなあ、やっぱり俺は王様って柄じゃないんだよなあ。」 「自然体で生きなよ。大臣やエーディンとこの息子も助けてくれるしね。…あの子はできた子だね。今度のことを打ち明けたら、『ファバルのことを宜しくお願いします。それと、彼をあまりいじめないでください。』とあたしに頼んできた。……でもレスターは、エーディンやミデェール並に線が細いね。いざってときにはファバル、あんたが助けてやらなくちゃいけなくなるかもしれない。……どうしても王様を早いところ辞めたいっていうんなら手はないでもないけどね。」 「？どんな。」 「早いところ跡継ぎを作って子供に王位を譲ってしまえばいい。」 くすくす笑うブリギッドにファバルは頬を赤くした。 「……俺、嫁を貰ってもいないんだが。」 「……ん〜、そうだねえ、若い女官たちは大人しい子たちばっかりかい？もっとしっかりしろだのなんだのってあんたにお小言をいってくる子がいないかい？」 「あー、一人だけいるな。王様に対してすげぇ言いようだってびっくりした。この頃慣れちまったんだけど…」 「…その子はきっといい子だよ。目をかけてやりな。さて・・・と。」 ブリギッドは振り向いて呼んだ。 「デュー、パティ！」 物陰からパティとデューがひょっこり現れる。 「パティ！デューおじさん！」 ファバルはデューと抱擁しあった。 「ファバル坊ちゃん、元気そうで何よりだ！」 「おじさんこそ！ああ、おじさんにまた会えるなんて、俺、とっても嬉しいや。」 ファバルはデューの左手の指が２本失われていることに気付いたが、それには敢えて言及しなかった。 「俺こそ嬉しいぜ！うんうん、ジャムカの兄貴に雰囲気が似てきたなあ。……さっき姐御と矢を打ち合ってたときにはハラハラさせられたが…王様って奴は大変だろうが……大丈夫か？」 「ああ、おじさんこそ。なんたって、俺は母ちゃんやデューおじさんに仕込まれた筋金いりだからな。ん、母ちゃん、何だよ。デューおじさんに用でもあるのか。」 ブリギッドはデューの衿をぐい、とひいた。 「また“姐御”っていったね。」 「う……そういやそうだったっけか。…なあ、あとで、あとで、な。子供達もいるし。」 「…問答無用。」 その光景を見て不思議がるファバルの耳にパティが囁いた。 「おかあちゃんはね、おとうちゃんに『名前を呼ばずに“姐御”って言ったらキス一回』って約束させたの。」 逃げ腰のデューの唇をブリギッドが塞いだ。…観念したのかデューもブリギットを抱き寄せる。それは幸せな夫婦の姿であった。それを視界の端で捕らえたパティは満面の笑みを湛えながら兄の方に向き直る。 「あのね、お兄ちゃん。あたしたちに妹か弟ができるんだよ。」 「うん。さっき母ちゃんから聞いた。…楽しみだな。」 「うん！楽しみだよね！あ、そうそう、赤ちゃんと言えばね、びっくりすることがあるの！こないだフィーがドズルに行ってきたんだけど、そしたら…！」 「ほら！パティ、ファバル！積もる話は街で落ち着いてからよ。そろそろ帰らないと野宿になっちまうわ。」 ブリギッドは歩き出す。デューが並ぶと彼女は夫の腕に手を絡めた。 （敵わないな。母ちゃんには……でも、いつか並んでみせる。並んで遜色のない男になってみせる。それが親孝行ってもんなんだろ？ジャムカ父さん。） 「お兄ちゃん、どうしたの？」 「何でもない。何でもない。」 彼はパティの手をひき、母親と養父のあとを追って一目散に駆け出した。 |
| ファバル達の家族再会話。うちのブリギッド姐さん、最強です。（トラキア776のエーヴェルのことは無視して）、我が家では啖呵の似合うまさに“姐御”と化しています。 聖戦のあとは、国を治めるために、恋人や家族がバラバラになってしまうことがありますが、パティたちの家族も一緒に暮らせない運命にあります。それでも、彼らには深刻なことは似合わないですから、再会するときもこんな風かな、と。しっかし、うちのファバル、もっとなんとかならんですかね。 少女の頃に誘拐され、海賊の養女として育てられ、一度頭になるも部下に裏切られ、その後いきなり公女だと判明し、そのまま戦に参加。戦乱の中結婚して一児を設けるも、夫は戦死、夫の弟分と共に逃亡し、その後その弟分と契りを結ぶ（←これは我が家設定）も、その後、暗黒教徒との戦いの混乱の中で家族とはぐれ、更に記憶喪失となり、挙句の果に石にされ、やっとのことで生還した という波乱万丈の生涯を送ってきたブリギッド姐さんには、ユングウィの辺境あたりでのんびりと旦那さんを尻にしきつつもいっぱい甘えて生きていって欲しいです。…でもまあ、姐御はひとところにじっとしてはいてくれないでしょうけれど。我が家設定では石になっていた時期をマイナスして、おそらく40歳よりほんの少し前。ええ、まだまだ弓ではファバルに負けません。弓って力より経験って気がするんですよね。 しかし…このところ立て続けに再会話ばかり書いておりますが…まだ需要はありますでしょうか… |